あぽまに@らんだむ

日記とか感想とか二次創作とか。

玄関の扉開いてます(茅賢)

2020年03月26日 | 図書室のネヴァジスタ関連

 

 

これは「図書室のネヴァジスタ」という同人サークルのゲームのSSです。

多数の登場人物が出て来ますので、詳細はwiki先生か、

ゲームの紹介https://booth.pm/ja/items/1258でご確認下さい。

少しでも興味を持って下さった方はプレイしてみて下さい。

下記のSSSはネタバレでもあるので、ご注意下さい。

大丈夫な方は下へスクロールしてご覧下さい。

↓↓↓↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<玄関の扉開いてます>


週末。
平日は編集部にほぼ缶詰にされ、久し振りに帰宅出来た日の夜。
TVを付けると流行りのテレビドラマが流れて居た。
寒さに震えながら缶ビールが入ったコンビニ袋をリビングテーブルに置き、
エアコンのスイッチを入れる。
変わりは無いか、室内をくるりと見渡してみる。
すると無造作にソファに掛けてある衣服の中に、見慣れない色が有った。
手に取ってみると、数日前まで居候をしていた茅晃弘のジャージだった。
主張せず地味でも無い綺麗な色の配分に少し関心し、
タグを見てみると一流メーカーの物だった。
流石代議士の息子である。
一流ブランドでない処が茅らしい。
次第に温まって来た室温に、この部屋の主、津久居賢太郎は安堵の溜息を漏らした。
ソファに座り暫くテレビを眺めて居たが、要約自らの黒いコートを脱ぐ。
手早く収納の棚に仕舞うと再度茅の忘れ物のジャージが目に付いた。
それはほんの出来心だったのかもしれない。
思い返すと、何故そんな行動を取ったのか、今でも理解出来ない。
しかし、賢太郎は茅のジャージを再び手に取る。
そして何を思ったのか、するりと着てみたのだ。

「………ちっ………、やっぱり……大きいか………」

仕方の無い事だ。
茅は賢太郎よりも身長が高い。
身長が高ければ手足の長さも違うのだ。
白峰が制服の上に大きめのカーディガンを着ているかのような格好になっている。
所謂ぶかぶか状態なのだ。
カーテンを閉めないままで居たリビングの硝子に、
大きめのジャージを着て口許に手を当て唸っている女子高生のような賢太郎の姿が映っていた。
急に羞恥心を覚え、急いで脱ごうとした、その時だった。

「津久居さん、電話せずにすみません。来ちゃいまし……た……」

ノックもせず、大きな音もさせず、勢い良く開かれた扉に、賢太郎はその場でぴょんと跳ねた。
今、絶対に聴きたくない、その張本人の声が背後から聴こえた。
羞恥に真っ赤になりながら、冷たい汗を掻きながら、恐る恐る振り返る。
其処には娘の花嫁衣裳を見た父親のような歓喜に打ち震える茅晃弘の姿。
深夜に差し掛かる時間帯。
賢太郎の部屋から女子高生のような悲鳴が周囲に響き渡ったと言う。


<了>

---------------------------------------------------------------

所謂、萌え袖って奴だね!賢太郎!

 

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 花冷えし真白の脚に(京スタ) | トップ | 素顔を見せて笑って見せて(F... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

図書室のネヴァジスタ関連」カテゴリの最新記事