「良い子だったらいいんだよね。めんどくさくないタレントで、かつ国民に認知度があって、そこそこ数字が取れるのであれば、順繰りで回ってくるのかなと。でも回ってこないじゃないですか」

テレビ業界での“椅子取りゲーム”について、こう漏らしたのはオリエンタルラジオの中田敦彦(40)。これは相方の藤森慎吾(40)とコンビで出演した5月3日放送の『あちこちオードリー』(テレビ東京系)での発言だが、その中でのある発言が波紋を広げている。

番組序盤では、2020年12月末に吉本興業から退所した理由についてトークが。中田が「会社とピリつくような発言を僕がして、それで会社がピリついてるなとなったんで、遅かれ早けれ俺はもういられなくなるだろうなと」と明かした。藤森は独立に際して、中田から「俺は生意気な人間が大好きなんだ。そういう人たちに憧れてきたし、自分もそうでありたいし、新しい時代作る人ってそういう人なんじゃないか。俺はそう思うから全力でついてきてくれ」と語っていた。

吉本が“ピリついた”発言についてある芸能関係者は言う。

「2017年に脳科学者の茂木健一郎さんが、Twitterで日本のお笑い界を痛烈に批判したのですが、ダウンタウンの松本人志さんが『ワイドナショー』(フジテレビ系)で『笑いのセンスがまったくないから刺さらない』と反論。その後、茂木さんは自身の発言を謝罪したのですが、中田さんはブログで、《茂木さん負けるな!と思っていた》《大御所の番組に出演して大御所に面白くないと言われ公開処刑をされてしまいました》と、松本さんを批判するような投稿をしました。

その後、中田さんは吉本の幹部と社長から松本さんへの謝罪を求められていることを明かした上で、断固として拒否するスタンスを示していました。今年4月20日に公開した更新したYouTubeチャンネルでは、自身とコラボした芸人がある大御所芸人から怒られた話を明かした上で、『俺のことそんな目障り? 俺のこと脅威に感じてるんじゃない?』と煽っています」

お笑い界の頂点に君臨する松本でさえも、忖度なしで真っ向から挑む中田。この日の『あちこちオードリー』でも、その姿勢は変わらなかったようでーー。

「テレビの現場で感じた絶望」というトークテーマになり、「ワイプで面白いことを言ったら使われるかもと思って、7年ぐらいトライ&エラーして絶望した。ひな壇なんてごっこなんだ」と話した中田。そして冒頭の発言に続けて、こうぶちまけた。

「ずっと俺たちが子供のころ、見ていた人たちがいまだにMCやってて、ベルトコンベアがおかしいことになってて。中間で廃棄してない? だって“BIG3”まだいるじゃないですか。“BIG3”いるのおかしくないすか?」

ビートたけし(76)、明石家さんま(67)、タモリ(77)の大御所3人を指す「BIG3」。その圧倒的な実力と実績から、長年活躍し続け、今も多くの番組でMCを務めるなど衰える素振りは見えない。

そんな3人がまだテレビ界に君臨することに不満を漏らした中田。続けて、「ずっと会長、社長が変わらずに、ずっと部長が入れ替わってるんですよ」と、中堅層だけが入れ替わることのおかしさについて力説していた。

松本に続いて、ビッグ3にも噛み付いた中田。ネット上では、この発言に理解を示しつつも、中田の“実力”について疑問を示す声が相次いだ。

《「トップが何十年も変わらないなんておかしい!」 って別にその業界だけの話じゃないし、変わらないのは需要があるから。そこを押し退けられるような実力や人脈が後続にないだけ。 とりあえずオリラジは芸人として只々面白くない。出てきた時から笑ったことがない》 《芸能人はサラリーマンと違って、実力の世界。 ビックスリーを超える芸人さんがいないだけでしょ。 そして、貴方もニーズがないからYoutubeに舞台を移した。 なんだか、負け犬の遠吠えにしか聞こえないです》 《言わんとしてる事はわかります。 いつまでもいて若い芽を摘んでいるんではないかと。 しかしながら、あなたはトップスリーをこえられるほどの実力があるのでしょうか? 今だに皆んなに愛される笑いを提供できるのはそれなりの理由があるのでないかなと、思います》

吉本退社後は、主戦場をテレビからYouTubeに移した中田。果たして、BIG3を超えられる日が来るのかーー。