父は志半ばの部下を不慮の事故で失った時 口を一文字に結び天を仰いでいた 一言も語らなかった その父がトラックにはねられ生死の境をさまよった時 母の腕の震えが止まらなかった 小刻みな震えではなく 左腕がわなわなと震えていた 母はその震えを右手でおさえようとするも 震えは見苦しほど抵抗した 私が小学2年生の時である 当時高3だった長兄が 冷静に対応していた 防災訓練中に亡くなられた9人の精鋭を思い 私の心はざわめき苦しくてならない 若い人達が先に逝ってしまうのは辛すぎる