訪問販売は３分の法則

先日、あと７分で風呂の湯が
溜まるというタイミングで
ピンポーン・・・

「電気メーターボックスを
遠隔操作で料金を測定できるものに
換えました。つきしては少しお話
させて頂きたいので玄関口まで
お越しください。」

とインターホン越しに言われました。

大家さんが換えたのかもしれないし
ちょっと説明を聞いたほうが
良いかと思いドアを開けました。

２０代前半くらいの青年が一人立っていて
なにやら書類を沢山かかえています。
分厚いノートには、妙な丸い記号が幾つも
書かれていて何の暗号？と思いました。

「３分ほどですみますので。」

ほほお～３分な！主婦の３分感覚は
侮らない方が良いぞ。

そして始まった説明。
何やら電気ボックスの説明から
始まり前置きが長い。

そして私の返答の都度都度
ノートに丸い暗号を書いています。
訪問販売の進め方の記録か何かか・・・

「ところでお住まいをオール電化に
変える予定は無いですか？」

( ,,`･ω･´)ﾝﾝﾝ？

「このマンション、賃貸やけど？
それは大家さんが考えることじゃない？」

事前調査が甘いぞ青年。

彼はしまった！という表情を
一瞬見せましたが、即真顔に戻り
違う話題を振って来ました。

大した反射神経だなー
そこは褒めよう。

しかし、主婦は忙しいのだよ！
本来なら風呂を入れる間に
洗濯物を畳んでいたんだよ。

そして青年よ。
ラーメンはとっくに
食べごろだろうよ。

「結論を言ってちょうだい！」

青年、固まっています。
では私が言ってやろう。

「電気の契約先を君のところに
変えて欲しいってことやろ？」

「はい・・・そうです。」

却下な。

「今のところ変える予定は
ありませんのでお引き取り下さい。」

訪問販売は、絶対に結論から
話しません。
言ったら門前払いを食らうからでしょう。

そして小さなマンションは声が響くのです。
両隣の住人は私と彼のやり取りを
盗み聞きしていて、インターホン越しに
断っていたのはちょっと気の毒でした。

３分なら３分で起承転結を付けよう。

オチが面白かったら案外
契約してたかも知れませんよ(´∀｀*)ｳﾌﾌ

ピピピピピピピピー
風呂の湯が溜まったようです♨


３分の訪問販売春寒し　　翡翠

春寒し　春の季語