「企業価値を高めるCS（顧客満足）向上のヒントを学ぶ」

「CS（顧客満足）向上のためのヒント」という演題の講演を聴きました。講師は鎌田洋さんでした。先生は商社にお勤めでしたが、東京ディズニーランドが解説されることを知り、商社を辞め、5度の入社試験の結果ようやくディズニーで採用され、清掃畑、教育畑を経て独立し、（株）ヴィジョナリー・ジャパン社を設立された経歴の方です。

【要約をご紹介します】
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みなさんはたくさんのものに囲われてしまっている。クレジットカード、ポイントカード。いかにお客様をつなぎとめるか、必死。
CS→カスタマーデライト→カスタマーロイヤリティの時代へ。

■CS成功企業（伸びている会社）の６つの要素
(1)ミッションが明確にフロントラインまでもが理解している。
・ウォルトディズニーのビジョン
「私たちの役割はハピネスへの道作り。ショーは毎日が初演。ゲストの期待を超えて「人は誰でも世界中でも最も素晴らしい場所を夢に見、創造し、デザインし、建設すことができるが、それを現実のものとするのは人である。」

ディズニーランドでは清掃のトレーナーを任命された。ウォルトディズニーは明確なビジョンを示した。「僕の望みは、子供がポップコーンを落として躊躇なく拾って食べられることなんだ。」

※ディズニーランドでの優先順位
１．安全（Safety）
２．礼儀正しさ（courtesy）
３．ショー（show）
４．効率（efficiency）

＜余談＞
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ディズニーランドは1923年に掘っ立て小屋から始まった。

【東京ディズニーランドのリピート率】
２回以上　98％
10回以上　60％
30回以上　20％
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ゴミは15分に1度だった。いまでは5分に一度の要求。CS水準の変化。

顧客ニーズの多様化と高度化（カローラ、サニー、シビック）
お客様の声ばかり聞いているだけではダメ。その先の潜在ニーズに働きかける提案が必要。

(2)ミッションが行動レベルまで落とし込まれている
接客業でお客様が一番苛立つこと：無視されること。

【飛行機に乗ったときのエピソード】
お弁当が食べたいから、ビジネスクラスで搭乗予約。しかし、わずか10分の違いで夕食が出ないことが判明。腹ペコだった。軽食のまんじゅうが出てすぐに食べ尽くした。すかさずタイミングよくCA（キャビンアテンダント）さんが、「お客様！よろしければうどんでしたらご用意できます。カップめんですが、よろしいでございますでしょうか。」

１Gの席のお客様はお腹が空いている。と発券した際受け付けたグランドホステスからCAへ伝言ゲームがなされていた。感動！

【ディズニーランドの清掃】
・パレードの後、清掃車は出ない。効率の悪い細いホウキを使用。ゴミは瞬間的に弾き飛ばす。
　　　　↓
お客様の目に触れないように。

・ちりとりの取っ手は曲がっている。
　　　　↓
子供が怪我しないように身体に密着。

・駐車場は斜めに駐車。
　　　　↓
無駄が多いが緊張させないように。

(3)ミッションが浸透するシステム（仕組み）がある
自分らしさとは。その会社らしさとは。どんなミッションが課せられているか？
それに伴う教育システム、情報システム、人事システム（評価のフィードバック）、サービスシステムが構築されていることが重要。

自社の理念に従って実行し、利益を出したものが評価される。成果ばかりではない。

(4)従業員が自社の商品に誇りを持っている。
CS→カスタマーデライト→カスタマーロイヤリティー
オーガニゼーションロイヤリティーも必要。
強い会社：ユニーク性、本物志向、誠実さ、こだわり、強み、社会貢献

(5)顧客のニーズを理解している。
メガネ屋さんの事例。1日で仕上がる5000円のメガネを購入。その際、若い店員に趣味を聞かれた。健全な趣味は言いたくなる。蒲田さんは車が趣味でスポーツカーを乗っていて、16秒でオープンカーだと自慢。若い店員は16秒という言葉を聞いて、メルセデスの最高級ロードスターのSLクラスだと当てたが、赤色の車というのを聞いて、派手目なメガネを勧められた。7000円で購入。次に淵が見えないおしゃれなメガネを勧められた。9000円で購入。メガネコレクターになってしまった。

買った後に、あの店員は何を教えてくれたのだろうか？考えた。メガネもネクタイと同じようにファッションである。→彼は新しいパラダイムの提案をした。

(6)自立している社員が多く存在する
どんな人生を生きているか？依存状態の人。主体性の発揮する人。会社も主体性のある会社でないと伸びない。
主体性のある人は、自分の人生を大切にしている。夢を持っている場合は多い。

＜素敵な人生ってどんな人生？？＞
・自分の人生の目標
-ありたい自分の姿を持っている。
聖路加病院の日野原先生　長生きの秘訣は目標は持つこととおっしゃっている。しかも、先生の場合は5年スパン。90歳過ぎているのに・・・え”ーーーー！
今年も桜が見れた。という感謝。
-希望を与える人は人が集まる。「３丁目の夕日」

なぜミッション（企業理念）は重要か？
昔はレガッタ→今はカヤック
レガッタは監督が漕ぎ手に檄を飛ばす。カヤックは激流を1人で漕ぐ。

今以上に効果を高める為には個々人のリーダーシップを発揮し変化に対応しなければならない。＝ミッションを実現するために一人ひとりのリーダシップがkeyとなる。

リッツカールトンではドアボーイが両替用のお金を用意。１メーターで万札しか持ってないお客様への気遣い。理念が浸透。お客様に忘れられない経験を！！

■何のために利益が必要か？　
・会社の発展のために？→嘘

利益はミッションの実現のため。
・従業員・お客様・その他ステークホルダー

■CS向上の本意
・顧客満足は一朝一夕（いっちょういっせき）にはできない。
・ディズニーランドでわずか1ヶ月のアルバイトで17人が送別会を開催してくれた。スーパーバイザーより直筆の手紙をいただく。また働きたくなった。→やられたー。

・おはようございます。お先に失礼します。お疲れ様でした。挨拶は大切。トイレに行った振りして帰るのはやめよう！

＜何のためのCSか？自分のためでもある。＞
・心からありがとうと言われる生きがい。情けはためならず。

以上。
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自立しなければ本当の喜びを手に入れられない。いい店はいい人を集める。前向きの人にはいい人が集まる。やっぱり徳を積むことって大切なことだと改めて感じさせられました。