あゆどんのつれづれなるままに

ここは、木の花での子ども達の遊び風景の断片を綴る「園長日誌」。木の花幼稚園での様々な場所で、子ども達が織り成す情景の随想

7月20~21日 一宿一晩の仲間たち・・・・

2016年07月25日 | 日記
 さて、そんな年長さんの一学期の集大成がお泊り保育。

 お泊り保育って何・・・?
・・・と上のお兄ちゃん、お姉ちゃんたちから聞いてくる情報収集からスタートして、寝るところ、夜ご飯、朝ごはん、お風呂屋さん、夜のお楽しみ、朝のお楽しみ・・・と自分たちで考えて試行錯誤の準備や試作、そして持ち物の手紙作りなどなど、やること満載で迎えた当日・・・。

 ドラマがいっぱい詰まった二日間。
 そんな一宿一晩を共にした仲間たちを見守っていたのは幼稚園。他の園が、野外の宿泊施設など色々なところに出掛けてする、イベントのようなお泊り保育が多くなっている中で、やっぱり園でするからこそ、最大限子どもたちの考えたこと、やってみたいことを実践できる空間的な拠り所がある、と改めて実感。

 例えば、夜のお化け迷路のお楽しみ。昼間シュミレーションしたとはいえ、夜の闇の中で庭の木道をずっと辿って畑を回って二階から屋上へ・・・というコースはなかなかのロングコース。しかも中にはライト無しの子も・・・(身体性に宿る「動物」の目だよね)。そして肝試しの本当に肝が試されるのは「お化け役の子」。漆黒の闇の中でともだちが来るのを震えながら(時には泣きながらも)待てるのは幼稚園の自らの庭だからこそ・・・。

 例えば、大型積み木の寝床作りやキャットウォークでの寝床など、自分たちの日常生活の空間やモノを活用してオリジナルの寝床を作って寝る、ってこれからの学校の宿泊合宿、修学旅行でもあり得ないよねえ。

 例えば、地域との繋がり。ご近所の店に鳥の丸焼きを作るためにお肉屋さんに子ども自ら訊きに行ったり、お風呂屋さんで地域の人と出会ったり会話したり、朝のマラソンの犀川は勝手知ったる庭のように子ども達だけで思い切り自分のペースで走れる環境・・・。

 幼稚園は目を引くようなすごいところではないけれど、住み慣れた園でするからこそ、子ども達の最大限の日常の遊びと生活の中の糧を「引き出し」、協働する力を高め、共に一夜を過ごした仲間たちと充実した二日間を創り上げた、とつくづく思う。

                                         

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