あゆどんのつれづれなるままに

ここは、木の花での子ども達の遊び風景の断片を綴る「園長日誌」。木の花幼稚園での様々な場所で、子ども達が織り成す情景の随想

5月21日 街中の子どもたちの遊び場とは?

2013年06月05日 | 日記

き、きられちゃったね・・・とこどもの弁。
ようちえんの にわのきは きらないでしょ?と別の子・・・。
・・・子どもたちの言葉に返す言葉もない・・・。

中央公園は木の花っ子日常的に活用している近場の公園。先般も年中さんがお散歩に行き、父レクでも活用するはずだった。そこが改修工事でイベント用の公園に変わるという。イベントのための公園?伐採に全面舗装、しかも急な発表と展開・・・これっておかしくない?ということで再整備工事に関して同じような疑問を持つ近隣の幼稚園、保育園の園長先生方と、計画の概要と園外保育日常的に活用している中央公園の意義と重要性を伝えるべく県を訪問。総括責任者は現場に出払い不在、という状況だったが、技術畑の担当課長と面談。

 県側の説明によれば、平成15年から一般公募も含めた委員による検討会議が継続されて、その結果として出された今回の工事計画、という。技術的には芝生の整備が限界にきていることもあり、中心街の活性化のためにイベントの際における水はけの悪さ、足周りの悪さを理由の一つに挙げ、しいのき迎賓館側と合わせた園路を作り一体的な整備をした総合公園にしたい、という趣旨で、実際の工事計画に関しての図面と写真、パース図での説明を受ける。

 私たちは中央公園が近隣の幼稚園、保育園の園児にとって、アスファルトに覆われ高層ビルが屹立する街中にあって、数少ない自然体験が可能な「オアシス」であること。木陰でお弁当広げたりセミを追いかけたり、秋には紅葉した落ち葉やドングリなどの木の実を拾ったり、冬には雪合戦で駆けまわり雪だるまを作ったり・・・等々四季を通じての遊び場としてとても貴重な場であること。落葉樹の季節の装いや土の香り、野鳥や虫の音色など、直接的な自然体験が減っている今の(とくに街中の)こどもたちにとって、極めて重要な育ちの環境資源が数多く備わっていること、こどもの人生の「原風景」のひとつにあたる場所であるかもしれないことを強調し、こどものための環境、遊び場としての活用整備(保全)が視野にあるかどうか、特に木の伐採と舗装化に関して疑問を投げかける。

日常性(こども目線)と非日常性(大人目線)のきわめてわかりやすい対立構図。イベントで訪れる人にとっては中央公園の緑豊かな環境に来てよかった、と思うだろうか? 一方街中で育つこどもたちにとって、同時に若い子育て世代の定住人口を増やすためにも(街中の本来的な活性のためにも)日常的な遊び場として愛着の持てる公園作りを主軸に置いて欲しい、という私たちの願い。面談は予定時間を越えて真摯に対応してもらったけれども、木に関しては移植の方向で検討するということで少し気持ちも和らぐも、県としては出来あがった公園で遊び場として活用してほしい、と言われ、基本的なコンセプト(土台の発想)から違うことから根本的なところでは平行線であった。

街中のこどもたちの育ちの場は増々窮屈な環境になりそうだ。

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