日々を綴る

短歌と写真を楽しむ

雨蛙の客

2011-07-14 08:57:07 | 日記

  
梅雨が明けても

この時期になると

私の脳裏から離れない

小さな雨蛙の客を思い出す。

これからも忘れることはないだろう。~~

恋人のような存在に~~

夕方茶の間に灯りが点くと

窓際のガラスにぴたっと白い腹を

ガラスにつけて訪れ

雨蛙の客が居る。

「窓を開けて開けてくれ。」

と言うのだ。

若き日の住処には東の窓際に

葡萄の棚があり

青竹で棚を吊って居た。

その青竹の中を住処とする雨蛙~~

今晩もやって来た。

即窓を開けてやると

恐れずに入って来て

座布団の上に座るのだ。

何をするために来るかは

家族は誰もが知って居るから

周りを見渡し、

蝿を探して、

蝿叩きで殺して座布団に載せる。

逃げないように、

動けないような叩き方をして

蛙の前に出すと、

絶対に食べない。

どんなに勧めても食べない。

気が付かない私は

「どうして食べないの。」

と話すが伝わるわけはない。

では、もう一匹と、蝿を探して

動く位の叩き方をして、蛙の前に出した。

待ってましたとばかりに食べた。

ショックを受けた私は、

「ああああ~~新鮮な食べ物を食べるような

習性が蛙の体に組み込まれて居るんだ。」

と思った時に

蝶の触覚~~~

蜻蛉の目がぐるりとまわる。

人間は感性を持たされて居るんだと~~

私の感性が雨蛙の感化を受けた

一生なのだ。

もっと生産的な感性を磨かないとね。