堀勉(ホリベン)☆公式BLOG

俳優ホリベンが日常の出来事をゆる〜く、かる〜く、ハードにつぶやきます。

三島由紀夫vs全共闘 50年目の真実

2021-07-03 21:12:49 | 日記
アマプラで「三島由紀夫vs全共闘 50年目の真実」を観た。
めずらしく長文なので(笑)興味がなければスルーしてください。



この作品は1969年に東大駒場キャンパスの900番教室で行われた、三島由紀夫と全共闘の討論会のドキュメンタリー映像である。

ワタシは論理的思考力に乏しい人間なので、論議の内容について具体的にどうのこうの言うことはできない。
ただ、率直な感想を言うと、右と左という正反対の思想を持つ両者が一方的に考えを押し付けたり否定し合うのではなく、真摯に向き合って論議していると感じた。
また、学生側はどこか三島をリスペクトしているようにも見えた。もちろん答えの出ない討論である。 

途中、赤ん坊を抱いて登場した全共闘きっての論客と言われた芥正彦という人。
ずいぶん芝居がかっている人だな〜と思ったら、演出家で役者でもあるらしい。
良い悪いは別として、昔は新宿の飲み屋あたりでこういう青年をよく見かけたが(一般的には面倒臭い?)こういう熱い学生が今いるのだろうか? 熱かったあの時代が脳裏によみがえった。

三島が個人的な話しと前置きして語った、こんな場面も印象に残っている。
学習院高等部を首席で卒業した三島は、卒業式に出席された昭和天皇から銀時計を授与された。式の間、3時間も微動だにしなかった天皇の姿がとても立派だったと三島は話す。
三島は天皇個人に対しては批判的な面もあったようだが、その一方で彼の歴史の中で少年時代に経験した天皇の存在はとても大きかったようだ。

討論の中で三島は「私が行動を起こすときは、結局諸君と同じ非合法でやるほかないのだ。非合法で、決闘の思想において人をやればそれは殺人罪だから、そうなったら捕まらないうちに自決して死ぬしかない」と言い、その1年後に自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決した。
当時、高校生だったワタシは、放課後にそのまま市ヶ谷に向かったことを覚えている。

あの日の出来事を決して肯定はしないが、三島由紀夫という人は当時のワタシにとって特別な存在だったことは間違いない。
コメント
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