日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

舟石新道の前半部はその後半に比べて、ちょっと難解だった     舟石峠-塔の峰

2015-05-11 02:41:13 | 山行

2015年5月6日(GW) 晴      (舟石新道前半部の約中間地点で・・・) 
GWの連休最終日の5/06です。前日、入院中の父親の主治医に現状の説明を受けました。状況的にあまり遠出をすることは控えたい為、地元周辺で歩きたかったことをやってみましょう。その後、さっぱりして見舞いに行けばよいでしょう。
舟石新道歩きは、2013年11月に一度トライしましたが、新道歩き始めで早々に踏み跡を失い、塔の峰/東尾根歩きに切りかえました。その後、日ヶ窪峠まで下って、そこから西へ続く新道を歩き、その西側部分は最後の一般ルート合流付近のわずかな区間を除き、ほぼ新道と言える古道を歩き通せました。
(* 私としては、日ヶ窪峠の東部分を前半。西側部分を後半と捉えています。)
今回は時間もあまりないので、前半部分に再トライです。その後塔の峰1738Pのピークまで行ければ行ってみましょう。下りは塔の峰/東(南東)尾根を歩く予定です。
2010年のハイトスさんの歩かれたコースの逆回りになるので、ハイトスさんの記事を久しぶりに読み直して、ちょっと予習しました

かじか荘上の駐車スペースに駐車。その場所やゲート前にはすでに数台の車がありました。みなさん庚申山経由の新緑ハイキングでしょうかね。
(私は、庚申山への舗道から別れて、舟石峠に登っていく舗道を登って行きます。)


コース;かじか荘先の駐車スペース 6:30 --- 鳥獣観察舎 6:55 --- 笹ミキ沢左岸尾根到着 9:53  --- 三角点1455p 10:08 --- 塔の峰 11:04-11:14 --- (南東尾根経由で下山) 鳥獣観察舎 13:09 --- スタート地点へ 13:30
舟石新道の入口はすでに一度歩いているので、問題なしです。(といっても、ハイトスさんの記事を見て、前回もわかったんですけどね)鳥獣観察舎の近くから今回も取りつきます。
(最初に目にとまったブリキの目印、かなり古さを感じます。)


ルートは山腹をトラバースするように進んでいきます。ミツバツツジがたくさん咲いていて、お花のトンネルのような感じになっています。


1251pの三角点峰の西で方向転換して鞍部に降りて、そこからは北西方面に進んでいきます。もうすぐ塔の峰への尾根と古道との分岐点なので、用心して歩きます。尾根の左側にブリキの目印と薄い踏跡を発見して、尾根とはそこでお別れします。第一関門は通過です。まあ、前回もこの辺はクリアーできたのですが。
(南方面の無名峰が見えて、その手前の新緑はとても綺麗です。)



南東尾根と別れて、古道を辿り出して10分ほどで前回踏跡を追いきれなくて、適当歩き、最終的には尾根にエスケープしてしまった涸れ沢渡りの地点に来ました。前回の間違いポイントとわかっているので、慎重に周囲を見回します。ちょっと沢をまたいで少し下方に赤テープの目印があってその先に薄い踏み跡を確認できたので、今回は古道歩き継続です。
途中踏跡は危うくなりかけたり、明瞭になったり変化していきます。岩の多い地点のトラバースではツツジがきれいに咲いていました。この古道の前回歩いた、後半部は踏跡は想像以上に追えたのですが。今回のこの前半部分は、後半よりも古道の踏跡を追うのが難解だと感じながらの歩きです。


大岩の連続する斜面のすぐ下をトラバースしていきます。岩の上にはミツバツツジでしょうか、紫色がきれいです。



尾根と分かれてから45分くらいの地点で沢の音を聞きながら沢の地点に降りいていきます。水流もありますし丸石沢の上流地点でしょうか。(p ↓)沢状の地点通過後に必ずこの古道は、進路が判りずらくなるので、今回も用心して進路を探します。微かな可能性を見出して、わずかな踏み跡を進んだりして、あまりに傾斜が危ういので戻ったりして、結局沢にそってしばらく一緒に緩やかに下ると、赤いテープがあって、踏み跡もあったので正解だったのでしょうか。このあたりから、笹ミキ沢左岸尾根までの間、ブリキ板はほとんど見つけられませんでした。


大きな沢に一旦下って、なんとかその後明瞭な踏跡と、古い赤テープの目印を発見して古道歩きを継続できたかと思いましたが、しばらく進むとまた古道上にいるかどうか怪しくなってきます。ふかふかの脆い落ち葉斜面、それもかなり急な傾斜地をトラバースするように進むようになってしまいました。これは蟻地獄のような傾斜で、ずり落ちないようにストックをさしながら進みます。(p ↓)
(写真の前方に進む向かって、こんな場所を進む状態になりました。)


さて、これは完全に古道を外したかな、と落ち葉斜面は終わったのですが、足元のわりとしっかり地点でも明瞭な踏跡なしの斜面で上にいったり下に行ったりして確認します。どうも本格的に古道を少し外したようなので、しばらくカンに従って、上方に少しトラバース歩きしました。するとまた、どこからか古道のような踏跡が現れ、目印も出てきて復帰です。(p ↓)
暗い森のなかのわりと明瞭な踏跡をしばらく進みます。



しばらく踏跡明瞭な歩きが続きます。やっと一安心。開けた場所では非常に雰囲気のよい林のような斜面を歩きます。



その後、またちょっと地形が複雑な地点を通過です。小さな沢の源頭部のような部分を通過して、(p ↓)また沢通過後に踏跡がわからなくなって嫌だなー、とか考えていたら、やはりその後踏跡がよくわからなくなりました。


少し前の蟻地獄のような落ち葉の斜面トラバースよりはましですが、涸れ沢を横断後また踏跡追いが怪しくなって、ここは半信半疑で方向感だけを頼りに前進しました。もうすぐ、当面の目標の笹ミキ沢左岸尾根につくはずの地点です。
パーフェクトの古道探索は、ここにきて失敗です。といっても、ここまでの行程でも少し、古道を外していた区間はあったろうと思います。
(古道をはずしてしまったのは、20分くらいの区間でしょうか。そのかわり、こんな綺麗なツツジを見ました。)


不明瞭な踏跡らしき部分を追って、ひとつの尾根にたどり着きました。この尾根は今まで通過した尾根より明らかに、太くてメイン感があります。上方に塔の峰のようなピークが見えて方向から見て、この尾根が笹ミキ沢左岸尾根だろうと推測しました。(p ↓)日ケ窪峠に到着しなかったので、かなり釈然としなかったのですが、この尾根を登って、塔の峰に登りましょう。


実はこの時、このままこの尾根を下って笹ミキ沢を渡る林道の橋に下ろうかと、少し考えました。午後、親父いる病院に見舞いに行かなければいけないので、時間を気にしたのです。歩き始めてから3時間20分経過の午前10時前。このまま、上りに使ったことのあるこの尾根を下ろうか。この尾根、途中変な尾根乗り換え的なルーファンを気にしなければいけないのと、下るにつれ岩の多い急降下があったことを知っているので、変な難渋をしないとも限りません。結局、急がば回れで塔の峰のピークに行って、簡単そうな南東尾根を下ることにしました。
この尾根について、だらだら10分ちょっと登ると、1456pの三角点に到着しました。(p ↓) 本来の古道の少し下方を最後はしばらく辿ったようです。


もう、ここまで来てしまうと、塔の峰に登るしかありませんが、あまり調子が上がりません。早く家に戻らなければいけないとか、病院から急な呼び出しがかかってきていないだろうか、(ここは電波が通じない)とか変な事を考えて、気持ちも高揚していきません。せっかくの好天なのに・・・。
(大岩を二回ほど巻く地点。大岩の周囲はヤシオツツジのお花が最盛期でした。)


大岩を巻き終わると、その上部はツツジの見事な群生地です。


ここに以前来た時は、秋で笹がもっと濃い気がしました。今回は季節的にまだ成長していないのでしょう。さほど歩きづらくはなかったです。


山頂直下は下りに使用する南東尾根の尾根筋を気にして探しながら、登って行きます。南東尾根の入口はちょっと上からだとわかりづらくて、ちょっとストレスを感じました。
まあ、まず山頂にいってゆっくりしましょう。
(山頂に到着、庚申山と皇海山。)



袈裟丸から皇海山までの稜線の眺望は文句なしです。今日はここまで、誰にも会っていません。(終日山中では人は見ず。)山頂周辺に人の足跡も確認できませんでした。
(たそがれさんの山名板も健在。ヌメっとした質感で、全く劣化している様子はなかったです。)



山頂で、少しゆっくりして食事まどをします。山頂の一角にはついこの前まで綺麗だったろう桜の花の残りが咲いていました。


下りは南東尾根で下ります。まず、最初は見えない南東尾根にうまく乗れるかです。山頂から100mくらい登ってきた道を戻り、そのあたりから磁石を見て東に見当をつけて広い斜面を下って行きます。(p ↓)


この南東尾根は以前登りで歩いたことがあります。尾根に乗ってしまえば、楽勝だと思いました。見覚えのある樹林帯の急降下の尾根になったのでうまく尾根に乗れたようです。1528pの三角点からは緩やかな尾根歩きになり小さなアップダウンを繰り返します。周囲はヤシオツツジが咲いていていい雰囲気です。
(沢入山、中倉山の稜線の向こうに、男体山が見えていました。)


(標高1500mあたりのなだらかな区間の尾根道)


下り行程、南東尾根を下る後半部は、悩みの尾根分岐に2,3度出会います。都度コンパスと地形図で方向を確認しながら下ります。でもどうしても、ふたつの尾根が方向的に微妙な場合もあり、カンを頼りに下って行きます。
期待していたど真ん中の南東尾根からは、少し西にそれた枝尾根を少しの区間ですが下ってしまったようです。最後はちょっと急降下になって、ちょっとだけヒヤヒヤしました。(P ↓) 


南東尾根の枝尾根急降下を数分して、出るであろう舟石新道の踏跡に合流します。ちょうど足元に、往路で見た記憶のある、赤い小さなテープがあったので古道合流をすんなり気づけたようです。
そこからは、往路で歩いた踏跡を辿って帰るだけです。1251p峰の西鞍部ではちょっとゆっくり一休みしました。
(もうすぐ舟石峠の区間、この辺の踏跡はこの季節、この時間帯だと一般ルートクラスに見えます。)


鳥獣観察舎の付近に降り立って、この日の古道歩きは終了です。


林道を歩いて下って銀山平を目指します。途中、備前楯への登山者と思われる人が乗った車に3台ほど抜かれました。
(林道の周囲はこの色のツツジが綺麗でした。)



林道を下って、銀山平に戻ってきました。全て込みで7時間、古道前半部分の探索歩きは今回も完全にはできなかったですが、思ったより時間もかかりました。あれだけ踏跡を探して右往左往すれば仕方ないですね、まして最後は古道を見つけきれず、踏みはずしていますから。
今日は、歩いていてやはり自宅や病院のことが気になってしかたがありませんでした。今日くらいは山あるきを休めばよかったかなと、山中で考えたりもしましたが、古道前半部とその周辺をいろいろ考えながら歩けて、よかったです。久しぶりの塔の峰も。
帰り支度後、トイレやジュース購入もパスして自宅に戻ったのですが、早く病院に行きたい母親には小言を言われました。 ■■


(銀山平のスペース、上からのXV。この場所は、今日はあまり混まなかったみたい。)



最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
舟石新道 (瀑泉)
2015-05-11 12:37:14
お見舞いお疲れ様です。
ところで,記事を拝見していて,例の涸沢渡りの地点,沢方向に下ったようですが,あの明確な沢沿いの道は,実は,舟石新道では無いんですヨ。
http://blogs.yahoo.co.jp/mtjhs097/34287720.html
新道は1231mピークの北側の鞍部を通過しているのですが,自分も間違いに気づき,正しい新道を逆走して確認をしました。ただ,涸沢に降りる地点は,崩れて不明確になってましたから,あそこは正しい道を辿れと言われても無理だったと思います。
話しは変わりますが,たそがれオヤジさんの塔の峰の山名板,少し傾きを直した身としては,ちゃんと付いているようで,安心しました。
それと,塔の峰のアカヤシオ,やはり素晴らしですネ。昨日は,ななころびさんの記事を参考にさせていただいて銀峯に行ってきましたが,塔の峰の先の1662mピークは,遠目に見てもお祭り状態でしたヨ。
返信する
塔の峰 (たそがれオヤジ)
2015-05-11 17:22:51
ななころびさん、ごくろうさま。
連絡を気にしながらのお歩き、ストレスたまりますよね。何かあったらメールでも入れてもらうとかした方がいいかもしれませんね。足尾の奥でも、ひょんなことで電波をキャッチすることもありますから。
瀑泉さんのコメントも拝見いたしましたが、その辺、ツツジの隠れたスポットだったのですね。何だか、知らずに逃したような気がいたします。残念です。
山名板の写真、ありがとうございます。ほっとしております。
返信する
瀑泉さん (ななころび)
2015-05-11 21:48:42
こんばんは。お気づかいありがとうございます。
実は、瀑泉さんの記録も記憶にあって、間違いに気づいて歩き直しする下りは特に印象に残っていました。とても、自分の性格だと間違いに気づいての歩き直しなどするはずもなく、そのまま進行してしまいました。
瀑泉さんの記事の地図で見ると、”迷い”から④、⑥から⑧;、の区間を、私は古道を歩いてないことになりますね。
こりゃ、古道前半を歩いたことになりませんね。
また紅葉の綺麗な季節に逆方向からでもやり直ししようかしら。
1662mピーク周辺がそんなことになっているのは、塔の峰方面からはわかりませんでした。
銀峯の名板も健在なようで、よかったです。早く記事も見たいですねー。
今回も古道に関する貴重な情報をありがとうございました。
返信する
たそがれオヤジさん (ななころび)
2015-05-11 21:59:20
こんばんは。
何か連絡があったのではないかと気にしながらだと、真に楽しめませんね。何かそわそわして、いろいろ考えさせられました。
山頂よりは下の部分ですが、ツツジのお花結構綺麗でしたね。東尾根も多少咲いてました。
今回のあるきは古道探索としては、失敗ですが、こんな状態で花見あるきできたので、よしとします。
塔の峰の山頂はたそがれさんの名板意外は無かった気がします。・・・
返信する
Unknown (ぶなじろう)
2015-05-11 22:00:20
今晩は。
すばらしいアカヤシオに遭遇されたようですね。予想以上のツツジ密度にビックリいたしましたです。
あんな具合のアカヤシオが広範囲に咲いているのでしょうか?なにせ、複雑なルートは歩けないもので、参考までにご教示願えればと。
返信する
塔の峰のツツジ (みー猫)
2015-05-12 07:40:41
おはようございます、ななさん。
古道探索お疲れ様でした。連絡を気にしながらも正しい判断だったのでは。自分が塔の峰でたそがれさんとばったりした時もツツジが綺麗でした。後て振り返ると課題残っちゃたようですが、何度も楽しめる場所ですね。
返信する
ぶなじろうさん (ななころび)
2015-05-12 22:49:21
こんばんは。いつもありがとうございます。
アカヤシオはとっくに終わっていると思っていて、私も予想外に楽しめた感じです。
笹ミキ沢左岸尾根の上部、塔の峰ピーク下、ピークまで40分から20分くらいの範囲で特に咲いておりました。大岩群を2度ほど巻くのですが、そのあたりが一番密集していたと思います。東尾根の三角点1528Pあたりのなだらかな尾根周辺もアカヤシオの花がたくさんでした。瀑泉さんの、西の1662Pも華やかだったとの情報もありそちら方面に足を伸ばすのもいいかもです。
塔の峰はこれからの季節は白いのも楽しめますね。
返信する
みー猫さん (ななころび)
2015-05-12 23:07:19
こんばんわ。
ああいう時山歩きをしていると、山を楽しんでいる心地がしませんでした。それでも、歩けて良かったですが・・・。
舟石新道にそれほどこだわりがあるわけではないですが、それを目標に向かったからには、歩き通したかったです。逆方向から再トライ必死でしょうか。
あの周辺は何度いっても飽きそうにありませんね。
返信する

コメントを投稿