
2017年5月7日(日) 晴 (尾出山山頂直下から、これから辿る予定の尾根を観ます。)
7日は、連休最後の一日。風邪ひいてさえない連休でしたが、最終日は栃木のヤブ尾根の尾根つなぎをやってみましょう。もうそろそろ、そういった安蘇の尾根つなぎも適季でなくなるので、このくらいの季節が今シーズンは最後のチャンスでしょう。今回は尾出山の北部から、大荷場木浦沢登山口までの区間。そんなに長くも短くもないマイナーコースです。あまり他人の記録も見てない区間です。瀑泉さんの記事は読んだことがありますが、直前にはわざと読まないでチャレンジです。
粕尾峠でみー猫さんの車とすれ違って、上粕尾から木浦原への林道へ。峠っぽい大荷場木浦沢登山口の片隅にチャリデポします。また車で木浦原まで走り下って、木浦原/正ノ沢1号橋付近に車を止めてスタートします。すぐに尾出山南西に走る林道の軌跡を辿って入山ですが、入り込んだその破線路は倒木の連続でとてつもなく荒れた林道でした。倒木を潜ったりまたいだり、乗り越えて進みます。
(荒れた林道の入口 )
コース:木浦原/正ノ沢1号橋付近 8:00--- 獄ノ越鞍部 --- 尾出山山頂 8:00 --- 804p --- 大荷場木浦沢登山口 13:30(頃?)
林道はかつてはそれなりのものだったようで、沢の右岸、左岸、右岸と渡り返して上流に向かいます。数年前の大雪で倒れたであろう倒木の数はこの林道もおびただしく、倒木が障害となる為なかなか歩が前に進みません。30分以上は倒木林道と格闘したと思いますが、その後先の沢沿いの倒木があまりに密なのを嫌って、左岸の斜面に取り付きました。(p ↓)
右岸、左岸とも結構急な斜面の連続でしたが、取り付いた左岸の斜面はその中でも、一番取付き可能なレベルの傾斜。斜面は植林地で、転がった倒木混じり。傾斜は比較的マシといっても、通常は取り付いたりしないような急傾斜で、文字通り胸をつくような登りを数分頑張ります。(p ↓)
急傾斜を登りきると自然林の混じる尾根のセンターに乗れました。幾分緩やかになって、先ほどの斜面とは比べ物にならない平穏尾根ですが、それでもほどほど急な登りが続きます。(p ↓)
その後、尾根左斜面に続く作業道が出てきて、この踏跡は結構明瞭です。地元の林業関係者の使用する道なのかと思います。作業道は一つ左隣のもう一つの尾根に向かっているようです。進むと二つの尾根の中間の窪地地形に入り込み、ジグザグ登り。次に左の尾根に上り立ちます。(p ↓)
左の尾根はだけ獄ノ越の西南西尾根と思われ、これは自分の当初狙っていた尾根なので、好都合。尾根を回り込むと、すぐに尾出山山頂の直下、南側の鞍部に到着しました。
着いた鞍部から尾出山山頂までは、かつて一度だけ歩いたことがあって、薄っすら記憶がありました。ヤマツツジ、ミツバツツジは咲いていますが、アカヤシオの花は地面に散っています。
山頂直下は岩場の連続。道を踏み外すと、激しく切れ落ちています。急峻地形のコース脇に白いイワカガミの群落があって、たくさんの花を見ました。
イワカガミの咲くあたりから、山頂西に伸びる、これから辿るであろう尾根をみますが、かなり急に下っていくのが見えて、「えーあんな尾根下っていくのか」って思います。
尾出山山頂に到着です。祠と石碑がありますが、人はいませんでした。
たかが尾出山の山頂までで、それまでの行程、結構労を要してしまいました。山頂でパンを食べて一休みします。。山頂から西へは複雑地形区間が始まります。西に降りて、北に折り返して、西に折れて、北また北に折れると、事前に地形図を見て間違いやすい地形と認識していました。それなので、用心するから現地では大丈夫だろうとの自信もありました。
(尾出山山頂から少し下って、これからつなぐ尾根がなんとなく見えてきました。)
西に急に下っていくと、これ下れんのかって岩場が出てきて、脇を巻いて簡単に降れました。
(降りてきた斜面)
山頂から西に降りて、北に折れて西に無事折れて尾根なりに北に折れて進んだと、なにを勘違いしていたのか、間違い尾根を少し進んでしまいました。そもそももう間違って進んでいるピークの地点で悩み尾根分岐。一つの方は猛烈な岩場の下りで、最初そちらに下って見ます。ロープ必要かなと思う斜面を幹を掴んで降りてすぐ、間違いだったら上り返せないかもと、一旦下るのをやめます。その岩場周辺には、またイワカガミの群生が花をつけていました。写真、凝ってとってる余裕なしでピンボケ画像です。
もう一つ左の尾根は平穏に下っていけます。こちらが正解だったかって思って、先ほど下ろうとしていた斜面を見ます。(p ↓)
結局、そのもう一つの下ろうとした尾根も誤りなのにすぐ気づきます。それでは、今地形図の何処を歩いているのが判らなくなって一旦今どこかわかる場所まで行って頭を冷やして考えることにします。
遠目に、これから進むべき尾根を見極めたりしてそれでも、この地形は判りづらいです。というか、自分の地図読みの実力はこんなものです。帰宅して瀑泉さんの記録を見ると、気をつけつつ歩かれて間違い進行無しで通過されていました。
(その後、2度目の西に折れる地点をなんとか見つけて、下りる斜面の図です。)
西に織りきって、鞍部から北に向かって尾根に乗ると平穏な尾根が続きます。さきほどまでの尾出山の急峻地形はなんだったのかと思うような、何の変哲もない尾根です。しばらく距離をかせぐ歩きができました。
(途中、これから進む無名ピークや稜線を観ます。)
平穏尾根進行になると、ずっとわかりやすい尾根が続いています。地形図もほとんど見ないようになりました。途中の804p付近では石祠を見ました。
804pを過ぎても、平穏な稜線が続きます。尾根にはまばらですが、ヤマツツジとミツバツツジの花が咲いています。
(平穏尾根の続き・・・ )
目指す荷場木浦沢登山口って、地形図で言う956pの直下です。956pに向け稜線は、778pを下るあたりから上り基調傾向。岩の上りが出てきて、また少しヤマ登りっぽくなってきました。(p ↓)
いくつもの岩ピークを超えて進んでいきます。
稜線の左脇などは、また急峻地形の区間も出てきました。上粕尾方面の里に向かって激しく切れ落ちています。
(尾根上のミツバツツジ)
途中無名尾根にて、左大字秋山の文字のある石柱を観ます。その後だいぶ956p付近に近づいた区間で鉄塔作業車の為の黄色のプラスチック柱が出てきて、何号、何号と示しています。このあたりに来ると林道は近いもののかなり深山の趣。アップダウンはありますが、尾根は平穏でこの日の歩きも終わった感が漂ういます。
荷場木浦沢登山口に近いはずの区間を歩いて、いつまでも稜線上を行くので、尾根末端、車道に降り立つ箇所は高い擁壁だった記憶があるので、稜線の左サイド降りられそうな所からすぐ下にみえてきていた作業道に降り立ちました。(p ↓) 後日、瀑泉さんの記事で下りる地点が僅かに早まって石祠を見はぐったことを知ります。まあ、また機会もあるでしょう。生きている限りは。。。
作業道はチャリデポしたゲートの先の未舗装路のはずです。200mくらい北に地蔵岳と思われる山塊を見ながら歩いてチャリデポ地点へ到着。本日の歩きは終了です。
(作業道から、たぶん勝雲山? 方面 )
なな”のチャリデポ地点。ここにデポは2度目です。これで、今回歩いた区間を含めて、南は千部ケ岳から北上して北は地蔵岳、粕尾峠まで歩いた区間が続きました。それと、今日歩いた区間をUターンして氷室山を経由で考えますと、北の粕尾峠から、南は愛宕山、大鳥屋山、唐沢、不動岳を経由して富士重工の秘密基地付近の尾根末端まで繋ぎました。だから何なんだって話ですが、そもそも山歩きというのは、自己満足の結晶のようなもの。他人には1銭の価値もないものでも、見える人には黄金に輝く宝物のような価値にもなるものもあります。こういった、尾根つなぎの面白さを教えてくれた、瀑泉さんや野獣親爺さんには、改めて感謝です。
最後に、デポしておいたチャリで、ブレーキかけっぱなしで林道を下ってXVまで40分かけて戻りました。今回の歩きは、尾出山山頂西で、地図読み能力や集中力のなさを露呈する歩きをしてしまいましたが、入山直後の荒れた林道の倒木地獄抜けもあって、予想以上に楽しめたGW最終日になりました。 ■■
(* "荷場木浦沢登山口" の呼称は瀑泉さんの記録を真似させていただきました。地点の雰囲気は、とても登山口ってイメージではないです。)
(なな”の最近多用の相棒 )
尾出山も過去3度登っているのですが,すべて永野側といったところで,秋山側からは入った事はないのですが,嶽ノ越へのルートは随分と荒れているようですネ。
そちらよりは多少遠回りでも,620m経由で大久保の頭に突き上げた方が良さそうかなぁ~なんて地形図を見て思いました。
尾出山北西尾根,苦戦されたようですネ。まぁ,自分がミスらなかったのは,きりんこさんを始めとする先人の皆さまの記録のお陰で,事前に記事を読みこんでいたからに過ぎませんヨ。
それに820mで尾根型を無視して西に下る処は,博打気味に下ったのを今でも覚えていますヨ。
自分の歩いたのは冬枯れの尾根でしたが,さすがに5月といった感じで,地味尾根もかなり賑やかに感じますネ。
私も尾出山は秋山川からは初めてで、以前永野側に林道経由で下りる一般的なルートが倒木地獄になっていたのをよーく記憶していて、嫌な予感はしていたんです。
尚且、私の登ろうとした獄ノ越、南西尾根は、ヤブ尾根歩きとしてどうかなーと半信半疑で突入してしまったのです。
瀑泉さんの言うように、ヤブ尾根あるきとしては、620m経由で大久保の頭に突き上げるほうが、正当的ですね。
でも私の歩いた尾根も、尾根に乗ると、どこからともなくとても明瞭な踏み跡が出てきたので、林道入口付近の尾根末端で、尾根センターに乗って、そのまま標高を上げ、踏み跡に従って一つ左隣の尾根に乗り移りがいいのかな、と思いました。
尾出山北西尾根,私は事前にこれは注意しないとまずいと、地形図見ていて思ってました。注意していたので、まさか本番で西に下る地点をいつけられずに、危険な岩場を右往左往するとは、思いもよらないことでした。お恥ずかしい。
あの尾根つなぎ区間、お花がずっと続くってわけにはいきませんが、この季節ツツジが点在していて、新緑も綺麗で、結構なごめました。