
入山日 2014年6月14日 (土) 雨(曇) 単独で山開き参加 (山頂直下の稜線はヤセ尾根の潅木の枝を鷲づかみながら歩く。)
南会津の山には前々から興味があってガイド本のような本も10年以上前に買って読んでいたけれど、なかなか足が向かなかった。今回別の山をネットで調べていて、なぜか山開きというものに少し参加してみたい気持ちが起こった。始めてに近い山域、山開きを利用して登頂してみるのもいいかなと思った。マニア心をくすぐる山開きで配る記念品にも少し興味がある。 この日は山中、終始天気が悪く、完全に天気の読みまちがいだった。
日光方面からの国道118を芦の牧温泉駅周辺で左折して山道に入る。細い車道を10分ほど走ると、こんな場所に集落があるのかと思うような闇川(くらかわ)集落に着いた。大戸岳の山開きといっても、せいぜい30人くらいの参加と思っていた。着いた駐車地には既に車がたくさん到着していて、予想外の人気。なな”到着後も車が続々とやってきた。 田島を過ぎた頃から、小雨が降っていて、闇川でも小雨が降ったりやんだりの中、出発準備して受付を済ませた。
神事と主催者説明などが30分ほど、終了後出発。
COURSE: 闇川山開き会場 7:04 ・・・ 登山口 7:25 ・・・ 大戸岳山頂 9:42-10:06 ・・・ 登山口 11:32・・・ スタート地へ 11:46
7時ちょっとすぎに一斉に歩き出し、150人くらいはいたのだろうか。数え切れない人数で、皆さん自分より上の世代が多数派。やはり山に相当慣れているようなかたが多い。
(最初の林道歩きの時は、雨はやんでいた。 行列を作って歩く。 林道歩きは約20分で終わる。)
沢沿いの林道と分かれて、橋を渡り山歩きが始まる。 予想よりなだらかな登り局面が多い。山中も最初は行列。
林道を歩いているころは少し雨はやむ気配。日も少し射してきて明るくなりそうだった。山に入り尾根にすぐのる登山道を最初歩いていて、早くも背中に汗を感じレインウェア上下を脱ぎにかかろうとした頃、雨が降り出したのでそのまま脱がずに進行。
このルートは一般ルートのようで、古くから登山者に歩かれているのだろう。よく整備されている。奥多摩や丹沢の山のような行政側のたてたような道標はあまりない。主要地点に控えめな道標があるのみ。ルートは小荒俣沢右岸尾根というような尾根上やそのすぐ脇を主に南下して歩いていく。山頂までの標高差は1000メートル近くあるらしい。山道に入って約1時間で、1291Pには行かないで、西に緩やかにトラバースするように、道はつけられている。雨は多少強めに降ったり、やみそうになったり。周囲はだんだん白の世界になってきた。
トラバース道に来るあたりでは、だいぶ休憩中の人を抜いたりしたので、前後の登山者がまばらになる。いつものようにとまではいかないけれど周囲が通常の人気のある山程度の状態になってきた。
トラバース道歩きは案外長く、4,50分もかかった。最後に、結構急に登る地点が増えてきて、泥んこ道を難渋して登ると、早くも下山者がぱらぱら降りてきた。どうも、多少フライングで歩きだす人もいるようだ。
稜線らしいところに出るも、雨は降り続き、眺望は全くのゼロ。
人一人歩いて、それでも両脇を木々の枝が触れるようなすこしヤブっぽい稜線を進むと、主に右側が切れ落ちているような地点が多少出てくる。不用意に歩いていると、大事にいたるような稜線でもある。 今日も、いつもの通り、ガイド本は適当にしか読んでこなかったので、この辺の危険地帯は意外だった。
風の三郎などという洒落た名前のヤセ尾根を登っていくと、大きな岩の上に石祠があった。
稜線で、雨に打たれていた可憐なお花。
歩き始めて約2時間40分で、登山者でごった返す山頂に到着。 狭い山頂に先着者が約30人はいて、山名板などを撮影していると、三々五々、後続が到着してくる。 なな”としては、ここから北への稜線伝いの大戸山方面、や南方面の1414Pへの稜線を偵察したかったが、雨とガスでほとんどすぐ先しか見えない状態なのと、山頂を歩き回るのもままならない状態だったため、偵察を諦めた。座る場所もないので、長居もせず山頂を去る。
山頂で雨に濡れ咲いていた。
復路は来た道を戻る。 山頂直下の稜線は急峻だけれど、晴れていたらさえぎるものがない展望が得られることを予想させる。はじめて来た自分としては、この周囲の見慣れない山々の展望を是非楽しみたかったのだけれど、今日の天気では仕方がない。秋もブナの紅葉が見事だとの言葉を聴いたので、機会が有ればきてみたいと思う。
トラバース道を下る頃は登ってくる登山者もほとんど絶えた。、雨はやむ気配を見せず。足元はドロだらけになる。
この日終始なな”と前後して歩いていた青年、味わい深い尾根道の下り。巨木も多い。
登山口の橋に戻った頃には、かなり強い雨。家に帰ってガイド本を読んでいたら、このあたりに山姥石像があったらしい、知らずに見過ごした。
下山して、林道を歩き、くらかわ集落に着くと、目の前に気になる山容の思案岳というおもしろい名前の山が目についた。さすがにノラさんでも登っていないのではないだろうか。時間的にもう一山と考えてもいいようなボリュームだったが、この天気では思案岳を登ろうとは現地では、考えても見なかった。
駐車地の前にあった神社に参拝で、狛犬見物。となりに停めていた会津若松市の30代青年と話しながら、帰り支度をする。この青年のミニワゴン、車の中のスペースが山道具で埋め尽くされていた。毎週この周辺の山を中心に転戦しているらしく、ここ2ヶ月ほど毎週どこかの山開きに参加しているという。藪はやらないと言っていたが、この周辺のお奨め山を教えてもらった。
この日は、眺望的には全くXの山行だったが、歩いた印象の大戸岳は、地味でも、味わい深い自然林の山。山頂周辺の眺望は晴れていたら、素晴らしそう。 山頂付近の稜線は気をつけないと危険。 ヤブルートは歩き甲斐がありそう、そんなところだ。
それと、下手な山小屋で売っているモノよりも立派な、その日だけしか世にでない日付入りのバッジというのは、マニア心をくすぐる。 人が多すぎるのは、考えものだけれど、山は自分のモノではないからね。 山開きを利用して、知らない山に行ってみるのもいいものだと思った。 ■■
(思案岳、ルートはあるのだろうか、先を行く会津若松市の青年。)
駐車地のすぐそばに立派な神社があり、狛犬がいた。腹の下は右も左の狛犬もビニールで隠されているような感じだったけれど、何かの理由があるのだろうか。
最初に山開きの受付をしてもらえたのが、このバッジ。実物は金色に光っていて結構かわいい。その他、地元温泉宿の名前入りタオルももらった。 場所を少し移動して、地元そばも有料でたべられたようだったが、車がいっぱいだったのと雨降りだったので、また次回・・・。
コメントご無沙汰しておりますがときどき訪問させてもらっています。ところで腹のビニールなんでしょうね。胸にあるのは鈴でしょうか、今まで歩いた会津ではないタイプのようです。
思案岳は会津百名山ガイダンス道なしの山、合間見てのストックに入っていますが、この神社もメモしました。思案岳なら北側の踏み跡アリの高つぶり山とセットにするとよいかもしれませんね。
腹のビニールですが、推測するに、修復中。あるいは、何かのいわれで、ある季節などは姿を隠すなどの風習がある、などを想像してしまいました。言われてみれば、胸に鈴のようなお飾りも、そしてなによりあのだんごっ鼻が目につきました。
思案岳は会津百名山なのですか、知りませんでした。いつか歩いてみたいと思います。高つぶり山も知りませんでしたので、今後ストックに入れてみます。
四案岳は後ろ側の林道から薮漕ぎしないといけないようです。でも2時間半ぐらいで往復できるようです。会津百名山のガイダンスにはそう書いてあります。
意図的に山開き日に行きましたが、山開きというものにこんなに登山者が集まるものだとは、思いもしませんでした。
大戸岳の稜線は周囲に大きな木もないので、晴れていたらと残念に思いました。
四案岳とも書くのでしょうか。地形図をよく見ると、登りずらそうな地形をしていますね。くらかわの神社の裏あたりから簡単に登れるものと、思っておりました。ノラさんの影響もあり、福島/会津の山にもはまってしまいそうです。
会津100、みー猫さんの記事に記述のあった山梨100と比較的近場だけでもやっていったら限りなく楽しめますね、 ( 笑。
仙台赴任時代に大戸岳は登ってみようかと思った事があったのですが、結局へこたれて谷向かいの小野岳に足を向けた事があったのを思い出しました。
http://blogs.yahoo.co.jp/hanagon60/38210935.html
山開きは地元自治体の行事としての意味合いもあるようで、ある意味、その地方の文化でもあると感じました。毎年、山開きの日に大戸岳に上っている人もいるようでした。
小野岳から見る大戸岳はああいう風に見えるのですね。初めて知りました。小野岳の記事のURL: ありがとうございました。
ちょっと展望が残念でしたが、雨中の歩きお疲れ様でした。バッジ良いですね。混むのにこぞって行かれる方が多いのも分かる気がします。ましてやメジャーじゃない山のバッジは手に入りませんからね。未踏なのでいつ行こうかなと思案中です。
大戸岳はいい山だと感じました、ヤブやバリ歩きはちょっと手ごわそうです。今回は悪天候もあって、それどころではありませんでした。
思案岳に妙に惹かれますが、この近辺まだまだ行きたいところが数え切れません。バッジはクセになりそうです。
思案岳とつぶり山へのさっそくの遠征、お疲れさまです。
そういう意味で ”しあん岳”なのですね、下から見ると、急登の連続とはあまり想像できなかったです。自分の会津の山は、まだ始まったばかり、高つぶり山、思案岳はもうちょっとメジャーどころを歩いた後になるかと思います。当分は、ノラさんの記事を楽しみます。
ダニ被害、おだいじになさってください。
私も22日には、只見周辺でワイパーが全くきかない、土砂降りに会ってしまいました。