
2013年6月29日(土) (曇) 単独 (避難小屋直下の残雪斜面)
29日は梅雨の合間を縫って南会津の三ツ岩岳に登ってきました。南会津の山は尾瀬の日本百名山4つや田代山、帝釈山を除くとほとんど未開拓です。29日は栃木の天気予報は雨が混じり、会津方面のほうが少しマシかなと思ったので、トライしてみました。 三ツ岩岳は長いこと登りたくて、登っていなかった山。今回登れば初登頂になります。避難小屋手前までの樹林帯ではかなり蒸し暑く、たっぷり絞られた気がします。(予告編より引用)
コース: 小豆温泉スノーシェードP 6:28 (新道経由) 避難小屋 9:23-9:28 三ツ岩岳山頂 10:13-10:30 新道旧道分岐 11:59 スタート地へ 13:16
登山口のスノーシェード周辺は翌日が三ツ岩岳の山開きらしく、のぼりやテントでにぎわっていた。駐車地にはなな”が一番のり、他に車はない。この日の歩きは、スノーシェード脇から取り付き、その上を歩くというレアな体験をさせてくれる登山口から始まる。栃木の天気予報の悪さを嫌気してはるばる2時間半かけてきたここ会津もあまり天気はよくない。6:28 厚い雲の下のスタート。
新道の登山道は沢沿いルート。沢沿いの山の斜面を巻くようにつけられたコース、微妙にアップダウンがあり、山からしみ出す水流を避けながらの結構歩きづらい印象。周囲はうっすらガスが巻いているような状況で気温はあまり高くないと思うが、のっけから大汗が流れてくる。
(コース脇は多数の支流の小さな流れが流れていた。)
新道コースは明瞭な踏跡あり、斜面を巻くように登っていく。(P↓ ) この新道の半ばで、60台と見られる3人男女のグループに追いつき先を行かせてもらう。少し話をすると、この山域は何度も来ているようだった。
7:17 沢からだいぶ離れて、時に尾根っぽい所を歩く。 (P↓ )
7:32 前方が少し開けた。目指す三ツ岩岳の一角だろうか、まだずいぶん遠く感じられた。山容がでっかい。(P↓ ) その山容の中腹に岩壁を流れ落ちる結構立派な滝が確認できた。
滝のアップ写真。
進路右、北方向に尾根の形が見える。旧道のある尾根だろう。(P↓ )
7:55 旧道からの尾根と合流。その分岐からは尾根道となり、しばらく樹林帯の中、急な登りが続く。(P↓ )新緑がきれい、周囲は雲とガスで白の世界で眺望はほとんど無い。暑くて目の中に汗が入りそうになり肩のタオルの出番がやたら多い。
展望が開けた場所から見た、東方面。
歩きはじめから2時間もすると、尾根の傾斜もなだらかになってくる。何かかなり高所、天に近くなった所を歩いているように感じるようになる。
尾根道の脇には、花々か結構にぎやか・・・
これは、自分はあまり見たことがない花。
これも・・・
分岐から登ること1時間もすると、尾根に残雪が目立ちはじめ、ついには全面雪の箇所も出てきた。 9:00 残雪の稜線を進む場所。(P↓ )
持ってこようと思っていたアイゼンをうっかり忘れたが、特に問題なし。時に、ゆっくり慎重に進んだ程度で済む。進路右に窓明山とそれに続く稜線がくっきり見えた。場合によっては、この日、立ち寄り周回しようと思っている。この時点では行くかどうかちょっと微妙。そんなに消耗もしていないし行く気なら行けるでしょう。この場で、おにぎり1個でエネ補給を・・・
10:13 避難小屋到着、2時間45分かかった。雪面が出てからペースが落ちたみたい。小屋の前には、この時期潤沢に流水があり、顔、腕を洗い、のどを潤す。ちょっと一休み、小屋の中を覗いたが、非常にきれいに整頓されていて、寝具を持ち込めば快適な宿泊が可能。
避難小屋より先は広い残雪斜面を緩やかに登る局面と、雪面のない小沢のようになっている小道とを交互に歩くような形でつめていく。光と技術の関係で、墨絵のようですが、雰囲気だけ感じ取ってください。(P↓ )
ここは、斜面南側を巻いていく地点(P↓ )。この絵の先の雪の斜面のトラバース30Mほどは、下方が先の見えない急傾斜。滑ったらと思うと本当に恐怖。上部のヤブ突入を一度試みたが篠竹風の一面のヤブで、足元がすべり入っていけない。面倒くさくなって、残雪面のトラバースを篠竹の茎をわしづかみにしながら、ゆっくり足元をけりながら何とか横切った。ここだけ、この日ちょっと怖かった。
避難小屋からはちょっとペースが落ちた。小屋35分経過地点、前方に目指す頂が見えてくる。多分あそこが三ツ岩岳山頂だろう。(P↓ ) 歩く道は小沢のような状態。左右水っを避けながら歩く。
最後の斜面は一面の残雪を登るようだ。
下方を見ると、滑り出したら結構やばい事になりそうなと、肝に念じて最後の斜面を歩く。ここに来ても周囲はガスで眺望はかなりXな状態。そんなにいい日ばかりではないよ。
山頂の向こうに続く稜線がガスの中、薄っすら見えている。雪道歩きも今シーズンはこれが最後カナ?
10:13 山頂到着、先客はだれもいなかったのは、雪面の踏跡の状態でおおよそ予想できたが。 ここまで出会ったのはあの3人組のみの静かな山。山頂は周囲をガスと雲に覆われ眺望はあまり望めなかったが、南西に大戸沢岳や会津駒に続くと思われる稜線は2060Pや2057Pあたりまで、なんとか確認できた。その2ピーク周辺の稜線は遠目でもあり、気持ちよく歩ける残雪尾根に見えた。(行ってみると、地点地点で密ヤブがあるのかもしれない。)
山名板の裏に続く薄い踏跡があり行ってみるが、すぐに密ヤブに進路を阻まれるような状況になる。すぐ200mか,300m先にある西の小ピークに行くのもこのヤブを超えなければいけないので、ちょっと難渋しそう。GWにミー猫さんはここから会津駒まで雪の上を行ったんだな、とか考えながら過ごす。ヤブが立ってから歩くような稜線ではないのかもしれない。
右のピークが、山頂隣の小ピーク。そこから先は障害ヤブなしで今の時期なら歩いていけそうだった。(P↓ )
会津駒に続く稜線 2060P、2057P周辺が見えたり隠れたりしていた。まだ結構白い、これ、晴れているときに見たかったなー。初、三ツ岩岳は眺望の面ではちょっとガッカリだった。(P↓ )
10:30 ほどほど休憩して下りにかかる。 (P↓ )はさっき登ってきた尾根周辺、その向こう側はガスで真っ白。下りは避難小屋までは残雪斜面が多く、用心してコースをはずさないようにしよう。それとすべりに注意! だけを心がけた。
下りだして数分、雪面をあるいているとガスに巻かれた。上部を振り返る。(P↓ )
天候もイマ3くらいの悪さで、今日はイマひとつ気分も乗ってこない。1週間のどが痛く本調子ではないのかな。窓明山に行って国体コース周回は今回はやめる。眺望は今日は全然だめだったけど、山自体は実に味わい深い。秋の頃もよさそう、窓明方面はまた、別の機会に行こう・・・
下山時には、さっきの3人組。男性単独、2名とすれ違うだけの静かな山だった。
避難小屋の先の尾根道(P↓ ) このあたりになると、日差しが多少出てきた。なんで今さら??
11:59 新道/旧道の分岐到着。立派なコース説明盤が設置されていた。
ここからは、登りの時とは違う、旧道を下ることにする。このあたりになると、天気も多少好転したようで、日差しと一部青空も見え始める。これは窓明のほうに回ればよかったかなと思うも、あとの祭。
(旧道の尾根道も踏跡は明瞭だった。(P↓ ) 何箇所か巨木の倒木が道をふさいでいたが・・・)
旧道の下り箇所はかなりの急降下の連続、東方向に一直線の下りが続く。↓写真は振り返って見た降りてきた道。これを登るのはちょっときつい。
旧道の入り口はわかり易かった。車道にこの看板が目印、この場所に降り立った。
天気が悪く、いまひとつぱっとしない山歩きだったが、久しぶりに会津の山を歩けて、ましてマイナー系?はこの山域デビュー戦のようなもの。三ツ岩初登頂でき、まあまあ満足、気分はいい。そんなに大満足の山行ばかりでなくていいじゃないの。旧道途中の三角点は気にして歩いていたけど見なかったぞ、??? それはまた別の機会に・・・。
翌日に山開きを控えて、登山口周辺は盛大に歓迎ムード、山開きにはまだどこの山のも参加したことがない。結構記念品や食べ物の振る舞い、登山口までの送迎などあるようなので、今度どこかのに参加してみようか・・・。 駐車地のすぐ隣にある以前一度だけ入ったことのある立派な窓明の湯に浸かるのを下山中ずっと楽しみにしていたのに、行ってみると、玄関前に”定休日” の看板。ちょっと、しまらない終わり方になってしまった。 ■■
いよいよ南会津のもろもろのお山にも進出なさったんですね。頂上から先・・・春に一緒になったsekiyaさんのお話だと、頂上のヤブの先にはところどころ池塘があるそうです。そのときは雪の下でしたけど。本編のアップを待ってま~す。今日は昨夜の宴会のツケで未行動ですので、どこにいくか考え中です(笑)
今回はまったくの普通歩きでした。三ツ岩山頂より先ちょっと偵察しましたが、すぐ先は密なヤブでそのあるはずの地塘までいくのは、たっぷりヤブを楽しめそうでしたよ。
三ツ岩だけでも、私にはほどよいボリューム感でした。
これからは南会津のシブ山も少しずつ歩きたいです。機会がありましたらお誘いください。みー猫さんのよくやる超スーパー歩きの時は除いて(笑)・・・
南会津はまだまだ残雪のようですね。相当、雪が積もっていたのでしょうか。
ななころびさんのことですから、窓明山経由かなと思いもしましたが、体調、天気ともに今一つでは仕方がないですね。
一般ルート記事までお付き合いいただきありがとうございます。これから、一般ルートレポが事情により増えそうです(笑)。
三ツ岩岳の残雪はあと1週間ほどで消えるのではないでしょうか。
窓明山経由の周回はまた、いつかの宿題になります。
あの周辺、車で走ると知らない山ばっかりで、いくらでも山歩きができると感じました。はまると癖になりそうです。
自分が行ったときにたいして、避難小屋の入り口ドアが新調されているようです。あのときはドアがせっちゃってて開閉が重かったのです。これでもっと快適でしょうね。小屋に泊まって夜、ちらちらっと遠くの雷の光を感じてたのを思い出しました。
避難小屋の入り口ドア、確かに新しかったような気がします。同じような色と材質で、窓も新しかったのかな? 入り口ドアは押して入る方式だったような記憶があります。
今年のGW時期のみー猫さんの写真では、あの避難小屋の屋根あたりまで積雪だったんですが、すごい豪雪地なんだな、と思いました。