
(写真は、大佐飛山をあとに、雪原の稜線を大長山に向かうメンバー)
朝4時前に出発して、黒滝山を経由し、大佐飛山にあと少しに迫った Pt.1 の続きです。
歩く趣向はほぼ同じと思いますが、記事の書き方は三者三様です。他のかたの記事もお楽しみください。
ハイトスさんの記事: http://www.netplaza.ne.jp/~hitos01/Sonota/Totigi/Oosabiyama.htm
みー猫さんの記事:http://blogs.yahoo.co.jp/torachatojp/15333719.html
大長山から大佐飛山への稜線は、遮るもののない大展望歩きが続く。高低差もあまりなく、心地よいことこの上ない。
(大長山をバックに、遠方を眺めるななころび。)
雪の展望尾根進んでいく。 前にハイトスさん、追っておK3、なな”と続く。もちろんみー猫さん撮影。この日みー猫さんは、ななの2倍、310枚も写真を撮っていた。
山頂まで、まだ、30分はある地点だったろうか。黒滝山山頂で偶然集合してしまった、我々以外の2パーティのうちの二人組が降りてきた。もうひとパーティ4人組は、われわれとほぼ同じペースのようだ。視界に入らない程度に離れてくれていたのも、またよかった。
山頂に近づくと、樹林の中のヤブめいた所を進む局面もあるが、それもそう難儀しない程度で済む。(P ↓)
山頂部が近くに見えてから、予想通り、案外遠くて、最後は四人組パーティと同時に山頂到達。
山頂には2パーティ合計8人が一機に集うことになった。これまで、この山なかなか登れない山と感じていただけに、さすがに山頂に立てうれしい。困難なルーファンやヤブ漕ぎで山頂に到達したわけではなく、ルートもみー猫さんがいたからこそ、コンパスを見る事も1度もなかったような登頂だけれど、いつものヤブ尾根踏破と同レベルの達成感はある。山頂部といえば、ここまでの稜線で眺望は充分たのしんだでしょう、と言わんばかりの冴えない樹林間の山頂。落葉しているので、木立の間から、薄っすら周囲の眺望がみえる程度。
もっと、くたくたになるかと想像していたけれど、寝不足のわりには、ここまでは疲労感なく登ってこられたのは、ここ3回のロングランのトレーニングのたまものか。黒滝山以降にも腰をおろしての食事休憩をとって、全行程で計3回くらいの休息をとったのも要因かも。
(こんなに、賑やかな山頂は想像していなかった。)
山頂では、すぐに降りては勿体ないと、ゆっくりめの休憩。30分以上食事をとりながらゆっくりした。山頂から、復路は来た尾根を戻るだけ、あとは下り基調で楽勝と思った。
(これから向かう大長山、登り返しが結構長かった。)
大長山前衛峰の直下の斜面。雪の斜面は急峻に切れ落ちていた。
稜線の北東には、いつまでも那須の山々がみえていた。爽快。
稜線南側の雪溜まりは今も雪が超潤沢にあった。
大長山へ向かう登り返しは、なだらかで、爽快な尾根ながら、結構登り返しが長く続く。ここで、ちょっと、体調に異変、と言うほどでもないけれど、胸がいっぱいになるというか、呼吸を大きくすうとむせるような感じになった。疲れは依然ないけれど、ちょっと嫌な感じ。寝不足と栄養補給失敗のガス欠かな、と思った。スポーツドリンクを多めに飲んだ。
往路で自分だけ見逃した山名板と みー猫さん。
大長山周辺では、下りのスピードダントツのハイトスさんが一時先頭になる。普通に歩いていると、あっという間に見えないところに行ってしまう。
大長山の樹林の中から、西村山、黒滝山山頂までが、そんな体調の悪化もあって、一番きつかった。ガス欠気味の症状はだんだんきつくなって、固形のパンなどをたべようとすると、ちょっとむせるのでやめた。 おまけに、この辺の踏み抜きが往路の時よりひどく、何度も雪面を踏み抜き、労力を使いまくる。粘り歩きで黒滝山頂に着いて、目の前に広がる平野部の大展望を見て、やっと着いたかの思いだった。
(大長山を過ぎた地点から西村山、黒滝山方面を望む。 )
(おK3 WITH 雪庇)
これは、西村山だったかな。ずいぶん後方からみー猫さんがいいショットを撮ってくれている1枚。 ななとハイトスさんが西村山に向かう図。
復路はメンバーの皆さんもやはり長く感じているようで、黒滝山山頂に着くと腰をおろして大休止。なな”はおK3にいただいた、スポーツゼリーを食べてみた。これなら、食べても変な事にならなかった。これと、チョコを少し食べて、ドリンクで胃に流し込んだ。これはある意味効果テキメン。少したつと結構体調が戻ってきて、山藤山、サル山とこなしていくことができた。
今回は、おk3にもらいものだらけ、おかげで体力が回復できた。
(黒滝山から山藤山に下る。下りで歩くこの尾根は、急降下。目の前に歩いていく尾根形が確認でき、その先に広がる平野部の眺望がすばらしい。)
回復気味の体調に少々不安を感じながらも、山藤山到着。朝のテント3張は無くなっていた。
(この日のみー猫さんのファッションは渋い。)
サル山辺りからは、みー猫さんが終始先導。16時に近くなってきて、ちょっと時間と追いかけっこ。この辺りは、皆グイグイ下った。
サル山下の下りでの急降下地点。用心して降りた。
みー猫さん WITH 雪庇。
16:02 三石山の山名板がある地点に着く。この板は朝方は気がつかなかった。暗闇だったからだろう。ここから尾根を方向転換するように右折のマークに従い曲折。
かなり足場の悪い雪の急斜面や笹やヤブが起きだしている地点を下る。途中、雪がなくなったり、また出てきたり。こんな雪のない部分が主稜線に乗ってから無かったぞ??? と頭の中が?だらけで歩いた。GPSを見ると確かに朝歩いている軌跡だったのでなおさら、疑問だらけだった。
新登山口への降り口の分岐に着く。時刻は16:40頃だ。百村山には朝は寄っていない。今日行くとしたら、今しかない。なな”は、体調のこともあり、もう行かないで降りる気満々だったのだけれど、ハイトスさんは行く気だったよう。おK3は、百村山には興味なし、分岐で待つというので、ちょっと待ってていただき、3人で最後のピークトライ。このピーク、分岐から下ってるんじゃないか?と思うようなピークはおK3の待つ分岐からほんの3,4分で着いた。これなら来てよかったかも。
ピークらしいところには、野球親爺さんの記録で見た立派な山名板はなくなっており、ピンクテープのみが木に巻きつけられている、樹林間の静かなピークだった。
歩き始めて、約13時間近く、こんな地味な百村山が本日、一番遠い山になった。
(百村山山頂地点)
百村山の山頂を踏んだら、今日の目的は全て終了。あっという間におK3の待つ稜線分岐まで戻り、新登山道に向けて、朝は真っ暗だった夏道を下っていく。
稜線から降り始めてすぐあることに気づく、稜線から下り始めると、その道は全て夏道の踏跡がくっきり。雪が全く無い。朝、暗闇を自分が先導で歩いた時は、主稜線にでるまで途中からずいぶん雪の上を歩いたはずだったのだ。そんなことから、気づいたのは、朝自分が主稜線に合流したと思った地点は、実は暗闇の三石山だったのではないか。百村山すぐ西の主稜線分岐に出たことを気づかず、暗闇の中を三石山まで必至で登り、そこを主稜線合流と思っていたのだと、最後の最後に悟った。
(最後は夏道の急斜面を下る、下る。すぐ足元にハイトス号とななころび号があるような感覚)
やっと、林道に降り立てる。13時間超、。途中ちょっとシャリバテ気味で少々難渋した。歩き終えて足などの疲れは、あまり無い。上半身がいつもと違う筋肉を使ったのか少々だるい。ガス欠での体調悪化は寝不足、エネルギー不足などで、体の機能の何かが、いつもとは異なる偏重をきたしたのだろう。下り行程の最後には回復してよかった。階段で林道に降り立ち、皆で握手。長い長い尾根歩きを、今達成なのだ。男三人が歩きとおすのは当たり前としても、おK3のがんばりには、正直感嘆モノ。夕方迫る下りで、ちょっと時間も心配で振り返って見ると、おK3もしっかり同じペースでついてきていた。自分が最後、置いていかれてはまずいと思ったほどだ。この山への達成感はあとからじわじわ来そうだ。とにかく今日は、ここにこれてよかった。 ■■
* 週が明けて3日後の火曜日、会社のある氏家から家に向かう車の車窓から、黒滝山から、日留ケ岳の長い稜線が見えていた。夕日に浮かぶ、大佐飛山らしき突起の陰などを見ながら、やっぱり、じわじわ達成感やいろいろな感慨が沸いてきた。おかしなことに、あの尾根、歩いている後半は、長くてうんざり気味だったのに、また来年も入ってもいいような気がしてきた。(懲りない俺。) みー猫さん、来年も行きますか? (他のみなさんも・・・)
(みー猫さんは、こんなシーンも撮ってくれるんですね。)
感動のお歩きだったようですね。言葉のはしはしからひしひしと伝わってまいります。何よりです。
13時間ですか。あの長大な尾根、それくらいはかかるでしょうね。ご一緒しなくて正解でしたというのが本音のところでもあります。私なんか、せいぜい8時間が限度ですから。
天気も良く、ハイトスさん以外は雪の良い締まり具合に乗って歩けたようですね。
4人揃って、無事に往復できたということ自体、何とも素晴らしいことですよ。
私もこの時期に行ってみたいと思ってるのですが、3月は仕事だったり、いろいろでテンションが上がらず4月はどうかな~、、、と、睨んでますけどね(笑)
ただ、皆さんの様に雪山を殆ど歩いてませんので、少しは残雪でトレーニングしないといけませんよね.今年は無理かな、、、
人物と山名板の高さ比較で、雪が多いんだなぁ~と実感出来ます.ハイトスさんの奥様も凄いですね.
今回は天候にも恵まれ、仲間にも恵まれとてもいい山歩きができました。これで、たそがれさんも来ていたら、もっと最高だったのにと思います。次回の山行は是非・・・
13時間はかかりましたが、意図的に休憩したり、長めの食事休憩をとったり、眺望の素晴らしい稜線はゆっくり歩いたりだったので、たそがれさんが調子がいい時なら10時間ちょっとで歩ける気がします。そんなに尾根自体も絶望的に長いというような気もしませんでした。
たそがれさんが、もし大佐飛に行くなら、いつかお供いたします。
特に黒滝より先がとてもよい稜線でした。数日前からの暖かさで、雪が所どころゆるんでいて、踏み抜いたりしましたが、我慢できる範囲でした。昨年同じ時期にみー猫さんが行った時は、寒くて積雪もしまっていたそうです。
たしか、雪田爺”さんは、積雪時期以外にこの尾根を歩いていますよね。改めて凄いことだとわかりましたが、やって見たい気もしています。雪田爺”さんのその記事を、久しぶりに読みにいきたくなりました。
おK3のがんばりは、さすが歴戦の場数を踏んでいるだけあるな、と思わせるものでした。
長時間の歩きお疲れ様でした。
大長山を抜けると広がる雪原とその向こうに見える大佐飛山。何回でもその光景を見に行きたくなってしまいますね。
個人的には来年以降になりそうです。もうないかも。
それにしてもおK3、恐るべしです。
緊張と不安でドキドキしながらの出発でしたが、ななさんやみー猫さんの優しい人柄に助けられて完遂できました。
感謝。感謝です。
ななさんの記録を読みながら、またまた感動してます。
そして、目を閉じると大佐飛山山頂へ向かって行く雪景色がよみがえってきます。頑張って登ってきた者だけへのご褒美かななんて・・・・
こんなふうに余韻したれるのもななさんとみー猫さんのサポートのお陰ですね。
ありがとうございました♪
あの尾根は予想していたより素晴らしい展望尾根で(この時期だけかも)、黒滝山頂あたりがスタート地点だったら、年に何回も行ってしまいますね、きっと。大佐飛に10回も登っているかたの記録をよく読んでいるのですが、その気持ちもわかるような気がします。
おK3は、最後まで何のトラブルも、キツそうなそぶりもナシで歩き通されました。お見事。
あの歩き、本当に楽しかったです。復路、ちょっとガス欠気味になり、いただいたスポーツゼリーなどで生き返りました。
あの、長い長い尾根、皆さんと歩けてよかったです。いつものように単独ですと、もっと長く感じたでしょう。
予想通り、おK3は見事な粘り歩きをしてくれました。これは、自分が行ったことのないアルプスや北海道のロングトレイル記録を見て確信をしていたのです。
自分の記録は、ありのままを書いた雑な回想録風ですが、書いたものを人に感動したと言われるのは初めてで、こちらのほうが感激してしまいました。
自分らの集まり歩きの時も、あまりヤブのない山域の場合は、是非ご参加ください。
こちらこそ、お付き合いいただきありがとうございました。
翌日、やはり仕事を5時間ほどやることになってしまい月曜は午後に休みをもらったのですが、花見に出掛けてしまい、あとは毎日夜PCのの前てねてしまう始末。昨夜はなんとかアップ出来ました。ななさんが事前にコースのことを調べておいたおかげで、自分は楽しちゃいました(笑)満足感一杯で良い山行でしたね。また、ご一緒お願いいたします。
翌日、お仕事でしたか、大変だったですね。日曜日は私は、たっぷり寝てました。
事前にコースをよく調べたわりに、三石山周辺では変な勘違いをしたりしました。
今回は皆さんのおかげもあり、生涯でもベストの内のひとつになる、すばらしい山行でした。皆さんと一緒でなければ、今年大佐飛に行っていたかどうか。
次回の大佐飛へは、やはりあの季節に行くのでしょうか。