
入山日 2014年5月31日 (土) 晴 単独 (三角点峰からの男体山方面の景色)
5/31は日光市のがん検診で人間ドッグもどきの検査を受診しなければいけなかった。この5月中は、ブログをよくのぞかせていただいている皆さんは、ツツジの名所的な山に行かれては、色とりどりのお花見物をされている。ここ数週、訳あってあまり花をメインと考えた山を歩いてこなかったなな”としては、非常に羨ましかったのだけれど、もう5月も終わり、ほとんど今年のツツジ見物歩きは諦めていた。そんなおり、山の先輩の雪田爺さんが、丹勢山を歩かれてずいぶんと綺麗な写真をたくさん載せていた。そこなら、自宅のすぐ近くでがん検診の終わったあとの短時間歩きでもOKかも・・・。時期が遅すぎれば、林道探索のトレーニングに切換えればいい。そんなつもりで出向いてみた。
スタート地点は沼の平という地点。車が数台止められる広いスペースがある。そのまま林道を先に行くとすぐゲートがある。 いきなり、駐車地前からあざやかなツツジのお出迎え。
この丹勢山、2度ほど来たことがある。2度とも同じような季節に、沼の平から林道を山頂直下まで歩いて登ったのだ。最初はたしか相棒Yさんが連れてきてくれて、思いのほかのツツジの多さに驚いた記憶がある。 今回は林道歩きはせずに、沼の平から山腹をトラバースするように登っていくルートがあるようなので、それを辿ってみる事にした。
この日の目的は丹勢山ピークというよりは、むしろその周辺のお花を観ること。そして、その先の三角点1482P(まで行ったことがある)より先の状態を見てみたいというのが、漠然とした目標。
駐車地には先客が二組いてお話中。単独のご婦人と、ご夫婦連れ、いづれもなな”より上の世代のかただった。なな”は少し離れた場所に停めたにもかかわらず、出発準備中の私の所に来て、これから行くルートなどをお話しにきてくれた。
山道に入ると、最初しばらくは山腹をほぼ水平か、なだらかな西方向への登り歩きが続く。周囲は朱色のツツジが咲き誇る。終わりかけもあるけれど、充分楽しめる状況。 踏跡は最初はだいたい明瞭なのが続いていた。スタートしてすぐ、その2組のかたの先を行かせてもらった。単独ご婦人は、なな”のペースで歩きたいようなので、しばらくお話しながら進む。登りはこのルートで山頂まで行き、帰りはツツジ期待で林道を裏見の滝に下りたいと言われていた。なんと、このかた林道を一番下から歩いて来たそうで、15番目のつづら折れで先ほどのご夫婦の車に拾われたそうだ。
COURSE: 沼の平 9:50 ・・・ 三角点1482.2P 11:06 ・・・ 1525m付近 13:13 ・・・ 丹勢山直下林道 14:52 ・・・ 沼の平 16:07
しばらくなだらかなトラバース登りの後、直角に曲がるような廃作業道のような右折して登っていく踏跡がある。これが一般的に歩かれているルートと思い、従って進んで見る。テープも時々ついていた。大きな岩を右に見て沢状の場所を通過したあたりで踏跡が明瞭でなくなってしまった。作業道らしき所で折れて大きく北に方向転換、次第に東よりにカーブして山頂直下の林道まで円を描くようなイメージ。詳細な地形図を忘れて、所持しているのはエアリアのおおまかな地図のみ。だいたいの方向が合っていれば高いほうに行けば最低限、どこかで林道に出られる。うまくいけば三角点にでるかな、と思ってそのまま進んだ。 ついてきていたご婦人も一緒に迷わせてしまうといけないと思い、少し待っていたけれど、音すらしてこないので、自分と離れて歩いていて正しい踏跡をたどれたのかもと思った。
(踏跡のなくなったヤブ斜面を直登中。 )
ヤブ斜面直登は少しきつかったけれど、笹の密度もさほどでもなく少し登っていくと、尾根型の感じられる広い場所に出た。その先は、結構な紫や朱のツツジの咲くヤブ。かわしながら進むと、感じのよい開放的な尾根道に躍り出た。
この山ツツジの下を通過して行った、 予期せぬ華やかなヤブ歩きだった。
お花の咲くヤブをかわして通り抜けると、茶の木平が遠くに見え、その手前にあちこちにツツジが咲く斜面が広がっていた。
男体山の上部が見ててきてその手前にもツツジの咲く尾根。
少し進むとまた、尾根型がなくなり、広い平原の笹ヤブを進む。目の前には結構な急傾斜。右を見ると、歩きやすそうな尾根型が見えたので乗り移ってみる。
尾根に乗り移る際、目指す尾根上に見事なムラサキのツツジの株があったので、目標にした。かなり大きな木で、お花も最盛期だったようだ。
尾根型に乗ると少々急ではあるけれど、歩きやすい樹林の中の尾根になっていて、(P ↓) そのまま進むと北進するので、これは直接三角点1482Pに向かう尾根なのだろうと判断、直に三角点峰に向かうことにした。後方に薄っすら裏男体林道らしい林道も見えた。
左前方にツツジのお花越しに男体山がしだいに大きく見え出して、尾根を登りつめると、過去2度きていて見覚えのある静かな三角点1482Pピークに到着した。そこは、周囲にシロヤシオの花が咲き競い、茶ノ木平から男体山までの眺望もある贅沢な空間だった。
ここまでの歩きで、シャツの背中はびっしょり、誰も来るはずもないので、脱いで少しの間木にかけて乾かす。これからは、汗対策もしなくてはいけない。今日も早くも顔の周りに、虫がまとわり付いてきている。
△1482.2Pの周辺はシロの群落で華やかだった。
△1482.2Pからの眺望。この角度からの社山は新鮮。 (社山は1989製エアリア地図ではヤシロヤマとふりがながある。 ヤシロヤマのほうが、シャザンより雰囲気があるかも。)
△1482.2P から北西に尾根なりに踏跡がある。東方向に少し斜面を下るとすぐ野州原林道に降りられる。以前は2回ともそこから来た。今回はまだ時間が許されるので、少し北西の先に進んでみることにした。(ここから先は未知の世界。)
尾根なりに北西に進む、すぐ進路右下に林道が見え隠れしている。尾根には鹿道が薄っすらあって、障害ヤブもほぼなく進める。シロやムラサキのツツジがまばらながら出てくる。
(林道の日当たりのよいところにはこんな小花がたくさん咲いていた。)
1554m手前のカーブクネクネ(約7回)では林道にどうしてもでてしまい、ショートカットで急斜面登りをしてかえって大変。古い石垣も自然に帰りつつある。笹原で腰掛けてパンを食べていると、払った膝の上に小さめのマダニのようなものがいて、つまんだら、赤い血が指について驚いた。(なな”の血だったのかな) それともそんなに簡単に取れるものではないのか・・・)
林道クネクネ地点を左方向に逃れて、平原の中を緩やかに登ると、男体山が正面にでっかくなってくる。笹の背丈が進むにつれ高めになり少々歩行にはわずらわしい。
尾根の地形が切れそうなので、林道に一時エスケープ。すると前方にこんな風景のあるカーブ地点に降り立った。ここは向かいの斜面方向にカーブして進んでいく局面。
大きなカーブ地点、下方は今は涸れた沢。道脇の広場には”三人立河原”と書かれた棒があった。この棒の奥には行かず、絵の左から右に通過していく。
三人立河原をすぎ、2度ほど沢状をトラバースすると、その後は直線の林道をわずかに下るように進む。この辺までは、ゲートさえなければ自動車の走行も可能なレベルの林道。三人立河原から先は、林道探索になってしまっている。
進路右手に女峰の連なりが見えてきた。この角度で見るのは、ほとんど初めてか、非常に新鮮に感じた。女峰の右の突起が非常に鋭角に見えていた。
大真名子山も目の前にでっかくそびえる。
1569mより先の長い直線をすぎまたカーブが出てきて、沢状を渡る。何度めかの地点で林道が大きく崩落していて、沢に古い四駆のような車が埋まっていた。この地点だけ、完全に道がなくなっている、バイクくらいならかろうじて進行可能か。用心して進んだ。
林道の1525m地点だろうか、時間もおしてきた。これより先は明確な目標も無い地点。強いて言えば、もうちょっと進んで馬立への分岐まで歩けば、野州旗林道歩きが全て線でつながることになる。今回は、それをやろうとは思わなかったので、ここで引き返す。
(この景色を見て、ここで引き返した。前に大真名子山。先に行きたい気持ちはあった。普通通り、6時頃スタートならもっと先まで行っていたと思う。)
車の落っこちていた崩落地。こうやって視ると、よくこのヘリを歩いたなと思う。実際は案外簡単。(ただし2014年5月末の話)
見晴らしのよう場所で、帝釈、女峰の連なりにお別れ。
三人立河原 手前からの男体山。ひたすらでかく見える。
帰りは尾根なりに歩かず、わざと林道をテクテク。s字の場所はショートカットした。丹勢山直下の林道まで来ると、朝会ったご夫婦が食事休憩中でまた、ごあいさつ。
(その場から視た△1482p峰。後ろに薄く男体山。)
丹勢山頂まで数分だったが、付近は花は終わっているとのご夫婦情報で行くのはやめた。(過去2度行っているので、今日はいいや) ここからは、山道を下らず、わざと林道を沼の平まで歩くことにした。目的は、ツツジ見物のみ。
ツツジの密集している原の先に薬師や夕日岳方面が見える。
丹勢山直下の斜面もツツジが密生。
時には、1本だけの株もいいもので
ちょっとだけショートカットして出てきたほうを振り返ると、こんなだったりする。
いい加減飽きるくらいツツジを視て、だいぶ降りてきた地点。目の前には鳴虫山の稜線かな。いや三ノ宿か。。。
個別には、まだ十分きれいなお花もたくさんあった。今回のこの林道周辺は過去2回のお花見の時よりも、多さ、きれいさ共に優っているように感じた。独りで見るのはもったいなかったな。
最後の最後まで、目を楽しませてもらって・・・
もっと晴れていて、一眼レフでも持ってきたらいい写真が取れるだろうな、とか思いながらも今の景色を楽しんだ。
裏見の滝方面との分岐、にこんな棒がある。裏男体林道と書いてあるのだろうか。1989製のエアリアには野州原林道と記載されている。 個人的には△1482.2Pは野州原山と呼ぶことにする。(勝手に) 野州原林道は、またいつか完走する日もあるでしょう。 今日は、林道探索とお花見、いろいろな意味で歩けてよかった。 ■■
やっぱりそうでしたか。遅れがちの媼を写真タイムと装いお待ち下さる”この御方”。 只者ではない!!
猛者ぞろいのリンクお仲間とはおそれ入ります。媼の予感が的中しうれしい限です。
それから大きな岩を右に見て沢状の場所を通過したあたりで右折し、山頂からの眺望を楽しみ、林道の両側に赤幕でも張ったような満開のツツジを愛で、涼をもとめて裏見滝を経てバス停に下山しました。
半年ぶりの山行は老体にはこたえましたが、予定通りに歩けて満足な一日でした。ありがとうございました。
私は、平凡な普通ハイカーです。通常、自分より上の世代のかたの先を行かせてもらうと、通常お姿がすぐ見えなくなりますが、媼"さんは普通について来られて凄いなと思っていました。途中で先に(しかも間違ったほうへ)進んでしまい失礼しました。間違い地点は、媼"さんの言われているあたりだなと、分析は事後にしていました。
裏見滝までの行程も素晴らしかったようですね、私はそちら方面は歩いたことがありませんので、いつか歩いてみようと思います。あの林道を国道付近から歩くのはすごいと思いました。自分も見習いたいと思います。
今後も、よろしければ当ブログをご訪問ください。
ここは来年、山仲間連れてきたら喜びそうです。
この丹勢周辺は地味山ですが、人も非常に少なく穴場的なお花山です。林道も普通車で普通に走れますし、(最後2,3分はちょっとでこぼこ) ゆっくり花観て1日遊べます。