
2013年9月1日(日) 晴、曇、ガス 単独 (見出し写真:今年7月15日の霧降方面からの赤薙山。山頂左に落ちていくのが南東尾根。)
2回続けて、ふざけたタイトルになってしまいましたが、今回のことも解るのはおじさん世代のかただけかも知れません。
今年の8月はいろいろ山歩きを楽しめましたが、最後がちょっとしまりませんでした。先週は山無し週、昨日の野門/富士見峠歩きも直前中止。ちょっと、久しぶりに多少の負荷のかかる歩きがしたかったので、かねてから行きたかった赤薙山/南東尾根を歩いてみることにしました。思ったより難渋しました。昨日に続き日光の山中は濃いガスに包まれ眺望はXでしたが、それ上回る達成感を得られました。(以上、予告編より)
(南東尾根取り付きの為の中ノ沢渡渉地点。石伝いに簡単に渡れる。 6:40)
TIME: 遊歩道入口付近のスペース 6:29 渡渉 6:40 赤薙山山頂 9:53-10:14 霧降高原駐車場 11:20 (霧降道路を歩く) G”さんの車に拾ってもらう 11:50頃 スタート地点へ 11:58
(中ノ沢沢を渡渉して、小高い岡を少し登るようにすると、以外にもあっさり南東尾根のセンターに乗れた。乗れた尾根には最初かなり明瞭な獣道があった。)
実はこの尾根、少し自分とは因縁がある。昨年8月にこの尾根を登ろうと、遊歩道入口から入り、すぐの所にあるスペースに何度も切り返しをしてやっと駐車。ただ、その異常な路面の悪さと、駐車した場所の異質性に気持ち悪さを感じ、また、南東尾根事態も歩くのが何か薄気味悪く、歩かずして撤退。別の山歩きに切り替えた経緯がある。この尾根を知ったのは、なな”にとって伝説のヤブ歩き人、今市のスタリオンさんの記事。尾根の途中密ヤブもあるとの記述もあり、遊歩道入口近くの駐車スペースのような所への駐車は苦手な事もあり、決行が先送りになっていた。今日も実は、例の駐車スペースに停めるのは嫌だった。もっと霧降駐車場方向の上部の駐車地に停め、車道を数十分下ってから、尾根に取り付く案も持っていた。朝5時代の天気は晴れ、車を走らせながら日光連山を見ると、見る見るうちに男体山から小真名子あたりの山頂付近にモクモクした巨大な雲が湧き上がってきて大きな山塊を隠しだしていた。これは早く山中に入ったほうがよいと思い、嫌いやながら遊歩道入口近くの小スペースに停めての歩き出しになった。
意外にも最初は人に優しい尾根、障害ヤブも無く、傾斜も緩やか。鹿の数が多いのか、獣道が最初非常に明瞭なのも意外。しばらく優しい尾根が続き、時に尾根幅が広まる地点(P ↓)もある。ただ、樹林帯の為、風通しが悪く、汗の噴出しが半端ない。
歩き始めて50分地点、尾根が次第に低木が密集するような状態になってくる。時に低木のトンネルを、時に枝を避けて右に左にジグザグに道の選択歩きになってくる。
1404m地点への登りは20分くらいだっただろうか、傾斜がきつくなり、小枝の密ヤブ状態になってくる。時に獣道を追え、時に枝を強引によけたり、またいだりのヤブ漕ぎ状態になる。ザックに木が引っかかり煩わしい。しかし、鹿又岳やそのすぐ南の無名峰で経験したような、ちょっとどうしようもないような超激ヤブではないので、落ちついて対処すれば、どうってことのないレベル(普段、ヤブ歩きしている人にとっての話です。念の為)
1404m地点に到達したあたりはいったん視界が開け、笹薮の尾根になる。進路右に平行して走る尾根が確認できた。
同じく、進路左に平行して走る尾根が確認できた。(P ↓) この頃から日差しがかげり気味、女峰山方面からガスが巻いてきた。
1404m地点の上部、ここからは一時、猛烈な急登を強いられる。目先の樹林帯に飛び込むが、その中は本日2度目の密ヤブ天国だった。
急傾斜の密ヤブを何とかつめて行く。ふと振り返ると、信じられないくらい急傾斜に見えた。写真ではよくわからないのが残念。(P ↓) この密ヤブの中で、この前、Iスポーツで購入したばかりの割と高めのスズを失くした。いつしか、音がしていないので気がついたが、探しに戻る気は起きなかった。気に入っていたのになー。そういえば、スタリオンさんはこの尾根の密ヤブで手袋を失くしたと書いていたな。
2度目の密ヤブ中のもがきは10分か15分くらいだったろうか、もっと長かったか、夢中だったのでよくわからない。傾斜も本当に急だった。その密ヤブを抜けると、一転、非常にさわやかな草原状の斜面に躍り出た。この斜面はかなり尾根が広まる地点。時に尾根を感じないような斜面歩き。笹ヤブ歩きで、笹はせいぜいひざくらい程度。鹿道は明瞭でなく、笹原がくぼむ程度。
(振り返ると、登ってきた方面を見渡せた。)
中央左上に小さくこれから行くピーク1767mが見えている。このあたりから、スズを失くした後なので、自分の声で、熊よけをするしかない。時おり、わめきながら歩いた。
ここの草原歩きは、この尾根歩きのある意味ハイライトかも知れない。 いや、人によってはさっきの2回あった密ヤブがハイライトかな?
ピーク1767mを超えるのに、またプチ密ヤブ突入。ここは意外にあっさり抜けられた。
ピーク1767mを過ぎると、高山の稜線ぽい雰囲気が目の前に現出する。また別のピークが目の前に現れる。(P ↓) 何、もう紅葉が始まっているのか?
次のピークに到達すると、小岩ゴロゴロの平坦地。休憩にうってつけ、もう表面が完璧にぬれたシューズのひもなどを結びなおす。
小岩ゴロゴロのピークから稜線を伝い歩き次のピーク。(P ↓) 手前はガレ場、危険は無かった。最初あれが赤薙?と思ったが、世の中そんなに甘くなかった。
密ヤブではないが、頂上までもう少しのはずの地点でまたしても、結構急な登りが待ち受けていた。もう前に行くしかない。(P ↓) 周囲は完全に真っ白の霧に包まれてきた。今日もかー。
山頂直下の稜線は渋い樹林帯のヤブ尾根。この辺は歩きやすかった。両サイドかなり急傾斜で切れている。(P ↓)は進路左斜面。
目の前にある白いピークが赤薙山の山頂の一角だろう。時間的にはさほどのロングではないが、やっと着いたか、という感が漂う。
参考直下で咲いていたお花。
9:53 最近見慣れている山頂2010.3mに到達。眺望はガスで全くない、ただ山頂までこの尾根を登り通せたのは感慨が深いものがある。達成感、癒されるような尾根道、途中の密ヤブ、広大な笹原、渋い稜線、スタリオンさんも書かれていたが、自分も良い尾根だったと思った。これは晴れた日に歩いたらどんなに素晴らしいのだろうか。
着いた山頂は無人だったが、なな”が着いたすぐ後に太田からの単独男性Gさんが霧降から登ってこられた。このかたも毎週のように山に登られているようで、なな”の持たないスマホなどで地図、自分の奇跡確認、雨雲確認などをしているようで、見せてもらった。確かに地図データと自分の奇跡が取れていて、これはGPSを持つのと同じかなと思い、少し欲しくなってしまった。
このかた、あるSNSシステムに参加されていて、お互いのハンドルネーム?を交換してお別れした。(その後下山中、2度ほどお顔を合わせたが・・・)
今日は、天気もこんなだし、そもそもこの尾根歩きだけで十分満足したので、これで下山。下りはもちろん霧降への一般ルート。霧降高原駐車場からはバスに乗るか、時間が合わなければ徒歩の予定。
(山頂直下の斜面も霧の中)
霧降へ続く笹の稜線にでたが、ここもこの通り。
(ちびっ子兄弟が登ってきた。この階段を降り出すあたりから、ガスは消えていた。)
(もうすぐ霧降の駐車場の地点から、今市、宇都宮方面。あっちは晴れていそうだ、昨日と同じパターン。)
長い階段を駆け下りるように下って霧降高原駐車場へ。バスの時間を見たら35分も待つようだった。歩いたほうがいいかなと思い、日光方面に向け歩き始める。30分ほど歩いた約1100m地点で後ろから、ミニバンがなな”の前に止まってくれた。さっき山中で会ったGさんだった。気持ちよく乗せていただき、次週どこに行くのかとか質問していたらあっという間に遊歩道入口BSに着いた。「また、どこかでお会いしましょう」と挨拶をしてお別れし、今日の充実歩きは完結した。 ■■
Gさん本当にありがとうございました。歩いていたら、あと25分は歩くようでした。
(霧降の1400段超の階段が始まる基点にこれがある。地域振興のため掲載)
(遊歩道入り口から入ってすぐのほんのわずかなスペース。私の相棒が待っていた。)
とても真似できません
ヤブ漕ぎは無理~(笑)
またどこかでお会いしたときはよろしくお願いします
この2日前の金曜日に一般ルートで赤薙山を通過した際に、ななころびさんのコメントを思い出しており、南東尾根を眺めておりました。また、以前いかれた六方沢左岸尾根もそれぞれ結構厳しそうだなあと・・・・ずっとヤブの中なのかというとそうでもなく良い感じで状況がよくわかりました。あいにくのお天気で展望だけが少々残念でしたね。土曜日は師匠おじさんらに翻弄されましたが、例のイベントもそろそろ日程が出てきそうです。お疲れ様でした~。
教えていただいた名前と、よ***”さんをあのSNSシステムで探しましたが、たどり着けませんでした。何がおかしいのかなー?。 また試してみます。
お互いの山行頻度からして、またどこかでお会いできそうですね。楽しみにしています。
六方沢左岸尾根への入り口、見てきましたか。登りで使うでしょうけど、あの尾根も良かったですよ。みー猫さんなら、ハイキング程度になっちゃいそうですが・・・
南東尾根も尾根としては、とてもよかったと思います。晴れていたら女峰や日光の山々の展望台になるような気がします。
やんちゃな先輩がたとの沢行、お疲れ様でした。
私は、1日の山中でエネルギー補給不足だったのか、体調の問題か、2日は体がかなり死んでました(笑)。
今に、日光、足尾でどこへ行っても足跡だらけになってしまいそう.
ヒネリギ沢に少し(ちょっとだけ)興味がありますので、その詰めか逃げに南東尾根を検討してましたが、
様子が良く判りました.厳しそうだし行くのどうしよーかなあ(笑)
六方沢左岸尾根は以前1761Pから北西にトラバースしてしまったので(1761Pから)その上は判りませんが、
そこまでは腰上の密笹です.抵抗はあまりありません.
踏み跡の様なもの(鹿道?)が尾根上、笹斜面に続いています.
疎林帯の綺麗な場所もありました.
まあ、核心部はそこから上、奥社跡までなんでしょうけどね.
月山は今の時期、ましてやガスに覆われると何もなかったでしょう.水があれば、幻の夫婦滝は圧巻なすけどね~
”たそ・・”ファミリー。私以外はとんでもない人たちかも・・・、私はノーマルです(笑)。
あの南東尾根、半そでで歩いても腕に傷がほとんどできなかったので、蜜ヤブと記事中に記しましたが大したことがなかったのかもしれません。
ヒネリギ沢、歩かれましたら、記事を是非拝見したいです。ただ、上部で南東尾根に合流するとなるとかなり急登を強いられそうです。
六方沢左岸尾根は去年8月に歩きましたが、1900m?以上は結構なヤブで(歩けない程度ではない)樹林帯が鬱蒼としていました。これも結構あるき甲斐があります。
赤薙山の今回の尾根も、六方沢左岸尾根も一般ルート合流まで、いっさい目印の類が無いのが、清清しいです。
月山は栃木100の勘定合わせ(ピークハント)と観光目的になってしまいました。
ちょっとコメント難しいところですね。地形図を追ってみましたが、等高線そのものは部分的に混んだところもありますが、総じて、ゆるそうではありますよね。
しかし、最初から最後までヤブですか。どうも、こういうところは気がおかしくなりそうです。ななころびさんは大した辛抱強さですね。
天気が良ければ素晴らしい尾根だろうとのことですが、ガス続きで、これでは…。晴れた時の状態がどういうものか、興味はありますが。
じわじわとRRさん尾根に近づいていますね。
この尾根、70%が傾斜緩やか、残り30%が急登の感じでした。ただ、30%の急な場所が、密ヤブ地点と重なっているのが、ちょっといやらしいです。
ただし、ヤブが密な地点はそんなに長い区間ではなく、尾根前半の癒しの尾根道、中盤から後半の草原、後半の稜線歩きとそんなにヤブを感じさせない部分も多く、飽きない尾根でした。
久しぶりに人跡の全くない尾根を歩いて、少し心がひやひやする感じも味わえました。
RRさん尾根には、物理的に近づきましたが、私のスキルと度胸では、そこを歩く日は来ないと思います。
その尾根なんかは、永遠の憧れということで・・・
三界岳の北側からのアプローチについて、何かわかったら、後ほど教えてください。
もしかして、三界岳、ななさん、虎視眈々なの?ななさんの場合、やりかねないね。
私の場合、口先だけで、調査は進まずですよ。
北尾根については、地形図眺めて、難しくなさげでも、一筋縄ではいかないようです。山道の存在もわかりません。
そうなると、尾根突端までは沢歩きを強いられそう。険しい沢のようです。ななさんも沢をマスターしておかないと。
Yoshiさんが布引滝を高巻く形で行っていますが、あの方、あっさりと記しながら、我々にはかなりハードでしょう。
ところで、富士見峠のリバイバルは日曜日にでも行かれるの?
三界岳、虎視眈々なんかではないですが、気にはなります。でも、とてもとても大変そうで。核心部が歩き始めから長時間後の深山であるのが嫌ですね、2日かければ、辿りつくだけなら歩けそうですね。その価値を見いだせるかどうかでしょうか。
深沢遡上はとてもじゃないけど、私じゃ無理。素朴な疑問ですが、その西の尾根を南下するのはダメですかね。長くて急なようですが、一本尾根が通っています。
今度の日曜、天気もぱっとしないみたいだし、富士見峠への再挑戦もいいかもしれませんね。考え中です。