日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

高へら山と篠井富屋連峰/本山をつないでみた。

2012-11-28 23:43:39 | 山行

入山日 2012年11月25日 (晴) 単独  (見出し写真; 上篠井から見た高へら山)

前日、古賀志山で実に充実した歩きができたので、この日の計画は迷った。山はお休みして他の普段やれてないことをしようか、しかし天気予報が告げているのは文句のない晴れ。この日山歩きしないのは、なんとも勿体無い、そう思い3日連続の山歩きに出かけてみた。高へら山は自分が毎日通勤時すぐ近くを通る山、朝斜め右前方から右後方に流れるその山のシルエットは結構目立つ、いつも気になっていた山だった。高へら山自体は低山なので単独で登るのに苦労はいらないだろう、たとえヤブ山であったとしても・・・。以前あるネットレポで高へら山から本山をつないで歩かれている記事を見た、考えも及ばないコース。でも距離的にも地形的にも行けなくはない。今回はこれをやってみることにする。高へら山から本山までは、久しぶりにかなりマイナーな得体の知れないルート、ヤブの状態も想像できない。ある意味ワクワク感を持ちながらスタートした。

コース: 林道空きスペース 8:05  (北西尾根経由) 高へら山山頂 8:43-8:48  麓の集落へ 9:35  林に入る 9:53 本山北尾根取りつき 10:30 本山山頂 12:05-12:24 子供の森駐車場  13:50  スタート地点へ 14:32
(スタート地点からみた尾根取り付き部分、スタート地点は高へら山の西を走る小さな林道の空きスペース)


高へら山への尾根取り付き直後は最初だけ急勾配、踏跡もなく歩きづらい。しかし、数分も歩くと尾根上に乗り傾斜も穏やかになる。踏跡は薄っすらとではあるがあり、時おり目印もある。初めは東方向に尾根を登り、16分経過辺りで、方向を南東に変えて進んでいく。尾根伝いなので判りやすい。(写真下 スタート直後尾根に乗った辺り。高へら山山頂までは主に北斜面なので、紅葉も終わった感じ。)


休日の山歩きも3日目で、今日の靴下は登山用でない代用品。少し歩きづらいのと、多少の疲れからか、最初の登りはいつもほどは調子に乗らない。ゆっくりめに登って約40分弱で高へら山頂に到着、山名板が数枚、石祠があった。(写真 下) 山頂からは道なりに南東方向への尾根を辿り、368m地点を経ていったん車道に出る。そのまま車道を横切り、同方向を低い尾根伝いに進み、途中林道(車道?)を横切り一貫して南南東方向への本山への尾根をつめる予定だ。


高へら山南斜面は、まだ紅葉もしっかりあり、いい雰囲気だ。登り時よりは踏跡が薄くなるが、まだわかるレベル。(写真下 高へら山南東尾根、 いったん登り返す地点。)


(写真下 高へら山/南東尾根、 紅葉間の優しいヤブ)


(写真下 高へら山/南東尾根、 紅葉間の優しいヤブ 2)


山頂から約25分下る地点では踏跡も落ち葉で不明瞭、尾根型もわかりづらくなってきた。方向を確認しつつ進むが、樹林間の為周囲もよく確認できない。なんとなく主尾根をはずれてしまった感じがする。微妙に方向はあっているのでそのまま下る。(写真下 頭の中が ???の状態でくだっている辺り、結構急な下りを強いられた。)


(尾根と尾根の間の斜面を下っていくようになった。この写真の左方向の尾根が正解だったカナ? 伐採の跡などもあり、倒木をまたぎながら下降して行く。)


山頂から下り初めて35分ほどで荒れた林道に出た。(写真下) 林道を利用しそのまま進むと集落に出そうな感じ途中左折する踏跡に曲がってし少し森の中を進むと民家の裏のようなところに出た。人の声がするので、いつもより静かめに降りていくとお二人が不思議そうな顔をして自分を見ている。敷地のすぐ脇を歩かせてもらうことをわび、そそくさと立ち去ると、別のお宅の敷地内に出てしまい、また見えない家人にぺこぺこ頭を下げるようにして、門の間から立ち去らせてもらった。うー、こういう時困るな・・・こういうのヤブ/キャリアが浅いので自分は始めてだ。


降りたった集落はやはり予定していた車道横断地より西へ直線距離約500m地点なのでそこから車道歩き、今降りてきた高へら山が見えた。(写真下)


車道歩きを18分で目的の車道横断ポイント付近に着く。そこから沢沿いに林の中を分け入ってみる。方向は南東へ、(写真下) 初めは踏跡が明瞭もすぐに不明瞭になり適当に、斜面を登っていく。低い丘上の森の中をしばらくさまよい、途中沢を横断時斜面からスライディングしりもち。本題の前に大苦戦している感じだ。結局大回りした感じでこの森の中を35分以上歩いて林道に出た。


林道からは、本日のメインテーマの本山北尾根に取りつく。最初尾根に乗るまでの数分、急斜面のヤブの中で苦戦する。とげのある小木が多く手のひらに傷が複数できる。足も痛い、傷がついたろう。数分の格闘の末、作業道を横切り尾根上に出ると踏跡もかすかにあり。結構歩きやすくなる。 (写真下)


この尾根取りつき後、18分ほどで神社の裏手に出る。対の石灯篭と狛犬、そして石の鳥居に石段まで完備されている。麓のかたが参拝するのだろうか、どこから登ってくるのだろう。


(神社に狛犬がいるとどうしても目がいってしまう。)


神社から続きの尾根を確認するのに少し手間取る、がすぐに尾根型明瞭なポイントに合流する。(写真下)



その後、尾根上を行く場合は、ほとんど障害物無しで歩ける。踏跡は獣のものくらいだが、尾根型が明瞭で迷う心配は無い。紅葉は結構きれい、最盛期はどんなに綺麗なのだろう。(写真下) 右手、下にあるサーキット場で車が走り出したようで、モーター音が響いている。左手方向、下方では発砲音がしだす、狩猟かと思っていたが、射撃場もあるようなのでそっちかもしれない。山歩きをする時には聞きたくない音がしばらく続いた。


(本山/北尾根、上を見上げるとまだこんな紅葉もある。)


途中3回ほど作業道と合流したりするが、一度それを利用して尾根左斜面を進んだ。作業道は数分で消え、尾根に上がるのに悪戦苦闘、斜面を横にトラバースしたり、直登したり、時に歩きやすさを求め少し下ったり、尾根本流に戻るのに10分近く格闘してしまった。・・・この尾根、地道に尾根の中心を追ったほうがいいようだ。本山が近くなるにつれ尾根上もヤブが多くなる。 ヤブといっても、小さな木中心なので、歩行に大きな障害にはならない。 (写真下)尾根道のヤブ、これを真っすぐ進む。
(淡い紅葉のヤブ道。 尾根上の紅葉 進行方向)


頂上直下は結構な急な登り、木の幹を掴みながら攀じ登っていく。この尾根、頂上に近い地点のヤブが一番濃い。色づいたヤブの中を分け歩いていく。最後は枝が通せんぼをする中強引に突破、頂上の一角に飛び出した、尾根取りつきから1時間30分。この道尾根は大過なく歩けた。狭い山頂には高齢のご夫婦が2組、休んでおられた。ななころびがあらぬ方向からガサガサとヤブの中から這い出てきたので、かなりびっくりされていた。来た道などを聞かれたりして、しばらくおしゃべり。こういうシュチュエーションは結構気持ちが良いものだ、たとえ超えてきたのが苦闘続きの難尾根でないにしても・・・
(尾根上の紅葉 進行方向.2)


(本山山頂、向こうに榛名山、男山)


(本山山頂から西方向/日光連山、雲に隠れるが男体山の山頂は見えている。手前は今市、今市はこうしてみると山だらけ・・・)


(本山山頂から北方向/高原山、那須方向、手前右側は辿ってきた尾根)


(本山山頂から南方向/古賀志山方向)


本山山頂北西方面には、辿ってきた高へら山と続きの尾根が見える。(写真下、アップ写真)


本山山頂で20分ほど食事をして、下山を開始。またさっきのヤブ尾根を戻るのも結構面倒だし、歩いたことの無い篠井富屋連峰の一部、男山、榛名山を辿ってこともの森に下る一般ルートを選択する。その一般ルートも榛名山までは稜線伝いのルート。各所綺麗な木々が見られた。(写真下)榛名山山頂から、雷電山、寅巳山方面。


榛名山からの下りルート。岩が多くかなり急な斜面を下って行く。(写真下) 今日もこの時期にしてはできすぎの紅葉風景の数々を見られた。高へら山の登りはどうってことなかったが、下山時にルーファンでミスし難渋1。高へら山下山後の車道と林道の間の丘陵の中で多少彷徨し難渋2。本山/北尾根は概ね順調に歩けた。ネット情報の少ない、人もあまり歩いていないだろう得体の知れない本日の各尾根を曲がりなりにも歩けてまずは満足で、気分は良い。前半のルートはずしはまたも反省材料、本当にルーファンが下手だね・・・
こどもの森からは、高へら山、西の林道に置いた車まで直線距離2.1キロを歩かねばならない。篠井の田園の中の田舎道を周囲の山などを眺めながら歩く。今日も低山のわりに6時間以上の歩き、低山と言えども歩き方次第では十分楽しめるのがわかった山行だった。今度はどこへ行こうか。 ■■


やはり、この尾根も最後の最後まで綺麗な紅葉が楽しめた。


(こどもの森すぐ近くの下山道、もうすぐ山中の歩きは終わりだ。)


(こどもの森、宿泊棟付近の紅葉)


(スタート地点、高へら山麓の林道まで直線距離2.1キロの車道歩き、途中見えた今日歩いたと思われる山々)



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12 コメント

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名もしれぬ神社の狛犬がいいですね (ノラ)
2012-11-29 21:15:09
ななころびさん こんばんは。高へら山から本山とは。私が考えたことない歩きですね。ななころびさんらしい尾根つなぎ歩きです。紅葉がご褒美でしょうか。地元の地の利を得た低山歩きといえますね。今後もユニークな歩きを紹介して下さい。私もこういう低山つなぎ歩きって結構好きです。本山取りつき最初の神社は狛犬を見に私も訪れてみたいです。
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ななころびさんのお歩き (たそがれオヤジ)
2012-11-29 21:49:01
ノラさんじゃないけど、なかなかいい歩きをされているじゃないですか。
この季節の、低山歩きの趣が十二分に伝わってきますよ。いいですね。
ただ、つなぎの舗装道、これはどうしようもないでしょうね。ちょっとがっかりだけど。
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篠井富屋連峰 (ハイトス)
2012-11-29 22:02:20
篠井富屋連峰は冬期の里山の候補として前から行きたいのですががまだ実現に至っておりません。
今回はお隣の高へら山とは初耳でした。
小藪でこの様な歩きは自分も好きです。
適当に麓に降りたら人家の庭のそばで、おまけに家人から胡散臭い目で見られるのはいやなもんですね。
こちらはどうしても引け目を感じる事もあり、卑屈?な笑顔を繕って会釈するのですが、ただじっと「おまえさんは何者じゃ」と云うような顔でじっと見られるとつらいですわ。(笑)
2度ばかし経験があります。
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ノラさん (ななころび)
2012-11-30 02:49:29
こんにちは。今回の低山つなぎ歩きも予想外に良かったです、(これも誰かのネットレポの後追いですけど・・・)。特に本山へジワジワとつめていく北尾根は趣がありました、新緑時もいいかもしれません。
あの狛犬のいる神社は、地形図の北尾根末端の小さな車道(林道?)と小川の交差ポイントあたりから尾根に取りつき20分もかからずの最初の小ピークだと思います。その林道には駐車するのに適したな退避スペースもあります。この狛犬を見たときノラさんは見たことあるのかな、と考えていたことを思い出しました。調子にのって本文にその姿のアップを追加で載せてしまいました。
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たそがれオヤジさん (ななころび)
2012-11-30 03:03:40
おはようございます。今回のつなぎ歩き、事前にはコース状況が全くわからない状態で行きましたが、予想以上に〇でした。私は臆病者の為、この季節いち早く低山徘徊を始めた副産物とも言えます。
今回のつなぎコース、計画通りなら車道、林道を各1回の横切りですむはずでしたが、粗忽者の私のこと、予定コースを2度はずして2度ほど結構な舗装路歩きを体験してしまいました。最後の下山後、高へら山駐車地までの約40分田舎道歩きはのどかで良かったですよ。
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ハイトスさん (ななころび)
2012-11-30 03:16:49
こんにちは。
篠井富屋連峰の一角に足を踏み入れるのは私も今回が初でした。歩いたのは西側の一部(全体の1/3以下程度の行程でしたが、いい尾根(稜線?)歩きができそうです。私も今後通しで歩いてみようと思います。(こどもの森には立派な駐車場もあります。)おk3同伴でいらして、今市のそばでもいかがでしょうか、付近に評判のそば店もあります。
人様のお庭脇に出てしまい、車道に向けて歩いたつもりが、歩いていたのが別のお宅の広いお庭で、門柱の内側にいるとわかった時は焦りました(笑)。そうなってしまったのもルートをはずしをしてしまったのが要因です・・・
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狛犬の写真ありがとうございます (ノラ)
2012-11-30 20:44:15
狛犬の写真ありがとうございます。素朴なタイプでかなり年代が古そうです。しぼれさんに教えてあげないといけないですね。
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ノラさん (ななころび)
2012-11-30 21:06:55
どういたしまして。狛犬だけを追い求めて歩くだけでも深い歩きができそうですね。
あの神社、石祠の中などの文字をちゃんとチェックすればよかったと後悔しています。
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本山 (みー猫)
2012-11-30 21:59:34
こんばんわ。
低山のヤブ格闘と、庭先へのお邪魔虫お疲れ様でした。元山の頂上の周りは見る限りですが、猛烈な密ヤブだった記憶がありますね。雨天に一般道で行ったことがあるだけですので、いつかちゃん(?)と歩かなくてはと思っております。
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みー猫さん (ななころび)
2012-12-01 01:56:31
こんにちわ。本山の北尾根(長いほう)は、私のように変なことをしなければ、ほぼヤブの大きな障害無しで気持ちよく歩けます。(ヤブを日頃やっている人レベルの話ですが・・・) その西隣にあるもうひとつの北尾根は未踏なので今度機会があればそちらからもと考えています。もっとも、篠井富屋連峰の縦走のほうが先ですよね。
今回は、人様の庭先に出てしまうのは今後遠慮しようと、よくよく思いました。
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