
入残日 2014年8月3日(日) 晴 単独
右足の甲の付け根に違和感がずっとあって、よく見ると右足のそこだけ変に盛り上がっているように見えることに気づいた。病院には行っていないので、詳しくはわからない。日常生活には支障はない。山で時々痛みを感じるし、登りではずっと違和感があるような気もする。周りの人に山は少しやめておけ、と言われた。今週は翌週の長期休暇に備えて、あまり歩かなくてすむ山にしよう。
今回のお山は唐倉山の山開きに参戦。始めてくる山なので、ちょっと楽しみ。岩稜を登っていく山で、危険な注意箇所が何箇所かあるようだ。難渋ポイントで大渋滞待ちになるのもイヤなので、式典前にスタートした。
コース:(下の図の通り。) 登山口 7:26 ・・・ 唐倉山山頂 8:41 ・・・ 登山口 9:45
(この山のコースの概要を表した絵。これだけあれば記事は要らない気がする。)
7:25 この山が”うつくしま100名山”であることを示す道標の脇から歩き始める。
最初15分ほどは草付きの林道状の道を緩やかに登っていく。こんな大きなお花が咲いていた。
林道状の道が終わると、森の中の登山道を登っていく行程になっていく。前方には屏風のように立ちはだかる尾根がうっすら見えた。そこに登っていくのだろう。
岩稜帯のま下に来た。スタッフのかたが待機していてくれて、この先のコースについて教えてくれる。
かなりの急傾斜を強引に登っていくように切り開かれたような登山道を登っていく。時にロープを使用した。
急傾斜を強引に登り終わると、そこは岩稜の上だった。ちょっと寄り道して尾根の突端に行くと、南方面の見事な眺望が広がっていた。慣れない山行き、山座同定はほとんど無理。この岩稜には”屏風岩”との名前板がついていた。
屏風岩から樹林の尾根を少し登ると、また岩稜がでてくる。風景が素晴らしいので南方面だったかの写真を撮った。(P ↓)
そこから、足の踏み場のようなくぼみのある一枚岩の岩稜を登って、痩せ尾根状を進み出す。松や潅木の枝にしがみついたり、踏み越えたりしなければ進めない、ちょっと危険な痩せ尾根だった。1分くらい進んで、さすがにこれは正規ルートと違うだろ、と思い周囲を見渡す。前方では声がするが、そのまま進むのもちょっとなー、と思っていると、自分のいる痩せ尾根のすぐ左下5メートルくらいの所を歩いていく登山者あり。なんだ、あっちだったのかとなり、ほんの少しだけ戻り正規ルートに復帰した。間違いのヤセ尾根の上はちょっと怖かった。
尾根を進むと、こんな岩の造形物があった。これはガイド本で見たことがあった。個々には結構でっかい岩だった。
岩稜のセンターを行かない時はその左右どちらかの細いスペースの踏跡を辿り、巻くしかない。ここは尾根左を巻いているシーン。
8:22 平穏だった尾根の先にこんな看板があった。このことは会津のtomセーねんに2度ほど聞いていた。彼は、この看板のことを、「そこに至るまでも結構危うい地点を通過していくのに、今更ながらにそんな看板がでてくる。」というようなものだった。この先、気をつけようと思わせるには、十分な看板である。
危険看板を過ぎると、最初は岩のヤセ尾根を進んでいく。気をつければどうということのないレベル。
8:25 こんな板が目に飛び込んでくる。
飛びつき岩”って凄い名前。あまり、前もって情報を仕入れないでいてよかった。情報を何かで読んだりしたら、尻ごみして来なかったかも。飛びつき岩は最初は、こんな岩を鎖ロープを頼りによじ登る。
(登った地点から振り返る。)
鎖、ロープで登った岩稜を少しだけ降りる。ここが実際危うい感じだった。その場所で、前にいた高齢夫婦の奥さんが難渋していて、少し待つ。「ゆっくりー。」とか「3点確保で。」とか後方から、自分ともうひとりのおやじさんがエールを送る。その地点の降りきった場所には、スタッフの人がひとりきちんと待機していて、登山者をサポートしてくれるようになっていた。
自分が岩を降りる番、後ろ向きになって降りる際の足のステップが見えなくて、怖かった。なんとか慎重に岩を降りきった。この岩、最後に鞍部に降り立つ感じが、”飛びつき”なのかと歩いてみて初めて気づいた。
(後続のおやじさんが、危うい岩を降りるところ。)
飛びつき岩”の先に進むと、尾根はめっきりおとなしくなった。勾配も緩やかになり、樹林帯の優しい尾根歩きになった。優しい尾根を少し登ると、案外あっさりと山頂にたどり着けた。8:41
山頂にもスタッフのおじさんが待機していて、周囲に見える山について説明してくれた。
この日、臆病者の”なな”は久しぶりのヘルメット姿。ちょっと大袈裟? いや、そんなことはないと言える事故が起きるとは、この時は想像もしていなかった。
山頂から一番目に付いた平坦な稜線は駒止湿原方面だったようだ。
山頂からは最初少しなだらか尾根歩き、すぐに急な下りの連続になる。ロープを通している斜面も多かった。ただ、登りコースと比較すると、身の危険を感じるような危険箇所は皆無だった気がする。
(前を下る夫婦連れ、急で難渋しているようだった。)
この尾根、かなり巨木も多い。下りの千年松”と名のついた立派な松があった。
もう少し下ると今度は、”下りの万年松”。もっとでかい松の巨木があった。
9:26 今下っている対岸にさっき登ったと思われる尾根が見えていた。ところどころ、岩場の嶮岨な姿が見てとれる。
駐車場まであと少しの場所、前方に目立つ山容の山が見えた。ちょっと望遠で撮影、大博多山かも。
9:43 登山口に戻ってきた。下りは、特別な危険箇所はなくて安心した。登りの岩場を巡るコースは変化に富んでいて面白かった。飛びつき岩は、昔は足場などは設置されていなくて、本当に飛びついて着地していたらしい。時間的には、ショート歩きだったが、山自体への満足度は高い。今日は、違和感を感じ続けていた右足も、違和感がほとんどなし。もうひと山とかは考えずにこのまま、休養日にしよう。
スタート地点に帰ってくるとテントで、地元の物産品などがいろいろ安い値段で販売されていた。なな”は旨そうだったヤキソバを買って食べた。(200円、30%くらい食べてから撮影した。) ■■
下山して30分くらい後、サイレンと共に救急車が上がってきた。その後すぐヘリの音、唐倉山中で滑落事故が発生したようで、ヘリは上空を旋回、救急車の救助スタッフは山を登っていく。20分くらいヘリは上空を舞っていて、滑落した人を救出したようだった。
それにしても今回はおひとりだったのですね。
この山のスリルは本当に適度で、しかもずっと続かないのがよいです。山中で待機していたスタッフの人によると、最近尾根センター直登にルートが変わった地点があるとのことでした。確かに、前を行く夫婦が、前より危うくなったと言っておりました。
ノラさんの2010年の記録、事後に見つけ見ました。
足の調子は唐倉山の頃からはいい感じです。アルプスですかー、行けるといいですけど。
今回は事情により単独です。もともとソロなので、こういうのもまたいいものです。
また、山開きでしたか。式典前のご出発では、バッジはいただけました?
この山、修験道の山だったようですね。岩場続きの山だからなのでしょうね。
「伝説」が気になって調べましたよ。天邪鬼=でいたん坊たちがコケコッコ―の声で岩やら大石を放り出して逃げ出したとか。
こういった話はどこにでもありそうですが、確かに、おもしろそうな形の岩やら石柱が転がっていますね。
それにしても、山開きの当日に滑落事故とはねぇ。
式典前にスタートしても、ちゃっかりバッジはもらいました。少し後ろめたかったので、下山後にいつもより多めに地元にとお金を使いました。
山中に、天邪鬼の足跡とかいう岩のくぼみや、天邪鬼の岩とかもあったような気がします。
滑落事故は不幸な出来事でしたが、この山開きでの主催者側の山中でのサポートはかなりのものだったと思います。迷いやすいポイントや危険箇所にはスタッフが配置されていたからです。
ああいう事故は老若関係なく誰でも起こし得ることで、自分も今後は十分注意が必要だと、考えさせられました。
足の具合はいかがでしょうか。ななさんだからお大事になさってくださいというまでもないでしょう。岩場の尾根面白そうですね。サポートはしっかりしていたのでしょうが、事故はいつ起こるか分かりませんから、ヘルメットは有効でしょう。見えないところを降りるような乗り越すところの通過は自分は苦手です(笑)
足の具合は良くなったり少し痛かったりで、このまましばらくはモヤモヤしながら歩くしかないかも。山に行かないわけにはいきませんしね。
唐倉山は失敗したらヤバイポイントは、ほんの数箇所と少ないのですが、やはり何かあると怖いですね。
アルプス歩きなどでも、i スポーツなどでは、ヘルメット着用を推奨していますし、今後自分もかぶる機会が増える気がしています。