日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

ダイヤモンドコースは正にその名の通りの美しさだった 双六/三俣蓮華/黒部五郎岳 Pt.3

2013-08-16 21:21:18 | 山行

山行日 2013年8月12日 (月) (晴)          (双六岳のでっかい山容)
黒部五郎小舎に泊まって迎えた3日目未明からの続きです。 Pt.2 ====== >
4:55 黒部五郎小舎出発。 この日は、少しだけ左目奥が鈍痛(頭痛なのかな)。昨日は小屋も快適で、一人ひとつの布団で寝られたのに・・・。それでも、天気は雲が見当たらないような晴れのよう、日差しがでてきたらどんなに綺麗な景色になることやら。そんなことを期待して、スタートした。
(朝日の浴びだした昨日歩いた黒部五郎岳)


やっかいな樹林帯の急登りを数十分こなし視界が開けると目の前に、これから目指す三俣蓮華/双六岳の稜線が確認できた。


TIME: 黒部五郎小舎 4:55  三俣蓮華岳山頂 7:11  双六岳山頂 8:34-8:50  双六小屋 9:45-9:55  鏡平 11:45-57  林道ゲート 14:55  ロープウェイ乗車 15:30

(三俣蓮華までの稜線脇は出てきた日差しを浴びてお花たちがキラキラ輝く、まさにダイヤモンド)


7:10 こんなに写真を撮りまくって、コースタイム大幅遅れだなとか思いながらも、なんとか時間以内に三俣蓮華山頂に着く。山頂は結構な賑わい。北方面に鷲羽、水晶の稜線がすばらしい。直下に三俣山荘。


南方面、遠くに槍から穂高。手前の稜線はこれから辿る双六への道。


この3日間のお花のMVPはコバイケイソウ。それは間違いなし、でもこの花もあちこちで綺麗だった。




7:56 目の前に念願の双六岳が近づいてきた。


双六岳山頂直下から北方面。今歩いてきた稜線を振り返る。遠くには左/薬師岳から鷲羽岳までの大パノラマ、まさにダイヤモンド展望。


なな”のミレーザックと山名板と三角点、2860mもあるのかー。


山頂から南に笠ケ岳、抜戸岳方面。


山頂から南西に、これは中央ア?


山頂から西方面には黒部五郎(左)と薬師岳が並ぶ。この2つは登頂したことになった。黒部五郎から先、太郎平までの稜線は歩いてないけど・・・ 今回、その稜線を歩いた、あるいは歩く予定の人も結構いた。


山頂からこれから歩く東方面、正面の槍に向かって歩く。


双六岳からの下りは結構急な岩場がある。進路左にはパノラマ風景が継続中。一番右に見えるのは、もしかして野口五郎岳?


9:55 双六小屋に到着。水周りで顔やら腕やらを洗わせてもらう。この時点で結構な暑さ、多少の風に救われていた。ちょっと大休止してエネ補給。


双六小屋前で一息ついて、またも下りにかかる。ちょっとした潅木帯に入りすれ違いづらい日陰の小道で、前からがっちりした山なれした雰囲気の単独氏が登ってきた。すれ違いざまに「こんにちは。」の挨拶をしてちらとお顔を見ると、あれ?? 見覚えのあるお顔、でもまさか? でもやはりまさかは本当で、その単独氏はみー猫さんでした。お互いこんな遠方でバッタリで、びっくり。先週も偶然,赤沼で会ったばかりなのだ。みー猫さんは「なんで、こんなとこいるの?。」と言っていたが、本当に笑ってしまった。昨日クリヤ谷から笠ケ岳に泊まり、ここまで縦走してきたらしい。 数分、そこで立ち話。本当なら、一緒に泊まっていきたいくらいだったが、着替えや予備食料もなくなりつつあり、なによりもう気持ちは終わっていたので、惜しむ惜しむその場でお別れした。 今回の山での、いいサプライズとなった。
(みー猫さんは,テント装備ありの重たそうなザックをしょって、颯爽と消えていった。) 


双六小屋からは、弓折岳の分岐までにもう一山、結構大きいのを超えなければならない。みー猫さんが言っていたが、岐阜県側の斜面は涼しいが、長野側は暑い。本当にその通りだった。灼熱というのが似合う日差しの差し込む中、鏡平を目指す。コース脇のお花と、目の前に広がる大パノラマが唯一の救い・・・


弓折岳分岐に向かう稜線。


時に、槍ヶ岳に向かって道は続いたりする。


11:57 炎天下の中、鏡平小屋前に到着。 熱中症が怖い、なぜならかかったことがないから、どの程度のことをして、どの程度の水分しか取らないと症状がでるのか自分ではわからないからだ。熱中症になったな、と認識してからではたぶん遅いのだろう。
こまめに塩分、水分、少量の食品はとりつつ来たが、小屋で冷えひえのジュースを購入して飲む。小屋のベンチでは大量の登山者が休憩中、ばてて炎天下の下、机にうっぷして寝ている若者グループもいた。
(復路の鏡平はまさに最高の条件で撮影できた、往路とは大違い )


鏡平からは、延々の下り。熱中症の恐怖があり、水分をふんだんに摂る。
途中の沢を渡るところで、1リットルの水を汲む。その場でも水を飲み、タオル冷やしと、顔体冷やしの対策は忘れないでした。


13:52 林道合流付近まで歩いてこれた、振り返り降りてきた方向の山々にお別れ。


林道歩きも長い、わさび平は素通り。昨年も歩いた笠分岐からの林道では、右手上部に広がる笠方面の岩峰郡のすごさが際立つ。


14:52 林道歩きも終盤の地点。前を歩くのは2人組の山ガールだった。いつもは賑やかなのだろうが、この暑さと行程の長さでいささか呆れ顔、だった。


ロープウェイのターミナルに到着。鍋平Pに停めたスバルまで戻ると、ここから1時間近く歩くことになる。聞くとロープウェイで最初の駅から歩けば20分ほどとのことなので、少し待って乗っていくことにした。乗るときザックの重さを量らされ、カメラ、ストックを入れずに9キロ近くだった。自分のってそんなに重たかったんだね、全然気づかなかった。そのおかげで8キロ以上ということで100円プラスで支払った。


ロープウェイにのっているのは正味3,4分程度。あっという間に上りきってしまう。アナウンスで周囲の景観を説明してくれるが、上部に来たとき、突然、笠方面のなにやらでかく見える山塊と逆方向、穂高方面の荒れた木々のない稜線部分が”ドドーン”と一瞬見えた。それをよく見ようとしていたら、不意に何の感情が沸きおこったのだろう。涙がでてきそうになって困ってしまった。
今回の3日の山行は、未踏3山を踏むことができ、素晴らしい景観や花、出会いもある満足できる山旅にすることができた。アルプスは行程も長く、楽しては登れない。自然のままを見て、感激して、へばって、体調不良でストレスを感じて、それでもまた見られる自然の美しさに感謝して、最後は行程の長さにうんざりして、その全てをひっくるめて楽しかったと言えるのではないだろうか。私はまたいつか、アルプスにうんざりしにきたい。  ■■

(↓の写真は、下山中に摂った穂高周辺の写真です。) 




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4 コメント

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part3 (たそがれオヤジ)
2013-08-17 13:50:44
おつかれさまでした。
感極まっての落涙ですか。いいな。わかる気がしますよ。
アルプスにうんざりしに来たい。これもわかります。私の場合、南アルプスにはうんざりなんですが。
天気の関係なのでしょうか、それとも核心部だったせいでしょうか、3日目の写真、なかなかいいですね。

日光のお山のヤブルートなんて、バカらしくなりませんか?
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たそがれオヤジさん (ななころび)
2013-08-17 21:13:49
こんばんは。今日は新潟のお山に遠征してきました。
あれ、なんの感情だったのでしょうか。今もって謎です。
うんざりするほど山がでかいからこそ、その良さも際立つのでしょう。南アルプスは相当うんざりしますね。
3日めの写真がいいのは、天気と自然のロケーションのおかげです。みー猫さんの後ろ姿/写真(実は顔ありも)自分は気に入っているのですが・・・

日光のヤブ山?? ダイナミックさや綺麗さでは北アに全くかないませんが、それでも捨てがたい怪しい魅力があります(笑)。
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お気に入り (みー猫)
2013-08-17 23:31:27
こんばんわ。
やはり当日中に下山なされたんですね。さすが最後のシメ方が至高ですね、自分は当初、帰りに鹿教湯温泉の文殊の湯(300円)に寄ってソバを食ったことをシメにしようとしたのですから(笑)・・・お二方とも総括でうんざりしたいだなんて洒落たオヤジ表現ですね。また行くんでしょうね。大うんざりもいいですけど、身近な小~中うんざりもしたいです(何がいいたいのか、分かってますよぉ・・笑々)・・後姿、画像修正無しですよね。気持ち足が細め(普通)に撮っていただいたようで、とても嬉しいですヨ。ななころびさんと双六でお会いした思い出とともに良い宝物になりました。たいへんありがとうございました。
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みー猫さん (ななころび)
2013-08-18 11:25:52
こんにちは。アルプスは大きすぎて、最後はいつもうんざり、でも楽しかった。いつもこの繰り返しです。下ったあとみー猫さんが近くで見られた錫杖岳を見上げる露天風呂(野の花山荘)に入って帰りました。
今度は例のあの辺で、テントをしょって皆さんとうんざりするんでしょうか? 
みー猫さん写真、前からのも笑顔が素敵ないい写真に撮れてまして、添付して送信がエラーをおこしました。ちょっと研究してやり直してみます。もうちょっとお待ちください。
私もみー猫さんとのバッタリ、いい思い出になります。
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