日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

知らない山域でヤブ歩き予定が、思わぬ黄葉三昧         水上/向山

2014-11-09 19:58:16 | 山行

入山日 2014年11月2日(日) 晴/曇り ノラさん、みー猫さんと       (下山時、標高約1000mの鉄塔巡視路から見た、登ってきた向かい山)
11/2はノラさん、みー猫さんと新潟/福島県境のあるヤブ山に登る予定でした。2日に決行となると1日の土曜日が出勤だったなな”としてはあまり睡眠も取れない移動付き。コースも最近だれか歩いたかも記録のないようなヤブ尾根(岩稜まじり)を歩くことになり、かなり辛い山行になったと思われます。幸か不幸か2日のその地方の天気予報がかなりしょぼいものだった為、予定を中止。一度は各自自由行動となったのですが、みー猫さんの出してきた一人歩き案に皆が乗っかった形で、この山域に決まりました。
100山踏破自体には興味のない自分としては、今まで水上には谷川岳ですら訪れたことがなかったので、水上周辺のヤブ山など歩いたことがあるはずもありません。決行前夜、夜7時頃まで水上/向山と言われても聞いたこともない山でした。向山でなければ、川治あたりの山で黄葉見物登山でもと軽く考えていたなな”は、水上のその山がヤブ山であること、人があまり歩いていないようだったこと、独りではたぶん一生行かないだろうこと、みー猫さんや特にノラさんには久しぶりでお会いしたかったことなどから、ちょっとしたプチ遠征登山に参加を表明しました。

水上駅すぐ東側の下山予定の林道入口付近にノラさん、みー猫さんの車を駐車し、スタート地点の奥利根スノーパークの駐車場になな”の車で移動。奥利根スノーパークの駐車場に車と停めて、スキー場管理の為の林道状の道をくねくね登りながらスタート。林道歩きを30分ほどこなすと、草付きの広大なゲレンデに出た。最初は緩やかに、登るものの途中から斜面を斜めに直登。アキレス腱伸びっぱなしのちょっと苦しい約30分強のゲレンデ歩きになった。



コース: 利根国際スキー場6:55-8:00尾根取りつき-9:10尾根分岐-9:45向山山頂10:10-11:45,1100m峰11:55-林道下降点13:40-14:25水上駅裏虚空蔵神社-14:45林道入口15:30
(コースタイムは、私のカメラの時刻がセットされていなかった為、ノラさんの記録の時間を転記させていただきました。)
さて、ゲレンデ歩きは急で足には少々辛かったけれど、後方に次第に開けてくる眺望は、そんな苦しみを吹き飛ばしてくれる爽快さだった。
(左は高平山?。右遠くに見えるでっかいのは武尊岳かしら)


手前の低山はいい色に色づいている。そのむこうに山頂部だけ雲に隠れた谷川岳と右に白毛門の山頂部も見えてきた。



北西方面、武尊の左側に見えていた稜線をちょっと拡大で。(P ↓) 燧とか尾瀬の山か、はっきりはしなかった。



ゲレンデもかなり上部に登ってきた。下から登ってきたリフトの軌跡の下を交差して左手にあった尾根に取りついた。最初細いヤブ木をかき分けて急に登り、すぐにあまり歩行に障害のないヤブ尾根に乗ることができた。尾根はきれいに紅葉していて、ほどほどの傾斜の尾根を気持ちよく登っていく。



途中、この尾根が遊歩道でもあったことを示す古い標識などを見る。確かに古い登山道のような踏跡があるようにも感じられた。一通りある程度の急傾斜の尾根を登りつめると、傾斜もだいぶ緩やかになってきた。(P ↓) 傾斜は緩くなるも、ヤブは多少濃くなってきたように感じる。ヤブは主に胸丈ほどの笹が主体。踏跡はごく薄くなる、希にかなり古い目印もあったりする。




途中、ゆっくり休憩して談笑したり、軽食を摂ったりしながら尾根に取り付いて1時間10分ほどで向山へ続く主稜線に合流した。
(稜線にでて、先を行くみー猫さん。前に見えるピークは向山の前衛峰。)



向山山頂直下もほどほどな笹の中のヤブ漕ぎ。ルーファンには不安なし、まして今日はノラさん、みー猫さんがいるので迷いようがない。時々、ヤブも薄れて一般道のような踏跡も現れたりした。
スタートから3時間10分で向山山頂到着。山頂と行っても切り開きがあるわけではない笹ヤブの中、三角点がポツンと。山名板もなかった。
三角点の先に行くと多少の開けたスペースがあったので、そこで休憩。
(三角点を少しだけ掘り出して撮影するノラさん)



山頂をあとにして下山しようとすると山頂の一角の大きめの2つの木に赤ペで文字が書かれていた。古いもののようで、片方は判別不能。もう一つのほうには”向山”とでっかく書かれていて、それが山名板の代わり。
下りは稜線合流点まで来た道を忠実に辿る。
(先を行くみー猫さん)


今回のコースのネタ本の解説のコピーを前日みー猫さんに見せてもらって、かなりの濃いヤブもあるのではと想像していたけれど、向山山頂までは3人いることもあってか大したことはなかった。とか思っていると、稜線合流点を過ぎると笹ヤブの濃い地点が断続的に出てきたりして、その区間が決行長く続いた。復路はスタート地点のスキー場には戻らず、稜線を主に西方向に稜線伝いに進んで、鉄塔巡視路に合流する予定。
(標高が1150mを下げるあたりから、周囲の木々の色付きがまた楽しいものになってきた。)


痩せ尾根のような地点、前をゆくみー猫さんノラさん。痩せといっても危険な感じは全くない。



平坦な歩きだなと感じていても、意外とアップダウンもある。



向山山頂から1時間30分ほど歩いた地点、小ピークがあって三角点ではない三角点状のものが埋まっていた。山頂には中型の岩が並んでいた。このあたりまでにガイド本にのっていたスルス岩という大岩が出てきていいはずだけど、ここまで見なかったぞ、というようなことが話題になりだす。
(このピークでゆっくり食事も兼ねて休憩。)



そのピークからは、これから歩いていく尾根の形状がわりとよく見てとれた。手前の黄色のが曲折して辿って行くピークだろう。


中型の岩の並ぶピークからはまさに紅葉見物歩きになる。なぜか右手の斜面より左手の斜面に見所が多く、綺麗なポイントを見つけるたびに足が止まる。



左手の斜面は赤の色づきも多く綺麗、傾斜の切れ込みは結構急なので、変に人の手が入らず綺麗な自然が残ったのかも。



更に尾根を進むと、左手から立派な鉄塔巡視路と思われる作業道が延びてきて尾根に合流してきた。巡視路合流から少し進むと一つめの鉄塔ピーク到着。周囲の眺望が見渡せるビューポイントだった。
(未踏の榛名山方面、手前の山々未知の山域)


北方面、眼下に水上の町が見えていた。谷川岳方面が見えるも、空は曇り空、それもちょっと怪しげな色合いになってきた。予報通り3時ころには雨が降り出すかなという状態。



巡視路も綺麗な紅葉が多かった。



左手にかの沢をはさんで隣に走る稜線が見えていた。1173pの三角点峰も見えているのかな。肉眼でみるともっと色づいている雰囲気で、いつか歩いてみたいと思えた。



から松の中の二つめの鉄塔ピークに到着。ここもきれいだった。鉄塔脇にはなんでこんな場所にと思えるような鮮やかな紅葉もみじが何本か並んでいた。上からみー猫さんがなな”を撮影してくれていた。から松の尾根をバックにした画像をいただいてお宝になる。


巡視路の紅葉とノラさん。



淡い色の黄葉もいいもの。これで晴れていたらどんなに綺麗な画像が撮れるのかと思ったが、それでも十分満足。こんな場所をあまり公開したくないですね、とお二人に言ったら笑われた。


??と思ったのは992p付近。地形図ではまだ破線は尾根を進むはず。左手の平坦地に降りていく雰囲気の斜面と目印が垂れ下がっていた。みー猫さんが見に行ってくれると、目印は斜面を降りていく方向に続いているが、凄く急だという。その斜面降り始めには尾根通しは✖が書かれていたのと、ノラさんによると尾根の先は踏跡が消えるというので、急な斜面を降りることにした。
その斜面、ちょっと洒落にならないくらいの急傾斜。あまり掴む手ががりなし。落ち葉で滑るの三重苦。(P ↓) 踏跡は巡視路なのだろう、ジグザグにつけられていた。周囲は未だ綺麗な黄葉があったが、写真を撮る余裕は全くない。



急傾斜の途中巨大な岩壁と黄葉が綺麗で、思わず撮影。



なんとか急斜面を降りきって傾斜が緩くなったと思ったら、綺麗な黄葉の沢沿いの林道に降り立つことができた。林道も黄葉が綺麗な中、沢の対岸の小山を眺めたりしながら歩く。



今日は、山中で他の誰にも会わない静かな山歩きができた。林道をあるきながら、みー猫さんとノラさんは新潟方面のなな”のほとんど知らない山域の話をしたりしている。凄くハードな歩きになりそうな内容だった。みなさん、すごいですね・・・。
林道途中に破線路を進んだ場合に降りてくるであろう場所を三人で確認した。赤テープや赤ペの目印があったが、概してだれもほとんど歩いていないような雰囲気、そこから登った場合のっけからヤブ歩き、それも急傾斜なのでかなりの難渋歩きを強いられそう・・・。
(かの沢はあくまで穏やかで静かないい雰囲気の沢だった。)



林道を歩き通してノラさんとみー猫さんの車の駐車地近くまで来た。神社があって、水も出たので顔を洗ってさっぱり。この神社、面白い造形の石仏があって、周囲の色付きも凄く綺麗。(P ↓) この季節に来られてよかったと思った。
帰りがけ、ノラさんに連れて行ってもらった昭和30年ころを連想させる諏訪温泉センターという温泉に浸かった。超ひなびているよ、と言われていたが想像していた以上のひなびた雰囲気。でもとっても良いお湯で、気に入った。今回はお二人のおかげで、前日まで知らなかった山でとても面白い歩きができて、お二人に今回も感謝です。なな”としては、このくらいの負荷の歩きでも十分だなー。  ■■




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4 コメント

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思い出すたびにいい紅葉歩きでした (ノラ)
2014-11-09 20:35:49
ななころびさん こんばんは。昨日は何処へ行かれたのでしょうか?それはとにかく,今年一番の紅葉歩きでした。なかなか,ここまでの紅葉はそう見られるもんでもないです。皆さんの記事見る度に思い出してにんまりしてます。榛名の山写真いいです。
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向山 (みー猫)
2014-11-09 21:33:18
こんばんわ。
今回は当たったね!良かったね!という感じです。最後まで青空があったら罪な記事になったことでしょう(笑)・・・榛名山の画像も素晴らしい。温泉もお好みのタイプでした。そのうちまたご一緒お願いします。
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ノラさん (ななころび)
2014-11-09 22:18:26
こんばんは。昨日は出勤になってしまったのです。
向山歩き、特に中盤以降の黄葉尾根歩きは秀逸でしたね。あんなマイナーな域であの綺麗さ、上州の山恐るべしと思いました。
写真の件、(メールでも)お褒めいただきありがとうございます。安物カメラでも、最近ようやくよりマシな撮り方がだんだんわかってきたようです。
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みー猫さん (ななころび)
2014-11-09 22:23:50
こんばんは。
青空だったらと思いますよねー。光なしでもすばらしい光景でした。
榛名山の写真、褒められて、当のお山に行きたくなってきました。(未踏) 
今回も楽しかった。また、ご一緒させてください。
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