
日テレで1978年10月から1年間で40話放映された中村雅俊主演で大ヒットした学園ドラマである。僕は当時まだ小学校3年生くらいだったかと思うが、かなり熱心に毎週見ていた記憶があるし、恐らく何度か再放送された際にもいつも見ていたくらい、大好きなドラマだ。とても印象に残っていて、僕にとっては思い出深いドラマでもある。

この名作ドラマが、なんとテレビ神奈川(tvk)で現在再放送がされていることを発見し、懐かしくなって思わず録画をしているが、久しぶりに観て当時の思いが蘇り、思わず感動してしまった。なんとなく覚えているエピソードもあるのだが、細部を忘れてしまっているものもあり、改めて観るとかなり新鮮な気持ちで観賞することが出来たというのも、今回大きな発見であった。これから週4日続く再放送を最後まで録画して、じっくり堪能したいと思う。
このドラマは中村雅俊が“総理”というあだ名で呼ばれる、高校英語教師の役。身なりはボサボサな感じで若干むさくるしく、女性からのウケはイマイチ悪いが、それでも人間味溢れる熱い先生として次第に生徒や先生からも慕われる存在となって行く。

そして競演する教師陣には、校長先生に京塚昌子、教頭先生に宍戸錠、同僚の先生に名古屋章、前田吟、小松政夫、由利徹、体育教師に木原光知子、そして総理のことをセンパイ~と慕う若き木念(もくねん)先生に神田正輝、紅一点国語の先生にあの由実かおる。教師陣だけでもなんとも豪華な俳優陣が揃っているのだ。



これに加えて、もくねんと総理が下宿するアパートの1階にある食堂のオーナーに今は亡き樹木希林、そして娘に岡田奈々、同じくアパートに住む美女に篠ひろ子が登場する。樹木希林はこの当時まだ若いのだが、それでも年齢不詳なおばさん役が実にうまく、インパクトのある面白い役柄を見事に演じているのはさすがである。そして当時アイドル的な人気が高かったのが岡田奈々であるが、今改めて観てもやっぱり可愛いのだ。



これに加えて、生徒たちがまた豪華。のちに有名女優となるあの藤谷美和子がこのドラマでちょっと変わった女生徒役をキュートに演じており、一躍注目される存在になったのだ。まさに藤谷美和子の出世作なのである。

また当時アイドル的な人気を誇った斉藤とも子もこのドラマで人気者となったが、今観てもやっぱり可愛いのだ。また、現在はあまり見かけないので知らない人も多いかもしれないが、北村優子という女優も生徒役としての存在感を発揮していた。現在は何をしているのだろうか?


男生徒陣もなかなか個性豊かなキャラが多く印象深いが、リーダー的な柴田君役には井上純一。実は元ジャニーズ所属で、当時は歌も出してドラマの挿入歌に使われたりし、アイドル的な人気があった。のちに戸田恵子の旦那になるが、最近はあまりテレビでお見かけしない。


中村雅俊が歌うドラマの主題歌、『時代遅れの恋人たち』と、エンディング曲『海を抱きしめて』も共に当時大ヒットを記録。僕もこの2曲は好きで、今でも良くカラオケで歌ってしまうほどだ(笑)。

このドラマは青春学園もののドラマではあるが、色々な出来事が学校の中で起こるというよりも、毎回生徒の誰かに焦点を当てた人間ドラマが繰り広げられ、それを総理が大きな愛情をもって正面からガチでぶつかり、周囲の人々を巻き込みながら問題を解決していく。今観るとかなり青臭い展開も多いが、逆に今の時代はコンプライアンスの問題もあり、愛情をもって生徒を殴ったり、真剣に向き合ったりすることが難しくなったが、熱血ドラマが多かった当時の時代背景を懐かしく堪能出来る、まさに良き“昭和時代”のドラマとして大いに振り返りながら楽しめる作品であり、今の時代にこそぜひ観て欲しいドラマである。