幻の焼酎

東京都内に絶海の孤島がある。伊豆諸島の中でもイルカで有名な御蔵島、そして八丈島、その先に「青ヶ島」という人口200人ほどの小さな島がある。島産の芋焼酎を「島酒」という。青ヶ島の島酒はかつて、どこにも売られていない自家用の酒で、つまり密造酒！島の人しか飲むことができない酒。幻の焼酎。ここは、日本で最後に残った公認密造酒地帯だったらしい。公認で密造？おかしな感じですが、かつて青ヶ島への渡航はその荒波を越えての往復や天候などの具合で10日間は覚悟しなければならず、税務署のお役人さんが行きたがらなかったらしいのです。しかし、昭和59年に青ヶ島酒造合資会社設立され商品化された。その時、青ヶ島の島酒も密造酒時代に別れを告げ課税されるようになった。
統一銘柄は『青酎(あおちゅう)』。しかし、酒造元ごとに瓶詰めしていてブレンドはしない。原料は芋だけのものと、芋と麦を使ったものの2種類。だから、瓶ごとに味が異なる楽しい焼酎らしいです。この青酎はほんとに絶品らしいです。
近年になり、「東京愛らんど」などで手に入るようになり、気軽に入手できる時代になった。
10年位前に青ヶ島～八丈島間にヘリコプターが就航しわずか20分でいけるようねなったという。
そして昨今の焼酎ブームで全国に流通するようになり、品薄状態。幻から現実のものとなった青酎が、再び幻の焼酎となってしまったらしい。
しかし、ネットで調べてみると、通販でも販売していて、入手困難といいながらも、販売してるところは多いみたい。ここ1年くらいから焼酎を良く飲むようになったのですごい興味あります。

ちなみにこの青酎を知ったきっかけは、この本です。
日本<島旅>紀行　斎藤潤著　光文社新書