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銀の河 ~ 長浜奈津子のブログ ~

ヴェルレエヌの詩 「落葉 Chanson d’automne」 永井荷風〜あめりか物語 「おち葉」より〜

皆さんこんにちは、長浜奈津子です🌸


今年の荷風忌で「あめりか物語」を朗読しますが、
その中から「おち葉」を読むことにしました。

ヴェルレエヌの詩 「落葉」 の訳詩では、上田敏が有名です。
『秋の日の ヰ゛オロンの ためいきの身にしみて ひたぶるに うら悲し…』

他に、堀口大学・金子光晴・窪田般彌・橋本一明と並びますが、この訳詩をまとめて、おとがたりで上演したことがあります。ヴァイオリンの音色に遊ぶ、それぞれの作家の言葉遣いと息のちがいが楽しめる朗読会でした。

永井荷風訳が、あめりか物語の「おち葉」の章でうたっています。今度の荷風忌で朗読しますが、詩を音読するとその世界に心を遊ばせることができます。物悲しく切ない風景なのですが、なんとも美しい音なのです。


…ということで、4月は友人のマリーさんに教わり、このフランス語詩を音読して稽古しました。

彼女に会う日はいつもお天気が良くて、稽古の後で木漏れ日の中を散歩した日もありました。
戦争の話になり、ランボーの『谷間の睡眠者 Le dormeur du val』を朗読してくれました。


彼女の朗読を聞いて、思い出した写真です。

戦争と花(The Mass)

マリーさんの詩の音読は、どれも美しい歌で、祈りでした。


久しぶりに、懐かしい時間を想い出しました。
一緒に公園を散歩する、それだけなのに…心が安らぐということ。



✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
荷風が二十代の頃の訳詩をご紹介します。

秋の歌 = 永井荷風 =

秋の胡弓の 咽びなく
物憂き響き 我が胸を破る
時鳴れば、われ色青く、
吐く息重く過し昔を 思出でて泣く
悪命の風に 運ばれて、
ここかしこ、
われは 落葉の如く彷徨う




Chanson d’automne = Paul Verlaine =

Les sanglots longs
Des violons
 De l’automne

Blessent mon coeur
D'une langueur
 Monotone.

Tout suffocant
Et blême, quand
 Sonne l’heure,

Je me souviens
Des jours anciens
 Et je pleure

Et je m'en vais
Au vent mauvais
 Qui m’emporte

Deçà, delà,
Pareil à la
 Feuille morte.






長浜奈津子 4月24日(日)🌷




マリーありがとう。


最後までお読み頂きましてありがとうございました🌷





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