テニスと読書とデッサンと!

いつまでも残る思い出。




雨の日はなぜかテニスの試合で

会場にいる子どもたちのことを

思い浮かべるようになりました。

本来なら晴れた日のコートで

必死にボールを追う子供たちの姿が

思い浮かんできてもよさそうなものですが

やっぱり思い出すコートには雨が降っていて

ライバルというか友だちというか

仲間と一緒に楽しそうにクラブハウスで

ワイワイガヤガヤやっているんです。

テーブル席で宿題をやっている女の子、

ハウス内で追いかけっこをする男の子、

お母さん同士のおしゃべり、

お父さん同士の情報交換会、

スマホを見ているコーチたち、

無造作にテーブルに置かれたドロー表、

雨を纏ったラケットバッグ・・・

全員に共通するのは時々窓の外を見て

雲の様子をチェックしているところ。


子どもたちがジュニアの大会に

出場していた昨年までは

朝早く、時には夜明け前から

子どもたちをクルマに乗せて

毎週末のように会場まで足を運んだものです。

降水確率100%という予報が出ていても

大会によっては会場まで

足を運ばなければ棄権と見なされ

順延日に出場できなくなってしまうため

渋々向かったこともありました。

もちろん雨の中で行われた大会もあります。

そういう思い出は鮮明に残っていますが

不思議と晴れた日の試合風景は

あまり記憶として残っていないんです。

おかしなもんですね。


もう子どもたちをクルマに乗せて

試合会場まで連れて行くことはなくなりました。

クルマもワンボックスから

普通のセダンに乗り換えましたし、

子どもたちはもう親と行動を共にすることも

あまりなくなってしまいました。

なんだか心のどこかに空間ができたような感じ。

テニスコートを濡らしていたあの雨と同じような

しっとりとした霧雨が私の心の隙間に降っている。

だから雨を見るとあの頃を思い出して

そんな感傷的な気持ちになるのかも知れません。


写真はTTC(吉田記念テニス研修センター)。

すごく美しいコートとして記憶に残っています。



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