朝の幽霊 ２

「えっ！」と小さな声が出てしまった。

やはりくねくねしてるし、足が細すぎ。

犬は全く反応しない。

ぞくっとした。

引き返した。

振り向けない。

急いで家に帰って嫁と娘にこの事を話した。
「それはっきりと見えたの？」
「ううん、メガネかけてないからぼやけてた」
「よかった、それ白いくねくねだったら、あなた大変な事になったかも知れない」

ホラー好きの二人はネットでそんなホラー話を聞いてたらしく。
詳しく教えてくれたけど信じられません(笑)

でも、マジ気持ち悪かった。

次の日の朝いつもの様に散歩に出ましたら・・・。

朝の幽霊

犬の散歩。
朝。
天気は良いけど風が強くて少し肌寒。

広い河原の川沿いを歩いていると１００ｍ以上向こうの橋脚の麓に人が。
ただ・・・頭が直角三角形の尖った方を上にして、胴は良く見えないけど
足は妙に細くて身体全体が白くてくねくねと揺れてる。
近視に乱視で、おまけに度の入ってないサングラス掛けててはっきり見えないけど
こちらにそろりそろりと歩いている様に見える。

見えるけど近づいて来る様には見えない。
でも、歩いてる・・・。
ずっとくねくねしてる。

「なに？あれ」って犬に聞くけど答えはない。
超怖がりの犬なので反応するはずなんだけどなんもない。

犬から視線を元に戻すと。
「えっ！」
３０ｍ程の距離のところに居た。