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デカルトの「我思う、故に我あり」~近代哲学の出発点

2023年09月18日 | 哲学入門

デカルトの「我思う、故に我あり」は、近代哲学の出発点とされる言葉です。このフレーズは、17世紀の哲学者・数学者であるルネ・デカルトが提唱したものであり、彼自身が自己存在を確かめるために行った疑念の探求から生まれました。

デカルトは、「我々が考えていることを疑ってみよう」という方法論を用いて、真理や知識を追求しました。彼は全ての情報や信念を一度否定し、その後に再構築することで真実へ辿り着くことを目指しました。

そして、「我思う」という事実だけは絶対的なものであると結論付けました。「私が考えている限りでは私は存在している」という意味です。つまり、自分自身が思考する主体であることから自己存在を確かめられるというわけです。

この言葉は近代哲学において大きな影響力を持ちました。それまで神や伝統的な権威に依存してきた人間性や知識の概念が、個人の思考という内面的な要素に基づくものとして再定義されたのです。

デカルトの「我思う、故に我あり」は、近代哲学が自己を中心に据えて展開するきっかけとなりました。このフレーズは現代でも広く知られており、自己意識や主体性を考える上で重要な概念として取り上げられます。