台風が近づくと気になってしまうのは家の耐風性。
一昔前の家は台風に飛ばされないように重い屋根で造り、1階の屋根は四方から2階を支えるような造りでした。
構造も地震で傾いたら起こせばいいという考えで柱間に貫を入れておりました。
わざと「揺らせる家」にしていたのです。
地震で揺れたら屋根瓦が落ちて軽くなる。
合理的ですよね~。
そういう家でも台風の風で揺れるような家ではありません。
それが現在の家の定義は震災の影響で耐震となり、毎年来る台風に重きを置かず数十年、数百年に起こるかも知れないという大地震に重きを置くようになってしまい、建築基準法が厳しくなって施主様への負担も大きくなりました。
地震に耐える家と言いながら揺れやすい寸胴の建て方が多くなり、屋根は風で飛ばされやすいとは言いませんが軽い屋根となりました。
風が吹いたら2階が酔うくらいよく揺れるという話も聞いたことがあります。
一昔前の家では聞かなかったクレームが聞こえるようになりました。
「揺らさない家」のはずなのに揺れるようです。
コスト削減や工期短縮のために寸胴タイプの家を勧めてしまうのでしょうか。
昨今ではゲリラ豪雨や竜巻などが発生する自然環境に変わってきました。
四国も南海地震が来ると言われておりますが、九州、東北の方がよく揺れたりして実際どこで揺れるかわかりません。
南海地震の風評被害で閉鎖となってしまった近所の温泉もあります。
耐震という一つの定義にとらわれず耐震とするか耐風とするか施主様の意見を聞いて、家造りの自由度を高める基準に見直してもいいのではないでしょうか。
スーモジャーナルにも興味深い内容が載っています。
http://suumo.jp/journal/2016/08/05/116016/
一つの意見として家造りの参考にしたいですね。