徳川家康公によって再建された秩父神社社殿。寅の年、寅の日、寅の刻に生まれたことで虎にまつわる話が多いとされる。社殿正面にも4面にわたって虎の彫刻。このほど彩色修理が終わったので撮ってみた。
正面左から二つ目の面。名工左甚五郎作「子宝子育ての虎」と言われ、母親と子供の虎が戯れる彫刻。母親だけが豹柄なのは、当時の狩野派の流儀として虎の群れに一匹の豹を描く決まりだそう。
案内板によると「家康公の家威厳とご祭神を守護する神徒として彫ったものと言い伝えられている」とのこと。
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一番左の面。
右の二面
猫好きからすると、動きが猫とよく似ていて躍動感が見事に表現されている印象。
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では正面のそのほかの彫刻を。向かって右側は口を開いた唐獅子(左)と麒麟。口を開けている”阿像”。
麒麟は角があって、馬のような蹄。
向かって左側は口を閉じ”吽(うん)像”。麒麟。
唐獅子。
縁起のいい場所、蓬莱山の鶴と亀。他の神社の彫刻にもよく出てくる「鶴は千年、亀は万年」ご長寿を象徴するものでもあるようだ。
まだまだ極彩色の彫刻は多数。また別の機会に。