SMBC日興証券の幹部らによる相場操縦事件について新聞の紙面をにぎわしていたが、果たして何を彼らはやったのかがいまいちわからなかったので自分なりにまとめてみた。
まず前提として、SMBC日興証券が大株主から保有株を引き取って複数の投資家に転売する「ブロックオファー」取引が存在していた。
その株の株価を安定させて高く売るために、
- 市場が閉まる「大引け」間際に大量の買い注文を出す「終値関与」
- 大引け前の時間帯にも買い注文を出して株価の下落を防ぐ「下値支え」
をしていて、どちらの手法も市場で多くの買い注文が出されて取引が活発であるように見せかけて、他の投資家の高値注文を誘うため、市場での公正な価格形成を阻害する行為とされていると。
SMBC日興証券が買い注文を集中させていた日には、外部の投資家らによる空売りも集中したらしい。
「空売りは自ら持っていない株を借り、売却後に買い戻す取引で、株価が下がれば利益を得られる。株価下落が確実視される相場環境で集中しやすく、大量の空売りがあった場合は株価の下落も起こりやすい。」
さらに、社内の複数の部署がかかわっていたとみられていることで、組織的に行われていた可能性があると。
「SMBC日興はブロックオファーの実施に伴い、売却先の投資家を募る期間を通常1日としていた。取引日の前日に告知して投資家を募集し、取引当日の終値から数%安い価格を売却価格と定めていた。一般的に、終値より数%安い価格で大量に売買するブロックオファーが成立すると、株価はその価格に引っ張られる形で下落しやすいとされる。関係者によると、SMBC日興のブロックオファーでは、翌日に株価が下落する可能性が高いことを知った投資家らが空売りする事態が頻発していたという。」
なんというか、これ致命的な仕組みな気はするよね。
一般的には募集に4,5日かけるのが普通で、そのぐらいの期間があるとカラ売りがかけにくいんだと。なるほどね。
「特捜部は4人の認否を明らかにしていないが、関係者によると、4人はいずれも特捜部の調べに対し、「通常業務の範囲内だった」などと容疑を否認しているという。」
ほんまかいなとは思うが、今後の展開を見守りたい。
空売りについてYouTubeで調べていたら、松井証券がマヂカルラブリー使って、こんなチャンネルをやっていた(笑