サンポーニャ・ケーナ奏者の岡田浩安さんとの3日間連続の共演は久しぶりです。そしてそれ以上に久しぶりだったのがこの日の会場。2022年6月12日、神奈川県松田町寄(やどりき/やどろぎ)にある「アンデスの家ボリビア 別館カバーニャ」でのコンサートに出演しました。
「アンデスの家ボリビア」を創業した福岡稔さん・麻由美さん夫妻と私の両親はとても親しい間柄で、私も物心つく前(生まれる前?)から足柄の地に何度も来ていました。別館「カバーニャ」ができたのは自分が中学生のころで、1993年~2006年にかけてさまざまな音楽イベントがおこなわれ、その多くに出演や手伝いなどで参加。「感慨深い」の一言では言い尽くせないほど、ここには数多くの思い出があります。
「アンデスの家ボリビア」が現在の場所(東京都小平市)に移転してからは「カバーニャ」はしばらく眠りについていましたが、故・福岡さんの娘さんで現当主の永梨さんや岡田さん、有志の方々の力で「カバーニャ」は多目的スペースとして復活。実は私も2021年の秋(裾野での「月の夜のいざない」前日)にここを16年ぶり?に訪れて「ウタウアシブエ」のMVを撮影しています。
Utau Ashibue Trio "THE STRANGER" (Billy Joel)
思い出話はつきないので本題に…この日は熊本くんと交代して2日前のレコ発ライブでご一緒した桑原健一さん(ボリビア滞在歴10年)とのトリオです。ライブはありがたいことに発表からすぐに満席になったとのこと。「カバーニャ」のかつてのイベントでご一緒した方々とも再会することができました。
いざ本番…岡田さんと健ちゃんは昨年の「3人アンデス」ツアーでも演奏しているのでホーム感があります。一方の私は思い出すことが多すぎて、うれしさと緊張が50/50の不思議な気持ちです。まさに自分の音楽活動の「原点」ともいえる場所で、本当に特別な時間となりました。演奏の途中に大雨が来たり太陽の光がパーッと差し込んだり…あまり根拠のないことは書けませんが、きっと福岡さんが見守ってくれていた、としか説明のつかないタイミングでした。
撮影:福岡永梨さん
岡田さんと過ごした3日間は、きっと私にとっても重要な節目になるんじゃないか…と感じる日々でした。本当にありがとうございます。