そして、ストップモーション・アニメと呼ばれるジャンルらしんですが、
本当に命が吹き込まれたように動くんですよね。
この映画、以前観た『チャーリーとチョコレート工場』と同じ、
ティム・バートン×ジョニー・デップの最強タックルなんですよ。(^^)
監督が、ティム・バートン。
そして、映画に出てくる花婿ビクターの声をジョニー・デップ。
とにかく、登場人物たちの動き、音楽に驚かせられっぱなし!って感じでした。
コープス・ブライド(エミリー)との出会いのシーンはもう、怖かったです。
でも、エミリーの動きがとっても美しいんです。
女性らしいっていうか、優雅っていうか。
けれど片腕、片足は骨で、ほっぺには片方穴が開いていて、そこから奥歯が
覗いて見えるんです。右目は何かの衝撃があるとすぐに抜け落ちてしまうし。
そんな、死人の彼女なんだけど、心臓は動かぬとも、心の痛みは感じるんです。
前作の『ナイト・ビフォア・クリスマス』よりも本当に表情が豊かでした。
動きもしなやかで、すごかった。
前作から12年もたっているんですね。
簡単なあらすじを書くと、19世紀のヨーロッパのとある町。
結婚を控えた気弱な若者ビクターが、ふとしたことから死体の花嫁に結婚の誓いを
立ててしまい、使者の世界へと連れ去られるんですけど・・・・。
最後にはハッピーエンドなわけですが、死後の世界について考えてしまいました。
身近にいて亡くなった人たちも、もしかしたら、別の次元の世界で存在しているのかなぁって。
死ぬことで、もう一度会えるなら、それも素敵なことかも知れない。
実際はどうなんでしょうね・・・。
こればっかりは、死んでみないと分かりませんね。
輪廻転生って考え方があるけど、これって、質量保存の法則だったっけ?
それに当てはまる考え方だよね。
そして、分子が原子に分解されるように、魂も分解されて、他の魂と溶け合うことも
あるのかなぁと思ったりもする。
そのまま一個の魂がまた新たにそのまま一個という考えが輪廻転生では主流だけど、
魂は溶け合うものなんじゃないかなと私は思う。
人を想うこと、人を大切にすること、想い合うこと、仲良くすることなど・・・。
これらは現世でもできることだけど、これも一つの魂の溶け合いではないのかなと想う。
多分、死がきっかけで魂がどうにかなるってわけではなく、
生きているうちから、魂の溶け合いはおきていて、輪廻転生は死から発するものでは
ないんだろうなぁと思った。
だから生きているうちでも何度でも生まれ変わることは可能なんだろうなと思う。
肉体は魂のとりあえずの入れ物であって拘る必要はないんだから。
でも、そうなると、なんで肉体が存在するのか?ってなるよね。(^^;)
存在するものに全てに意味があると考えるとするならばだけど、
魂だけのことで解決する問題であれば、肉体は存在しないのではないか?って。
肉体が存在する理由は、多分だけど、魂だけだと五感がないからじゃないかなと思う。
魂だけでは分からないことを現世で学んでいるのかなって。
抽象的って分かりにくいけど、具体的なら分かりやすいよね。
小学校の低学年の時は足し算なんかもわざわざおはじきなど具体的な
ものを使って理解しようとしたように、現世はその具体的な段階に
置き換えられるのかなと思いました。
あの世はレベル高くて抽象的な段階なのかなぁって。
コープス・ブライドは言います。
「心臓は止まっていても、心は痛むのよ。」と。
「痛い」という感覚を知っているのは、過去に五感を持って痛みを感じたことが
あるから理解できる苦しみなのではないだろうか。
本当に人を好きになるってどういうことなんでしょうね。
好きになれば会いたいと思ってしまうものだけど、
これはその人を好きとは少し違うのかなぁとも思うし。
コープス・ブライドは最後、彼を現世の生ある妻に手渡します。
彼の幸せを考えて。
本当は手元においておきたいけど、その自分勝手な欲望のために
彼を死なせることはできなかった。
人の痛みが分かるのも、過去に五感があったおかげとも言える気がする。
なかなか成仏できなかった彼女だけど、彼を手放すことで最後は成仏ができる。
自分が作り出していた呪縛から自由になれる。
彼女の体は沢山の蝶となって、ちりぢりに月夜の中を飛んでいった。
彼との魂の溶け合いが彼女の心を救ったのではないかと思います。
魂の溶け合いは心の成長、魂の成長のようにも思えます。
だから、五感を心(魂)に刻み付けることは現世ではきっと大切なことなのだろうと思う。
それをなくして、魂の溶け合いはできないだろうから。
バーチャルにばかりはまっていたら、現世にいる意味がない。
せっかく現世にいるのだから、五感をフルに働かせ、
沢山のいろんな魂との溶け合いができるようにしていきたい。
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