かなり厚みのある手紙。
中を開けると沢山の絵葉書と手紙が入っていた。
友人は日本画をやっていた人です。
独特の線を描く人でした。
そんな彼女の作品が九枚。
「うまいなぁ。」と思わず声に出して言ってしまった。
御両親が言葉ではなく絵で娘の気持ちを伝えたいと今回,
彼女の作品の中から選んで絵葉書を作ったそうだ。
順番が作成順になっているのかどうか分からないが,
最後のニ枚は白黒であった。
曼珠沙華と彼女が好きだった愛犬の絵の二枚。
太陽か月か,明かりに向かって生える大きな曼珠沙華。
そして,こちらを向いて物悲しそうな顔で佇む犬。
彼女の作品は画面の外へと視線を運ぶような作品が昔多かったように思う。
人物を描いてもその視線がこちらに向く事はほとんどなかった。
しかし,この白黒の絵は過去の作品とは違う作品に思った。
曼珠沙華は光を求めて上に向かって咲き,
犬の視線はこちら側に向いて何かを訴えかけているようだ。
彼女にとっては珍しい作品に思う。
情緒的作品というんだろうか。
今の土地に引っ越し田舎から離れから,彼女に会ったのは数えるくらいである。
もっと会ってもっといろいろ遊びたかったなぁと思うけど今さらである。
人と人の出逢いって,なんなのかなと思う。
知人が自らの手で命を落とすことは,自分の出逢いの無力さを感じずにはいられない。
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