このエッセイでは「HERO」と呼ばれる人とはどんな人かということについて
松さんの考えが書かれている。
また、木村拓也という役者さんに対しての想いも書かれているエッセイと
いえるだろう。(役者としてかなりほれ込んでいる様子)
2001年1月から放送された『HERO』という驚異的な視聴率を得た月9の
ドラマは、松さんにとってとても思い出深い作品となったようだ。
視聴率がよかったから・・・というのではなく、
作り手の全員の愛情の詰まった作品だったから、思い出深いようである。
そんな『HERO』が今年の7月にスペシャル版として帰ってくる。
松さんはまたその愛情ある作品に触れることができてとても嬉しいだろう。
そして、木村拓也の演じる久利生に再び会えることをとても楽しみにしている
ことであろう。(いつから撮影なんだろうなぁ。)
さて、話を最初に戻して、あなたにとってのHEROはどんな人か
考えはまとまりましたか?
では、松さんがヒーローに対してどんな考えを当時もっていたのかを
紹介したいと思います。
「自分の夢や目標に向かっていく努力や過程を楽しめる人ではないか。
辛いこともすべて楽しめる人が、人を豊かにするような気がする。
『ヒーロー』というのは、限られた人間にしか与えられない称号ではなく、
誰もが生まれながらにして持ち合わせている資質みたいなものでは
ないだろうか。男女問わず、すべての人たちがなれるもの、
形に残るだけではない志のようなものではないだろうか。」
とっても心強い発言というか、嬉しくなるような発言ですよね。
誰もがヒーロー!
誰もが生まれながらにしてヒーロー!!!
日々、がんばろう!楽しもう!!って思えるよね。(^^)
木村さんの抱くヒーロー像もその後に紹介されています。
実にシンプルです。
「熱くて、本気で、スケベな人」
なるほどね。
松さんはこの彼の考えを聞いて「○○」という言葉が心にひっかかったそうだ。
どの言葉だと思いますか?
正解は、「スケベな人」!!・・・・・・・ではなくて、「本気」という言葉。
本気でやれば本気で疲れる、
本気で必ずやればその分必ず自分に返ってくる、
本気でやれば・・・・。
「そういえば、『HERO』のテーマが、我々作り手を"本気“にさせて
くれたのかもしれない。」
という松さん。
ドラマ『HERO』のテーマとは?というと、
ヒーローとは自分ができないことをさらりとやってのけ、
常にかっこいい姿をみせてくれるような、そんな特別な存在ではなく、
「貴方もヒーローだ」ということを、テレビの前のすべての人に伝えること!
それがテーマであったようである。
「一人として同じ人間がいないように、この世界で、夢を持ち、
悩みを抱え、愛を求める人がいる分だけヒーローはいる。
だから貴方もヒーローになれるんだ。このことが伝わったら
素晴らしいと思うのは私だけだろうか。」
いやいや、きっと『HERO』スタッフのみんながそう思っていただろうし、
私自身もそれが全ての人に伝わったら素晴らしいと思うよ。
1999年1月に新橋演舞場で当時、最年少で座長をつとめた松さん。
そのときにやった芝居は宮尾登美子原作の「天涯の花」という作品。
そのときのエピソードがエッセイの終わりのあたりに出てきます。
この作品の一連の宣伝の中で、宮尾先生とお話をする機会があったそうだ。
そのときの宮尾先生がおっしゃったことが書かれてある。
素敵なので紹介しておきます。
「思うように生きなさい。
それがどんなに辛くても。
思うままに生きなさい。」
思うように生きること。それは一見自分勝手のようにも聞こえるが、
それは相当なエネルギーが要することだと思うと松さん。
そして、こうとも書いてある。
「もしかしたら『思うように生きる』ことが、現代を象徴する、
そして現代が必要とするヒーロー像なのかも知れない。」
前回のエッセイと違い、今回のエッセイでの考えは、今も持ち続けて
いるんではないだろうかと思います。
今回のエッセイは非常にエールを感じるエッセイであり、
もしかしたら、松さん自身、自分を励ましているエッセイなのかも
知れないとも思った。(前回のエッセイの続きから考えると・・・ですが)
さぁ、こんなことを松さんにいろいろと熱く語らしてしまう『HERO』と
いうドラマ!期待せずにはいられませんよね。
「7月まで待てない!」
と思っている方は、今から昔放送された『HERO』を見返すことを
お勧めします。きっと、7月、より楽しめると思いますよ。
次回のエッセイのタイトルは『勝利の人』です。
お楽しみに。
最後に、・・・・夢に向かって、どんなことがあっても、
自分の人生を楽しんでいこう!!
そして、みんなで世界に二人といないヒーローになろう!!
このエッセイが雑誌で発売されて読んだ当初(2001年)に、
とても励まされたのをこの感想を書きながら思い出しました。
ありがとう、松さん。
■当時の松さん
2001年4月~5月 作・演出 岩松了『夏ホテル』カオル役
PARCO劇場(シアターナインス5周年記念公演)
2001年1月~3月 CX『HERO』雨宮舞子役(全11回放送)
2001.06.13 Release 4thアルバム『a piece of life』UPCH-1074 ¥2,913(税別)
コイシイヒト/雨の色/a bird/another birthday/優しい風/Sha la la/PIANISSIMO/ゆびさき/a piece of life/沈丁花
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