私のなかでは蟹といえば渡り蟹であり、わざわざ渡り蟹ともいわない かに なのである
祖父などは『がに』と濁点をつけ発音していた
助松の海水浴場にも沢山いた 夏休みは朝早く防波堤の捨石辺りを探すと岩肌にへばり付く様にしていて それは子供でも簡単に掬い捕れた、もちろん泳いでる蟹もいてコレはもっと簡単に掬えた 沢山捕れる場所は言えません極秘ですから^^
捕り方も色々あった様で魚篭や網に魚の頭を入れて夕方に思い思いの場所に沈めておいて翌朝に引き揚げると数匹入ってることも
釣りをしていても釣れてくる場合もあった
大きな鍋で湯がくだけで大きな皿に盛り上げてお膳に置いてありまして
お八つ でもあり オカズでもあり 大人の晩酌の肴でもあって
夏場から秋にかけては日常的であった
ただし食べた後は食べた者が防虫の為に竹で編んだザルを被せておくのが我が家のルールでした
しかしこの様な食文化は浜と拘わって生活してきた家が殆どで他所から越して来られたご家庭には馴染みはやや薄かったかも知れない
予断だが ニガ潮 と云う潮回りがあってそんな潮になると魚は弱りプカプカと水面に浮いてくる、網でヒト掬いすると雑多な魚が重い程入る半時間もやってるとバケツは一杯になる ガッチョ カレイ キス アナゴ カニ タコ イワシ 時にはエイ^^:
まるで水族館である
ニガ潮が来ると『ニガ潮やーニガ潮やー!』とふれ回ってくれる人が必ずいて網とバケツを持って浜に走ったものである。