シオちゃんの介護日記の合間に、ハリネズミが罹りやすい病気や飼育法などについて綴って行こうと思います。
今日は、うちのコが罹った「ふらつき症候群」という病気について、F動物病院の院長に教えていただいたことをご紹介します。
ハリネズミの「ふらつき症候群」は、後ろ足のふらつき(ガクガクする、震えるなど)の症状から始まって徐々に四肢が動かなくなり死に至る難病です。
日本では「ふらつき症候群」と呼ばれますが、海外では「Wobbly hedgehog Syndrome」(ぐらぐらする、不安定な)と呼ばれ、頭文字を取ってWHSといわれています。
進行性の運動失調や四肢麻痺などの神経症状が特徴で、原因については現状では確立しておらず、有効な治療方法が無いと言われています。
死後解剖を行って、生存中WHSの症状が現れたいくつかの症例のハリネズミに脳腫瘍があったといわれています。
脊髄及び脳組織の死後検査からのみ確定診断可能ということです。
症状は数週間から数か月の間に悪化し、進行すると完全に動けなくなるため、自力でフードや水を飲むことができなくなってしまいます。
この病気に罹ったハリちゃんの多くは、診断から2年以内に死んでしまいます。
海外では安楽死を決断する飼い主さんが多いと聞きました。
これについて先生にお聞きしたのですが、
生きているうちに安楽死を希望して、WHSの病理解剖に貢献する・・・といった一つの意味もあるようです。
ビタミン剤や抗生物質、ステロイドによる治療を行う動物病院もありますが、一時的な緩和ケアであったり、四肢麻痺の進行を遅らせるように見えるだけで、有効な治療につながるものではないようです。
一つだけ・・・
それは、自力でご飯を食べれないハリちゃんに、強制給餌で栄養補給を行う方法しかありません。
徹底した強制給餌によって看護を行えば、ハリちゃんは少しでも長く生きてくれるはずです。
実際、強制給餌を1ヶ月続けてきましたが、とてもハードな仕事です。
けれど、飼い主が強制給餌をしなければハリちゃんはどんどん体重が減っていき、しまいには体力が低下して死んでしまいます。
飼い主の強制給餌がハリちゃんの命綱となるのです。
うちのコは、「ふらつきの症状が出ている」と言われただけで、WHSと診断された訳じゃありません。
ハリネズミの検査をするには麻酔をする必要があり、麻酔から目覚めないリスクがある、と言われました。
また、検査しても複数の病気が隠れている可能性があると言われました。
例えば、メスのハリネズミは子宮疾患の可能性が高い。
それから、体重減少が激しいので腎臓病もあるかもしれない。
原因不明のふらつきの症状と他の病気は別物で、病気をひとつひとつ治療して、完治できないうちに寿命になってしまうだろう…と。
3歳8ヵ月になるうちのコは、ハリネズミではシニアの域になるのです。
シビアな話を先生に聞き、検査をせずに支持治療を決断しました。
本当に辛い決断でした😢
そして、強制給餌を続けて3週間。
今度は大量な血尿を出しました。
本当に驚きました😱❗️
シオちゃんが眠っている隠れ屋の出口に、真っ赤に染まったペットシーツが見えました。
正確には血尿ではなく、子宮から出たおりものだそうです。
夕方、F動物病院へ連れて行き、手術をするために急きょ入院に。
その日の晩、検査のために麻酔をすると再び血尿が出たため、そのまま開腹手術をしたらしいです。
出血多量で危ないところでした❗️
手術は無事成功✌️
麻酔から正常に目覚めたそうです。
手術から4日目に退院して、
今に至ります。
検査では、子宮以外に特に悪いところはなく正常。
頭部エコーでは脳腫瘍は分からないので、
ふらつきの症状は結局、原因不明だそうです。
こうして、子宮摘出手術が無事成功しました。
術後に自力でご飯が食べられるかな?と淡い期待をしましたけど、
体重が減らないように、日に3度の強制給餌を続けています。
次回は…
介護日記の合間に、
子宮摘出手術の費用や、強制給餌のコツなどについて、少しずつご紹介できればと思っています👍
WHSと闘うハリちゃんの飼い主さん、
一緒にがんばりましょうね❣️😃🌟
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