昨年の森繁さんに続いて日本喜劇俳優の重鎮が亡くなってしまった。
小林桂樹さんは一連の「社長シリーズ」が有名だが、アタシ的には1958年制作の「裸の大将」が大好きだ!
テレビでは芦屋雁之助が山下清を演じて好評だったが、小林桂樹さんが遠い昔に映画で山下清を演じていたのは知らなかったでしょ?
山下清ウォッチャーのアタシとしてはテレビ版は最初の頃は面白かったのだが、中盤以降は高見知佳演じる「嫁子」なる余分なキャラクターが出てきたり、毎回水戸黄門のようなストーリーになってしまい最悪だった!
現実の山下清は旅先では絵も描かなかったし貼り絵も作らなかったしぃ。
で、件の映画版は障害者としての等身大の山下清が見た戦中から戦後にかけての世の中の動きや身の回りの様子がシニカルに描かれ秀逸だった。
ラストに二度と戦争をやらないはずの日本に自衛隊が出来たその理不尽さを道行く人に問い続ける山下清の姿が印象的だ。
この作品はアタシが20代前半の時にレーザーディスクで購入し、盤がすり切れるほど(光学式だからホントはすり切れないけどヨォ。)観たお気に入りの映画なの。小林桂樹さんの喪に服そうと久しぶりにこのレーザーディスク盤を探したのだが見つからない‥どこ行ったんだろ?見つかってもハードが無いので観られないのだがお気に入りの物が見つからないのは癪である。

冒頭の農家の軒先の場面では石井伊吉時代の毒蝮三太夫、ラスト近くには新聞記者役でクレージー・キャッツの面々、その他にも三木のり平や柳家金語楼などもチョイ役で出演しているでよ。
是非、観てチョウダイ!