日本語とほんのすこしの外国語をおぼえたおかげで
ぼくはあなたの涙のなかに立ちどまる
ぼくはきみの血のなかにたったひとりで帰ってくる。
前作の「冷たい熱帯魚」では埼玉愛犬家殺人事件をインスパイアし、
今回の「恋の罪」では東電OL殺人事件をインスパイアした園子温監督。
「冷たい熱帯魚」はここ数年の日本映画でアタシの中ではNO1ですよ。
実はアタシ、チト前に佐野眞一・著「東電OL殺人事件」(文庫本版)を読了したばかりなので期待を持って観に行きましたよ。アタシは夜の顔が「売春婦」だった東電のエリートOL(劇中では大学准教授)がストーリーの中心となると思っていたのが、あにはからんや、それは思い違いでメイン・ストーリーのサイド・ストーリー的なモンで、チト、肩透かしを食らった感が…。
渋谷・円山町の廃墟のようなアパートの一室で見つかった猟奇的な変死体。
この事件を担当する不自由ない家庭を持ちながら不倫に走る女性捜査官。
人気恋愛小説家の夫に仕える貞淑だが、墜ちていく妻。←本当の主役。
昼は大学の准教授、夜は売春婦の二つの顔を持つ謎多き女性。
小説家の妻が件の准教授の職場(講義)を訪れる場面で冒頭の詩(田村隆一・帰途)が語られる。この詩は女性が墜ちていく重要なキーワードで劇中では幾度か繰り返される。
だが、しかし、だ。
あまりにもこじつけ過ぎてアタシの中では全然共感出来ないのだよ。
まあ、「東電OL殺人事件」とは丸っきりの別モンと考えれば良かったのか‥。
サイド・ストーリーが多すぎて多少散漫になった感は否めないが、二時間半ほどの上演時間を感じさせない、そこそこ観せてくれる映画でしたよ。
相変わらずのザラザラ感も良かったァ。
来年公開予定の「ヒミズ」も期待大です。
余談だが、主役級の3人の女優さんの脱ぎップリが大変良い。
水野美紀はホンの少しだったが…。
今まで気に留めていなかったのだが、アタシが映画の中でバーケー(ヘア)を見たのは初めてではないのだろうか?
この映画ではバーケーはおろか、「具」まで見えてしまうのではないかと思いましたよ。
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