特に予定の無かった日曜日。
そうだ。白鳥見に行こう。
と、思い立ったのは、
目覚めた30秒後。
ぬくぬくと布団の中から出るに出れないまま携帯でニュースと天気予報なんぞ見ていたら、
富山のお天気コーナーに白鳥の投稿写真が載っていた。
・・・・そういえば、白鳥の飛来地があるんだよね。市内に。
その存在は知ってるし、どこにあるかもだいだい分かるけど、白鳥の季節に行ったことが無かった。
白鳥・・・・今まであんまり生で見たことないかもよ。
というわけで出かけて来ました。
富山市内にある田尻池。
事前に調べてみたところ、
白鳥は早朝池を飛び立ち、夕方帰って来るそうな。
午前7時と夕方16時がエサやりタイムらしい。
16時ならば余裕で見に行けるし、まだ明るい。写真撮れるかも。
野鳥観察はまったくもって素人なので、ちょっとでも見れたらラッキーくらいの軽い気持ちで出発。
そしてやってきました田尻池。
・・・・なんか、いっぱいいるけどあれはなんだ。
カモカモカモカモカモカモの群れ。
辺り一面カモの鳴き声がグワグワグワグワグワグワグワグワグワワグワと充満している。
これはあれだ、夏場のカエルの合唱に似ている。
カモたちは皆一心不乱に泥の中をついばんでいる。虫でもいるのか?
しかし何故いちいち鳴くのだろう。黙って食えばいいのに。
謎だ・・・。
それにしてもこれだけ至近距離で野鳥が見れるとはちょっとびっくり。
池の端までカモだらけで歩いていくすぐ足元でグワグワゆってる。
スケッチブック持ってくればよかったな。
いやまて。そうでなくて。お目当ては白鳥だった。
辺りを見回すと、人はまばら。
それでも、カメラを携えた人がちらほら。
彼らの視線の先を追うと・・・・・いたー。
やかましいカモたちとは距離をおいて、池の反対側に白鳥が数羽たたずんでいる。
ふわー。遠いけど、生白鳥だー。
わたくしたち、カモの連中とは格が違いますのよってな雰囲気に見えてしまうのは気のせいか。
ああ、白鳥様がこっちへいらっしゃった。
灰色のはヒナらしい。
いつの間にかパンを手にしたギャラリーが増えている。
これがエサやりタイムか。
ちぎったパンを投げる人に釣られて鳥たちが近寄ってきた。
手ぶらの私も便乗して近くで観察。
うわー近い。白鳥やっぱきれい。そしてでかい。
感動ー。
・・・・しかし、この時私はある問題を抱えていました。
さっきからデジカメに「バッテリーを充電してください」というメッセージが絶え間なく出るのですよ。
デジカメの充電が切れそうだったなんて・・・出かける前にチェックしてくりゃよかった。
せっかくのシャッターチャンスなのに。
ちくしょうカモ撮ってる場合じゃなかった。
なんですと?
・・・・おや?なにやら足元から視線を感じる。
ねぇ、パン持ってないの?
かかかかかかか、かわいい!!
辺りの人間がパンを投げる中、突っ立っていた私にエサをねだりに来たのだ。
うんうんカモもかわいいよね~。
エサは無いけど写真撮ったるでー。
このヒト、なんにもくれないよ。な~んだがっかり~
そう囁きあうと(?)カモたちは去っていった。
あああ、スマン。
でもでも貴重な正面ショットが撮れたよ。ありがとう。
最初に遠くから撮った写真はいったいなんだったのかってくらい近くに白鳥が来ていたのだが、
ついにその時は来た。
これを最後にデジカメは動かなくなりました
近くで見た白鳥はでかかった。
子供なら乗れるんじゃないかってくらい。
乗せて飛ぶのは無理でも泳ぐ分にはいけそうだ。
さて、けっこう白鳥見たし、寒くなったし、撤収するか。
群がるカモたちに別れを告げて車へ戻ろうとしたその時。
先ほどから大きなカメラを携えていたお兄さんがカメラを上空へ向けた。
?
つられて私も空を見る。
あ!
・・・拙い私の記憶スケッチで申し訳ない・・・
池の向こうから隊列を組んだ白鳥が飛んで来た。
思わず足を止める。
白鳥は、池の上空まで来るとカーブを描き、旋回しながら高度を下げ始めた。
飛行機とおんなじだ。
否。飛行機が鳥をまねしたのか。
白鳥の白い羽毛から黒い足が突き出ている。これまた飛行機の車輪のよう。
着陸態勢に入った白鳥は両足で水面にスライディングしながら着水。
・・・・・・すげーかっこいい。
見とれる私の隣で、同じく白鳥の着水を見ていたおじさんがふいに話しかけてきた。
「これからだよ。5時過ぎて暗くなる頃にもっとたくさん飛んでくるよ」
そうなんですか。
現在16時40分。
せっかくだからもっとたくさんの白鳥のスライディングを見ていこうか。
一旦近くのコンビニに行きあったかい飲み物を補給して再び池へ戻る。
ちょうど17時。まだかろうじて明るい。
雪が降ってきた。
それでもまだ人がいる。
しばし待つと、おじさんの言った通り、次々と白鳥が飛んで来た。
数羽から数十羽のグループが数分おきに着水していく。
かっこいいと言うか、美しいと言うか、
ともかく、見ていて飽きない。
大迫力。
そうか、カメラマンたちは、これを狙いに来てるのか。
池に帰ってきた白鳥たちはいっせいにコーウコーウと高い声で鳴いている。
カモもそうだが、何故鳴くのか・・・。
雪が激しくなってきたのでさすがに帰ろうと駐車場へ向かうと、さきほどの親切なおじさんにばったり会った。
「粘ったかいがありましたね」
と笑ってくれた。
常連ぽいおじさんに、「なんでみんないっせいに鳴くんですかね?」と聞いてみたが
答えは
「さ~ねぇ」
だった。
ともあれ、おじさんに感謝して日曜の陽は暮れていった。
天気のいい日にまた来よう。
デジカメを充電して。
ほんとの絵描きはほんものを見て記憶して描くのでしょうが、へっぽこ絵描きは写真を見て・・・。
そうだ。白鳥見に行こう。
と、思い立ったのは、
目覚めた30秒後。
ぬくぬくと布団の中から出るに出れないまま携帯でニュースと天気予報なんぞ見ていたら、
富山のお天気コーナーに白鳥の投稿写真が載っていた。
・・・・そういえば、白鳥の飛来地があるんだよね。市内に。
その存在は知ってるし、どこにあるかもだいだい分かるけど、白鳥の季節に行ったことが無かった。
白鳥・・・・今まであんまり生で見たことないかもよ。
というわけで出かけて来ました。
富山市内にある田尻池。
事前に調べてみたところ、
白鳥は早朝池を飛び立ち、夕方帰って来るそうな。
午前7時と夕方16時がエサやりタイムらしい。
16時ならば余裕で見に行けるし、まだ明るい。写真撮れるかも。
野鳥観察はまったくもって素人なので、ちょっとでも見れたらラッキーくらいの軽い気持ちで出発。
そしてやってきました田尻池。
・・・・なんか、いっぱいいるけどあれはなんだ。
カモカモカモカモカモカモの群れ。
辺り一面カモの鳴き声がグワグワグワグワグワグワグワグワグワワグワと充満している。
これはあれだ、夏場のカエルの合唱に似ている。
カモたちは皆一心不乱に泥の中をついばんでいる。虫でもいるのか?
しかし何故いちいち鳴くのだろう。黙って食えばいいのに。
謎だ・・・。
それにしてもこれだけ至近距離で野鳥が見れるとはちょっとびっくり。
池の端までカモだらけで歩いていくすぐ足元でグワグワゆってる。
スケッチブック持ってくればよかったな。
いやまて。そうでなくて。お目当ては白鳥だった。
辺りを見回すと、人はまばら。
それでも、カメラを携えた人がちらほら。
彼らの視線の先を追うと・・・・・いたー。
やかましいカモたちとは距離をおいて、池の反対側に白鳥が数羽たたずんでいる。
ふわー。遠いけど、生白鳥だー。
わたくしたち、カモの連中とは格が違いますのよってな雰囲気に見えてしまうのは気のせいか。
ああ、白鳥様がこっちへいらっしゃった。
灰色のはヒナらしい。
いつの間にかパンを手にしたギャラリーが増えている。
これがエサやりタイムか。
ちぎったパンを投げる人に釣られて鳥たちが近寄ってきた。
手ぶらの私も便乗して近くで観察。
うわー近い。白鳥やっぱきれい。そしてでかい。
感動ー。
・・・・しかし、この時私はある問題を抱えていました。
さっきからデジカメに「バッテリーを充電してください」というメッセージが絶え間なく出るのですよ。
デジカメの充電が切れそうだったなんて・・・出かける前にチェックしてくりゃよかった。
せっかくのシャッターチャンスなのに。
ちくしょうカモ撮ってる場合じゃなかった。
なんですと?
・・・・おや?なにやら足元から視線を感じる。
ねぇ、パン持ってないの?
かかかかかかか、かわいい!!
辺りの人間がパンを投げる中、突っ立っていた私にエサをねだりに来たのだ。
うんうんカモもかわいいよね~。
エサは無いけど写真撮ったるでー。
このヒト、なんにもくれないよ。な~んだがっかり~
そう囁きあうと(?)カモたちは去っていった。
あああ、スマン。
でもでも貴重な正面ショットが撮れたよ。ありがとう。
最初に遠くから撮った写真はいったいなんだったのかってくらい近くに白鳥が来ていたのだが、
ついにその時は来た。
これを最後にデジカメは動かなくなりました
近くで見た白鳥はでかかった。
子供なら乗れるんじゃないかってくらい。
乗せて飛ぶのは無理でも泳ぐ分にはいけそうだ。
さて、けっこう白鳥見たし、寒くなったし、撤収するか。
群がるカモたちに別れを告げて車へ戻ろうとしたその時。
先ほどから大きなカメラを携えていたお兄さんがカメラを上空へ向けた。
?
つられて私も空を見る。
あ!
・・・拙い私の記憶スケッチで申し訳ない・・・
池の向こうから隊列を組んだ白鳥が飛んで来た。
思わず足を止める。
白鳥は、池の上空まで来るとカーブを描き、旋回しながら高度を下げ始めた。
飛行機とおんなじだ。
否。飛行機が鳥をまねしたのか。
白鳥の白い羽毛から黒い足が突き出ている。これまた飛行機の車輪のよう。
着陸態勢に入った白鳥は両足で水面にスライディングしながら着水。
・・・・・・すげーかっこいい。
見とれる私の隣で、同じく白鳥の着水を見ていたおじさんがふいに話しかけてきた。
「これからだよ。5時過ぎて暗くなる頃にもっとたくさん飛んでくるよ」
そうなんですか。
現在16時40分。
せっかくだからもっとたくさんの白鳥のスライディングを見ていこうか。
一旦近くのコンビニに行きあったかい飲み物を補給して再び池へ戻る。
ちょうど17時。まだかろうじて明るい。
雪が降ってきた。
それでもまだ人がいる。
しばし待つと、おじさんの言った通り、次々と白鳥が飛んで来た。
数羽から数十羽のグループが数分おきに着水していく。
かっこいいと言うか、美しいと言うか、
ともかく、見ていて飽きない。
大迫力。
そうか、カメラマンたちは、これを狙いに来てるのか。
池に帰ってきた白鳥たちはいっせいにコーウコーウと高い声で鳴いている。
カモもそうだが、何故鳴くのか・・・。
雪が激しくなってきたのでさすがに帰ろうと駐車場へ向かうと、さきほどの親切なおじさんにばったり会った。
「粘ったかいがありましたね」
と笑ってくれた。
常連ぽいおじさんに、「なんでみんないっせいに鳴くんですかね?」と聞いてみたが
答えは
「さ~ねぇ」
だった。
ともあれ、おじさんに感謝して日曜の陽は暮れていった。
天気のいい日にまた来よう。
デジカメを充電して。
ほんとの絵描きはほんものを見て記憶して描くのでしょうが、へっぽこ絵描きは写真を見て・・・。