マケドニア共和国の国旗は、赤地に8本の光を放つ黄色の太陽を描いた旗。1995年、国際的な暫定呼称を「マケドニア・旧ユーゴスラビア共和国」と定めた際に併せて制定された。1991年マケドニアが独立した当初は、赤地に16本の光を放つ黄色の太陽(ヴェルギナの星)が描かれていたが、隣り合うギリシャが青地に同じ太陽をあしらった旗をギリシャ領マケドニアのシンボルとして使用していたこともあって、国旗の意匠がギリシャ政府とマケドニア共和国政府との論争を巻き起こした。
ユーゴスラビア社会主義連邦共和国のマケドニア社会主義共和国時代の国旗は赤地に金色で縁取られた赤い星のみを配置したデザインで、ソビエト連邦の勝利旗とよく似ていた。
マケドニア共和国の国章
1対のコムギの穂、タバコの葉、ケシのつぼみが、マケドニアの伝統的な刺繍の模様のリボンによって結ばれたものが外周を構成している。その内側には山、湖、日の出が描かれている。紋章の頂点には共産主義の象徴である5角の赤い星が描かれている。この紋章は「国の富と我らの戦い、我らの自由」を象徴しているとされる。この紋章は社会主義時代のユーゴスラビアの紋章に倣ったものであり、それ自身ソビエト連邦の国章に倣ったものであるため、マケドニアの伝統的な紋章学に基づいたものではない。
この国章は1946年7月27日、ユーゴスラヴ・マケドニア人民共和国(のちのマケドニア社会主義共和国)の人民会議にて採択され、マケドニアのユーゴスラビアからの独立後もそのまま使われている。マケドニア共和国は国土のおおくが山地であるが、国章に描かれている山は特定の山を描いたものではない。
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マケドニア共和国は、地理的にはマケドニアと呼ばれてきた地域の北西部にあり、マケドニア共和国はマケドニア地域全体の約4割を占めている。残りの約5割はギリシャに、約1割はブルガリアに属している。また歴史的には、マケドニア共和国の多数民族はマケドニア人と自称・他称されるが、彼らはスラヴ語の話し手で南スラヴ人の一派であり、ギリシャ系の言語を話していたと考えられる古代マケドニア王国の人々と直接の連続性はない。これらの理由から、ギリシャがマケドニアという国名を拒否し、同国との間で激しい国名論争が生じている。
憲法上の正式名称はマケドニア共和国であり、アメリカ合衆国など約125ヶ国はこの呼称を用いている一方、ギリシャや欧州連合、日本はこれを認めず、国際連合に加盟したときの暫定呼称マケドニア旧ユーゴスラビア共和国を使用している。
出典: フリー百科事典 『ウィキペディア(Wikipedia)』
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