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東山魁夷なら地元にも美術館があるのだが(中山法華経寺裏)、唐招提寺の障壁画なら観に行く価値はある。11月初旬から始まっていたと思ったら、今日が初日。混んでたら帰ろうかな、と思ったが、そんなことはなく、普通に入れる。と言うか、こっちの美術館はめちゃくちゃ広いので、めったに3密にはならない。とは言え、検温したり記名したりと、やるべきことはやる。
さて魁夷の作品。、最初の「渡声」が素晴らしい。プロジェクションマッピングと見まがう、これまで見たことのないような青銅色ベースの巨大な海岸風景。盛岡のさまざまな自然の風景に触れてきたが、これもまた自然の模倣として歴史(作家の歴史以前に、唐招提寺そして建立の鑑真和上の時代)に思いを馳せる。鑑真和上の故郷、中国・桂林の水墨画も、この作品で初めて挑戦したと言いながら、まさに水墨画でしか描けない風景画。見る者の想像で色を補って中国山奥の風景を堪能。
常設展示も初めて観る。もちろん岩手の作家のコレクション。中でも松本竣介、舟越保武は専門展示となっているだけあり、見応えがある。特に舟越のカトリック信仰に捧げられた彫刻は素晴らしい。聖女の頭部彫刻などはルノワールに匹敵する美しさ。
天気も晴れ、多少は暖かく、手袋なしで良い散歩ができました。