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しかし野外ステージのある会場に着いても、大して音は鳴っていなかった。小さなブースでDJやっているところはあったが、メインステージからは明らかにチューニング中かどうかもよく分からない状態。観客は確かに見た目ガッツリな人が多く、あぁフリーパーティに来たんだなあ、と言う感覚はあるが、とにかく音が足りない。アルコールで盛り上がったり、年に一度しか会わない友だちと遭遇し、ハグで喜びを分かち合ったりする光景はあっても、僕には高速ダンスミュージックの音がなければ、それはただの騒々しい喧騒でしかない。大音量のリズムに我を忘れ、狂喜乱舞して心を(一時的にせよ)解放する目的で会場を訪れた自分は完全に失望していた。
そんな中、何もせずまっすぐ家へ帰るのもつまらない、お腹空いてるからドネルケバブでも食べよう、と屋台の列に並ぶ。最近じゃドネルケバブなんでそこいらの街中でも食べれる、なのにわざわざ並んで食べるのは、春の陽気に誘われたから(笑、そんなリラックスした感じになれただけでも良かったと言える)。鶏肉とキャベツ、バンズが美味しい。それと、ファミリーで来ていたりペット同伴で来たり、フリーパーティもピースフルな時代、子どもや動物に癒された部分もある。
しかし並んで待っている間にステージセットの準備が進んだようで、食べながらステージ前で待っていると演奏が始まる。無論僕が期待していた高速ダンスミュージックではなく、しばらく聞いて立ち去ることにした。春風と言う名前はもう自分みたいなオッサンのルサンチマンとは違うものであり、そんな昔話のイメージで居残っても仕方ない。帰りは千代田線代々木公園駅から。