DEEP ACIDなんでもかんでも日記・ヤプログ!より移行

東北イオンの話

・何もないところにイオンを作る
見る限り、盛岡市本宮にあるイオン盛岡南の周りは、田畑に囲まれた何もない場所に建てられたと思われる。
盛岡西バイパス(東北道盛岡南ICと盛南大橋を渡って盛岡駅に続く道)沿いに建てられたイオンの周囲には、いくつかのレストランや中古車ショップ、紳士服店などが建つ。
イオン盛岡南よりJR東北本線仙北町駅までの東側は、新興住宅地となっているが、10年以上さかのぼれば、ここも田畑であったことは容易に想像がつく。このイオン盛岡南も、この住宅地が開発されることを見込んで建てられたと思われる。
・それ以前の盛岡都南
JR東北本線仙北町駅の反対側、すなわち東側には国道4号があり、東側は以前から栄えていた様子が伺える。東北ガスの球状のガスタンクや川久保病院、盛岡第四高校などがその様子を伺わせる(ちなみに西側にも今はサッカー校として知られ、就職率の高さから人気も高い盛岡商業高校があり、新興住宅開発前からこの町のシンボルであった)。国道沿いなので、病院や学校以外も、歴史のありそうな食堂やその他の店が建ち並ぶ。また、さらにその東には北上川が流れ、水運上のアクセスもよかっただろう(川を渡れば、大慈寺や盛岡八幡など、歴史ある街並みになる)。かつての盛岡都南の中心は東北本線東側だった。
・ニュータウンの典型
こうして見ると、東急電鉄などかつての東京郊外の住宅地開発と同じやり方(人が住んでいるから鉄道を敷くのではなく、人を住む住宅地を先に開発して、鉄道利用者が増える見込みで鉄道を敷く)が垣間見える。ただ、この場合は鉄道は敷かず、マイカー持ちファミリー層を狙っている。
・ショッピングモールというより、アウトレットパーク
都心のアウトレットパーク(ららぽーとや三井アウトレットパーク)よりは小さいが、食料や衣類だけでなく、アウトドアグッズやおもちゃ、ランドセルなどの子ども用品、ゲームセンターもあるショッピングモールの役割もあって、買い物をほぼワンストップで完結するところは、だいたいイオン(ここと前潟)になる。
・群雄割拠のドラッグストア
元々田畑だったので、東京のように古い商店街を追い出すようなことはなかった。むしろ新しい商店がライバルとなるが、スーパーマーケットとドラッグストアが中心。
・映画館だけ招致できず
ショッピングモールは映画館が入ると、完全なアウトレットパーク(買い物のテーマパーク)になるが、盛岡の場合、中心街に映画館ストリートがあり、そのため盛岡のイオンには映画館が入れなかった。

まあそんな訳で、私は盛岡に来て、40年くらい前に多摩ニュータウン辺りで起こっていた町の風景の変容を見返しているのだと思っている。もちろん盛岡以外でも、例えば印西市辺りが今のニュータウン再開発の真っ盛りの街なのだが。
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