つまり、人権上大変重大な事件でありながら、その意義は膝の力が抜けるほど霞んでしまったかのようだ。
中国は21世紀に入ってからも、チベット、ウイグルを筆頭とした周辺自治民族を弾圧し、香港の民主主義も、民衆の圧倒的なデモにもかかわらず、力ずくで自治を奪った。今は台湾が強い懸念を持っている状況。
さらに、圧政は今や世界中に広がった感すらある。戦後ずっと変わらぬ独裁体制が維持されている北朝鮮は言うに及ばず、ベラルーシやミャンマー軍政なども新たに加わった。バルカン半島は21世紀になり平和を取り戻したが、中近東は今もイスラエル・パレスチナ問題のように、解決の糸口が見つからない状況。
そうは言っても、小国の独裁はトップを倒せばひっくり返る望みはあるが(でもまた、次の独裁者が現れることのないようにする対策も必要)、中国だけは共産党全体の統治で、習近平が退いても簡単に変わる気配はない(唯一、少子高齢化によって衰退することたけが希望。ただそれは中国国民全体にも激しい痛みを伴うことになる)。何より、IT監視社会は民主主義である欧米諸国も他人事ではなくなりつつある。
まあIT監視社会は、運用をうまくやれば、行政の迅速化に利するものでもあり、今の段階で全否定はすべきではないのかもしれない。とは言え、ぐずぐずといつまで経っても五輪中止へと向かう様子もなく、このままでは五輪開催で医療崩壊、感染爆発へと突き進むかねない今の日本政府を見ても、こんな政府にIT監視を委託するような制度はあり得ないと思っている。
単に中国を責めれば民主主義が勝てる訳ではない。天安門事件33周年と言う日を、もっと「世界の民主主義」全体を幅広く考えるきっかけとしたい。
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