軽く寝てから夜中に起きて向かうが、緊張してるのか胃が痛い。まあサイバーファッションに身を包むのも久しぶりだからね、もともとピチピチに仕立てるファッションだから歳を取るとガチでキツいw
OPENが24:00と言うことでお店の前には長蛇の列、渋谷や六本木のような夜の街ではないのでかなり目立つ(だけど、ラブホ街と言うことでは渋谷道玄坂と同じだよね)。と言うか、人気のない街を歩き、ようやくここだけ深夜に盛り上がっているのを見てちょっとホッとする。いちおうサイバーファッションにはしてみたが、ここのドレスコードには入らない様子(別に追い返される訳ではない)。
エントランスで早速怪獣着ぐるみやヌード人魚のお出迎え。第一印象としては、やはり日本発フェティッシュパーティとして、着ぐるみコスプレ文化が強いなあ、と言うこと。
とはいえ、エナメルスーツ集団も圧倒された。ゴシックも数は少ないが皆完成度高い。しかし、ペニパン男子が結構な大人数いて、この猥雑さはやはり山手線東側って感じ(そうなの?)。なんにせよ、フェティッシュパーティでありながら西洋人が少数派ってのはすげーな(そうは言ってもクラブピープルにとっては重要な観光スポットである、気合いの入った外国人はちゃんといる)。あと、飲食物は持ち込み可、逆に言うとカウンター営業がない、これは一般的なクラブカルチャーと大きく一線を画してるな(結局、フロアにいる間は一切飲み食いしなかった)。
音楽的には特にアッパーなテクノがかかる様子はない。最初は平凡なディスコミュージックがかかっていて、ちょっと退屈かな、と思ったが、だんだんクセの強い音楽が流れてくる、ジャンルは分類不能。
ぎゅうぎゅう詰めと言うことはないが、かなりキャパのあるハコ、500~600くらいは入っているのではないか。マンスリーのフェティッシュパーティがこんなに集客できるとは、日本のフェティッシュ文化恐るべし。トイレに入ると洗面所で化粧直しをしている人、間違って女子に入ったか、と一瞬錯覚するが、そもそもドラァグクイーンや男の娘らがたくさんいる訳で、ここでは当たり前の風景、男女の壁もないし、年齢層も普段のクラブよりかなり幅広い。
1:00を過ぎた頃からステージに人が集まってきた、これからがショーの幕開け。
先ずはホステスのドラァグクイーンたちの紹介。10人いるとコテコテのステレオタイプではなく皆個性があって面白い。
キャットファイト。リングではなくステージでやるのでメッチャ近い!迫力!次のダンサー、メッチャ色っぽい(リタさんって言うのか、カワイイなあ)。ドラァグクイーンシンガーのミニコンサート、人生の哀愁があり、深いなあ。
ドラァグクイーンシンガーのステージを見ていると、トランスジェンダーってエンタメとしてはものすごく昭和な面があるなあ、と思う。だって昭和歌謡界には美川憲一とか美輪明宏とか、トランスジェンダーな重鎮がたくさんいる訳で、新しいものと言うより懐かしいものを見ている感じがする。
わかみほ(若林美保)さんキタ!ストリッパーとしても頂点を極めた姐さんのステージは男女問わず大好評。とにかくおひねりがすごい!これはやっぱり現金だよなあ、電子マネーじゃこういう踊り子と観客のコミュニケーションは生まれない。
その後に告知コーナーと言うのがあるのですが、なんかフロアの半分はステージに上がってんじゃないの?と思うほど!おまけのようにも見えるが、このコーナーが一番、日本のサブカルチャー、LGBT文化を俯瞰する上で興味深い情報をたくさん得られた。先ず身体改造ジャーナリストのケロッピー前田さんを生で見れた!後は、クラブカルチャーよりも風俗系のディープな世界への入口がジャンジャン仕入れられる。たぶんスポーツ新聞、タブレット新聞でも、こういう情報はおそらく載ってないだろう(男子禁制の風俗もある)。そんな中、本人いないのに範田紗々ちゃんの名前が3回くらい出てきて、アダルト方面から内容を納得してしまう場面多数。
最後に自傷系?アイドルライブ。これが異様に盛り上がる。到底アイヲタとは思えない人たちが振付けを完コピしてる、いったいなんなんだこの世界は?
全てのショーステージ終了。5:00を回ってようやくDJタイム。30分ほど踊ったら上がる。帰りは京成に乗るため日暮里まで歩いた。
総括。やっぱりこれはクラブパーティではなく風俗イベントと呼んだ方が近い気がする。その一方、普段は新宿二丁目に集まるような人たちが、月に一度だけ鶯谷に集う、これは実に面白い。
最近ミクシィのつぶやきネタに「あなたの好きな動物園は?」と言うのがあるが、私なら「(終戦記念日の)靖国神社とフェティッシュパーティ」と答える。どちらも人間と言う存在が、他の全ての動物の数に匹敵するくらい、多様性diversityに満ち溢れた存在であることをリアルに感じられる空間だからだ。この2つは生物学的な動物園とは別の、「人間動物園」なのだ。このパーティを見ずして文化人類学を語ることはできない。音楽的テイストはベストマッチとは言えないので頻繁にリピートする予定はないが、想像以上に濃くて、かつ興味深い見識をたくさん得られたパーティでした。帰ったらちょっと仮眠してすぐにスーパーヒーロータイムだ。年明けだからプリキュアとキュウレンジャーはいよいよ終盤。
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