福岡県で森林スポーツフェスタの実行委員会に出席して、
お盆も近いので、実家の日南市油津に束の間の帰省をしました。
この時期に帰れるのは随分久しぶりでした。昔は毎日出かけていた
日南海岸の磯や砂浜に、ちょっとだけでも足を踏み入れたくなりました。
海水パンツやバスタオルもついつい詰め込んで、車で出かけました。
大堂津、南郷と日南海岸を下っていくうちに、「都井岬30km」の標識
が目に留まりました。小学6年生の時に家族旅行で行ったきりでした。
何かの力で引っ張られるように、なんと40年ぶりに野生馬の生息する
都井岬を訪ねました。
10以上のハーレムを構成して、100頭以上が生息するという御崎馬(都井岬の野生馬)。
5月頃に出産した子馬を伴って、道路沿いや沢沿いのいたるところで遭遇できます。
牧場で見慣れた光景なので、ついつい「かわいい!」などと記念写真だけで
終わりがちですが、ここは野生なのです。牡馬は14~15歳くらいになって
精力がなくなるとハーレムを自ら離れ、人知れず(いや馬知れずかな?)
死んでいくのです。しばらくたって屍を発見することもあるようです。
あくまで厳しい自然の中での生活を見れる貴重な場所です。
単なる牧場ではないことがわかると、こんな身近に圧倒的な自然の営みが
あったことを今更知りました。
太古に、大陸から渡ってきて、木曾馬や道産子とともに、
日本在来馬として生き残ってきたわけですが、
野生馬としての貴重さは、
北米ワイオミング州やモンタナ州でワイルドムスタング(野生馬)を見に
行ったことを懐かしく思い出しました。
アメリカの広大な大地に比べて、日本の変化に富んだ(特に海に面した)土地で
生きてきた御崎馬。大事にしてやりたいと今更ながら思いました。