皆さんはコンビニ店員と会話するのだろうか?
『袋下さい』『温めて下さい』みたいなものではなく、『今日は寒いね』みたいなご近所さんと話をするような会話である。
私はこれがかなり苦手だ。
営業職として如何なもんかと考えた時もあるが、仕事とこれは別である。
毎日行くような場所で、会話をしてしまうとその時点から人間関係ができてしまう。
一度人間関係ができてしまうと、次から会話をしないといけないと、勝手に思ってしまうのだ。
毎日行く場所で、次あの人がいたら何をしゃべろうかと考えるだけで私はかなり疲れてしまう。
悪い意味でとらえないでほしいのだが、コンビニ店員はロボットのような存在であってほしい。
自動販売機が会話するような機能を持ってしまったらもう二度と行かない。
と、こんな感じなのだが、
家の近所のコンビニで一時期、ものすごく愛想の良い女性の店員さんがいた。
早朝で勤務しているようで、7時代の時間帯には必ずいたので、早朝勤務だったのであろう。
その時間帯は職人さんが朝飯を買うためによく来ていたのだが、職人さんと、よく気さくに話をしていた。
職人さんのほうから会話をふっかけていた時もあったので、かなり好かれていたのだろう。
あんた次どうするんだい?
気まずくなるよ?
と心の中でよく思ったもんだが、みんなニコニコ楽しそうに会話してたので、そんな思いも杞憂に終わった。
類い稀なく私も話しかけられた。
つらたん
でも悪い気はしなかった、愛想がよかったからである。
多分今まで生きてきた中でこんなに愛想の良い子はいなかったであろうほど愛想が良かった。
誇張せずに本当に。
全てを包み込んでくれそうなほどに。
普通は次からはそのコンビニに行かないのだが、今回は違った。
あえて私から話しかけたりもした。
(特段顔が可愛いわけではなかった、ていうかいつもマスクをしていたが、マスク美人でもなかった。目が小さかった。)
そんだけ愛想が良かったのである。
コンビニ店員の大会があったなら間違いない上位に食い込むであろう存在だった。
だが、ある日からその子をあまり見なくなった。
代わりに別の女性店員がよく入るようになった。この子は逆にめちゃめちゃ愛想が悪かった。機嫌が悪いのかと思うほど。
逆にこっちが気を使うくらいだ。
そしてとうとう愛想のいい店員さんはぱったりと見なくなった。
おそらくあの子がいたから、そのコンビニに来てた人も絶対にいたと思う。
そのくらい神がかりに愛想がよかったのだ。
あの子はコンビニ店員にしておくにはもったいない。もっと別のステージで今頃輝いているであろう。
そして幸せであってほしいと。
ふと思った今日の一日であった。