買い物客でにぎわう秋葉原にある「名代(なだい) 富士そば秋葉原電気街店」。
午後3時半過ぎ、シンガポールから観光に訪れた家族5人が来店した。
英語が堪能な男性スタッフに促され、家族は店頭のショーウインドーの前に移動。
英語の説明文が添えられたサンプルを指さしながら商品を選び、
券売機を珍しそうに見ながら、思い思いのメニューを注文していた。
店員が「そばか、うどんか」を英語で聞き、家族はお目当ての天ぷらうどんにたどり着いた。
父親のケイス・セオバさん(48)は
「私たちは 幸運だ。たまたま選んだ店で、
日本的な雰囲気のレストランに入れた。
それに、あのような券売機はシンガポールにはなく、
とても良い方法だと思う」と竹の装飾が施され、
演歌が流れる店内を見渡し、満足そうに語った。
昭和の時代から、サラリーマンたちに人気の立ち食いそば店。
手早く腹ごなしができることから、昼時にはスーツ姿の会社員であふれている。
しかし、そのサラリーマンの“聖地”を訪れる外国人が近年、増えているという。