LittleBig ユーロヴィジョン2021出場辞退
2020年5月にオランダ・ロッテルダムで催される予定だったユーロヴィジョン2020は、新型コロナのパンデミックで中止を余儀なくされた。そこで大会委員会は、2021年5月には開催し、昨年出場するはずだった各国代表アーティストを大会に招待する、という決断をした。つまり露からはLittleBigが2020年出場を予定していたので、このグループが今年5月に出場することになる。
LittleBigを知らない方のために簡単に紹介する。LittleBigはサンクトペテルブルクを活動拠点とする、パンク・ポップ・レイヴグループ。作品に風刺・アートやロシアのステレオタイプなど織り交ぜて発表する、異色の音楽グループだ。結成は2013年で、2015年辺りからロシア国内だけでなく欧州にも遠征した。欧州の音楽アワードに多々ノミネートされるなど、その才能とパフォーマンスぶりは、常に好評を博していた。2019年には国内外合わせて120カ国も廻り、雑誌「フォーブス」の中で「ロシアの著名人」部門では35位に位置し、百万ドルの収入があったことも明かされている。
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このようにユーロヴィジョンに出場すれば、間違いなく上位を狙えることが簡単に予想できるLittleBigだが、今年3月8日にユーロヴィジョン2021への出場を正式に辞退すると発表した。その理由として「ロシアには他に才能あるアーティストたくさんいるし、ユーロヴィジョンで素晴らしいパフォーマンスできる可能性を皆持っているから。」と発表し、他のアーティストにその出場切符を譲ったのだ。
1TVの視聴者投票で彼らの代わりに出場権を得たのは、マニジャというタジク出自の女性アーティストだ。ショウビズの世界ではまだあまり知られていないが、社会活動家としては知られており、「家庭内暴力との戦い」の活動家、慈善基金「命をあげて」のアンバサダー、国連の難民部門での露代表親善大使も兼任している。出場曲は「Russian woman(ロシアの女性)」で、そのMVは8百万回再生と、出場アーティストの中で視聴回数が高いレベルだ。乞うご期待。
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