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2月24日に露がウクライナに侵攻してから1ヶ月越えた。この侵攻には露国民の間で賛否が大きく分かれ、露各地で行なわれた反戦運動に参加した者は大人子供構わず拘束された。勿論露各界に賛否両論の大激震だった。次々と目まぐるしく情勢が変わり続けて、この記事が公開される頃には既に古い情報になっているかもしれない。ここでは一部を紹介する。(日本ユーラシア協会神奈川県連機関紙「日本とユーラシア」2022年4月号内容の詳細掲載)
▼露各界から激怒・悲痛・懇願のメッセージ「ОСТАНОВИТЕ ВОЙНУ! (戦争をやめて!) ①」露反政府サイト「ナワリヌイTV」から。
▼露各界から激怒・悲痛・懇願のメッセージ「ОСТАНОВИТЕ ВОЙНУ! (戦争をやめて!) ②」露反政府サイト「ナワリヌイTV」。
公営テレビ局1TVの超人気トーク番組「Вечерний Ургант(夜のウルガント)」の司会者イワン・ウルガントと番組制作チームは反軍国主義をスローガンとして放映したかったが、局の上層部はこれを却下。それからチームは番組を放送から外すように依頼し、翌日25日に急遽放送中断し反戦の抗議表明とした。その後ウルガントは自身のインスタに「Страх и боль. НЕТ ВОЙНЕ.(恐怖と痛み。戦争反対)」と残しイスラエルへ出国、SNSの自分のページに「休暇に行ってる」と書き、ファンを気遣った。同番組の脚本家であるグドコフも自身のインスタページに「Мне стыдно, что я родился в этот день.(侵攻したこの日に僕が生まれたことが恥ずかしい)」と気持ちを露にした。
歌手ヴァレリー・メラーゼも「起こり得なかった、そして決して起こらないはずのことが今日、起きてしまった。歴史はいつか全てを半男子その場に留めるだろう。お願いしたい、交渉のテーブルに座ってほしい。人々は交渉できなければならない。このために言語を与えられたのだから。このために全ての能力を与えられたのだから。人々は滅びてはなりません。これを止めなければなりません。」という声明を発表し、侵攻に反対した。
ソ連時代から活動しているロックグループDDTのユーリー・シェフチュクは「この戦争は、心を失った精神病者に必要とされるものだ。現時点でその人というのは、クレムリンで牛耳っている輩だ。そう、封建的な考え方に固執している人達のこと指す。」
露芸能界のプリマドンナ、アッラ・プガチョワの夫でありタレントのマクシム・ガルキンは「朝からウクライナの戦跡や友人と連絡を取り合っている!気持ちを言葉にできない!どうしてこんなことができるんだ!戦争の正当化はできない!戦争反対!」と言い、妻と2人の子供と共に、イスラエルへ出国。いずれも「ちょっとした休養」と言っているが・・・。
アレクサンドル・ネヴゾーロフ(ジャーナリスト)「電気技師が大統領になったら、電球とコードが彼方此方にあるだろう。そんな国には新しい変電所と高圧線が必要になる。パン屋が大統領になったら、町にパン屋や菓子屋が増え、いい香りがしてくるだろう。そんな国には、新しいエレベーターやパン屋が必要になる。でも元KGBの奴が大統領になってしまった。だから今、奴の肛門から国を引っ張り出してくれる肛門科医が直ちに必要になるだろう。」
ボリス・アクーニン(作家、日本学者)「ウクライナ人にとってそれは恐ろしいこと。気違いの政権下にいる正気のロシア人にとっても恐ろしいこと。そして今喜んでいる騙されたロシア人にとっても恐ろしいこと。」アクーニンは先日、志を共にする著名人と共に慈善団体「本当のロシア(Настоящая Россия)」を3月に設立。日本のメディアに登場し、ウクライナでの戦争の即時終結を、日本語を交えながら訴えた。慈善団体設立には、ロシアンロックの創世記であるソ連時代から活動しているマシーナヴレーメニのVoアンドレイ・マカレーヴィチも賛同するメッセージを寄せている。
▼ボリス・アクーニン登場 「本当のロシア」(TBS NEWS DIG Powered by JNN)
クセーニア・サプチャク(ジャーナリスト)、アニー・ローラク(歌手)、クリスティーナ・オルバカイテ(歌手)、スヴェトラーナ・ロボダ(歌手)、セルゲイ・ラーザレフ(歌手)、デニス・クリャヴェル(歌手)、マニジャ(歌手)、モルゲンシュテルン(歌手)、イワン・ドルン(歌手)、ボリス・グレベンシコフ(「アクワリウム」Vo)、アナスタシア・イヴレーワ(タレント)、ドミトリー・ムラトフ(「ノーヴァヤ・ガゼータ」編集長、ノーベル賞受賞者)他 など多くの著名人がウクライナ侵攻に異議を表明している。
賛成している著名人もいる。
日本でも公開された「シベリアの理髪師」の映画監督であるニキータ・ミハイルコフは次のような意見を持つ。「侵攻が行き詰まりから抜け出す唯一の方法だったと思う。ウクライナと西側の『パートナー』による一連の裏切りは、許容可能な基準を全てにおいて超えている。8年間、罪のない市民(ドンバス地域のロシア系住民のこと)が、一揆を経てやってきたナチス政権(ウクライナのこと)を認めたくなかったという理由だけで、如何に簡単に殺され続けたか、世界は冷ややかにそれを見ている。起きたことは、何年もの間ウクライナ側が私達からドンバス地域を奪おうとした事実にも拘らず、残念ながら、私達自身がかなり掃討に参加したが、ロシアは独自の尊厳を保ったことへの『最も明確な確認』だったと私は考える。」
テノール歌手のニコライ・バスコフは「西側によるロシアの無原則な欺瞞の30年は終わった。西側は私達の権利を認めたくないが、ロシアは、無視されたり、自国人を二級品扱いされたりすることに、もはや同意しない。全てを適切な名前で呼ぶ時が来た。米国とその同盟国は、ロシアを破壊したいと思っている。NATOの平和的性質についての主張なんて嘘。米国とNATOの手は、セルビア、イラク、リビア、シリアの人々の血の中に長い間存在してきた。将来、ロシアで流血があっても誰も奴らを止めないだろう。」
ロシア連邦国民的芸術家などを表彰され愛国主義者である歌手オレグ・ガズマノフは、露軍の特別軍事作戦を支持したため、ウクライナ検察総長は3月5日に「国際指名手配リストに掲載される、ウクライナの領土保全を侵害したとして起訴される」と発表した。また3月18日モスクワ市で行なわれたクリミア併合8周年記念行事「Za мир без нацизма! Zа Россию! Zа Президент(ナチズムの無い世界のために!ロシアのために!大統領のために!)」に出場。
▼クリミア併合8周年記念行事「Za мир без нацизма! Zа Россию! Zа Президент(ナチズムの無い世界のために!ロシアのために!大統領のために!)」にガズマノフ登場
(敬称略)
▼露各界から激怒・悲痛・懇願のメッセージ「ОСТАНОВИТЕ ВОЙНУ! (戦争をやめて!) ①」露反政府サイト「ナワリヌイTV」から。
▼露各界から激怒・悲痛・懇願のメッセージ「ОСТАНОВИТЕ ВОЙНУ! (戦争をやめて!) ②」露反政府サイト「ナワリヌイTV」。
公営テレビ局1TVの超人気トーク番組「Вечерний Ургант(夜のウルガント)」の司会者イワン・ウルガントと番組制作チームは反軍国主義をスローガンとして放映したかったが、局の上層部はこれを却下。それからチームは番組を放送から外すように依頼し、翌日25日に急遽放送中断し反戦の抗議表明とした。その後ウルガントは自身のインスタに「Страх и боль. НЕТ ВОЙНЕ.(恐怖と痛み。戦争反対)」と残しイスラエルへ出国、SNSの自分のページに「休暇に行ってる」と書き、ファンを気遣った。同番組の脚本家であるグドコフも自身のインスタページに「Мне стыдно, что я родился в этот день.(侵攻したこの日に僕が生まれたことが恥ずかしい)」と気持ちを露にした。
歌手ヴァレリー・メラーゼも「起こり得なかった、そして決して起こらないはずのことが今日、起きてしまった。歴史はいつか全てを半男子その場に留めるだろう。お願いしたい、交渉のテーブルに座ってほしい。人々は交渉できなければならない。このために言語を与えられたのだから。このために全ての能力を与えられたのだから。人々は滅びてはなりません。これを止めなければなりません。」という声明を発表し、侵攻に反対した。
ソ連時代から活動しているロックグループDDTのユーリー・シェフチュクは「この戦争は、心を失った精神病者に必要とされるものだ。現時点でその人というのは、クレムリンで牛耳っている輩だ。そう、封建的な考え方に固執している人達のこと指す。」
露芸能界のプリマドンナ、アッラ・プガチョワの夫でありタレントのマクシム・ガルキンは「朝からウクライナの戦跡や友人と連絡を取り合っている!気持ちを言葉にできない!どうしてこんなことができるんだ!戦争の正当化はできない!戦争反対!」と言い、妻と2人の子供と共に、イスラエルへ出国。いずれも「ちょっとした休養」と言っているが・・・。
アレクサンドル・ネヴゾーロフ(ジャーナリスト)「電気技師が大統領になったら、電球とコードが彼方此方にあるだろう。そんな国には新しい変電所と高圧線が必要になる。パン屋が大統領になったら、町にパン屋や菓子屋が増え、いい香りがしてくるだろう。そんな国には、新しいエレベーターやパン屋が必要になる。でも元KGBの奴が大統領になってしまった。だから今、奴の肛門から国を引っ張り出してくれる肛門科医が直ちに必要になるだろう。」
ボリス・アクーニン(作家、日本学者)「ウクライナ人にとってそれは恐ろしいこと。気違いの政権下にいる正気のロシア人にとっても恐ろしいこと。そして今喜んでいる騙されたロシア人にとっても恐ろしいこと。」アクーニンは先日、志を共にする著名人と共に慈善団体「本当のロシア(Настоящая Россия)」を3月に設立。日本のメディアに登場し、ウクライナでの戦争の即時終結を、日本語を交えながら訴えた。慈善団体設立には、ロシアンロックの創世記であるソ連時代から活動しているマシーナヴレーメニのVoアンドレイ・マカレーヴィチも賛同するメッセージを寄せている。
▼ボリス・アクーニン登場 「本当のロシア」(TBS NEWS DIG Powered by JNN)
クセーニア・サプチャク(ジャーナリスト)、アニー・ローラク(歌手)、クリスティーナ・オルバカイテ(歌手)、スヴェトラーナ・ロボダ(歌手)、セルゲイ・ラーザレフ(歌手)、デニス・クリャヴェル(歌手)、マニジャ(歌手)、モルゲンシュテルン(歌手)、イワン・ドルン(歌手)、ボリス・グレベンシコフ(「アクワリウム」Vo)、アナスタシア・イヴレーワ(タレント)、ドミトリー・ムラトフ(「ノーヴァヤ・ガゼータ」編集長、ノーベル賞受賞者)他 など多くの著名人がウクライナ侵攻に異議を表明している。
賛成している著名人もいる。
日本でも公開された「シベリアの理髪師」の映画監督であるニキータ・ミハイルコフは次のような意見を持つ。「侵攻が行き詰まりから抜け出す唯一の方法だったと思う。ウクライナと西側の『パートナー』による一連の裏切りは、許容可能な基準を全てにおいて超えている。8年間、罪のない市民(ドンバス地域のロシア系住民のこと)が、一揆を経てやってきたナチス政権(ウクライナのこと)を認めたくなかったという理由だけで、如何に簡単に殺され続けたか、世界は冷ややかにそれを見ている。起きたことは、何年もの間ウクライナ側が私達からドンバス地域を奪おうとした事実にも拘らず、残念ながら、私達自身がかなり掃討に参加したが、ロシアは独自の尊厳を保ったことへの『最も明確な確認』だったと私は考える。」
テノール歌手のニコライ・バスコフは「西側によるロシアの無原則な欺瞞の30年は終わった。西側は私達の権利を認めたくないが、ロシアは、無視されたり、自国人を二級品扱いされたりすることに、もはや同意しない。全てを適切な名前で呼ぶ時が来た。米国とその同盟国は、ロシアを破壊したいと思っている。NATOの平和的性質についての主張なんて嘘。米国とNATOの手は、セルビア、イラク、リビア、シリアの人々の血の中に長い間存在してきた。将来、ロシアで流血があっても誰も奴らを止めないだろう。」
ロシア連邦国民的芸術家などを表彰され愛国主義者である歌手オレグ・ガズマノフは、露軍の特別軍事作戦を支持したため、ウクライナ検察総長は3月5日に「国際指名手配リストに掲載される、ウクライナの領土保全を侵害したとして起訴される」と発表した。また3月18日モスクワ市で行なわれたクリミア併合8周年記念行事「Za мир без нацизма! Zа Россию! Zа Президент(ナチズムの無い世界のために!ロシアのために!大統領のために!)」に出場。
▼クリミア併合8周年記念行事「Za мир без нацизма! Zа Россию! Zа Президент(ナチズムの無い世界のために!ロシアのために!大統領のために!)」にガズマノフ登場
(敬称略)