三田村 哲哉 研究室

兵庫県立大学 環境人間学部 建築史・意匠研究室

研究室 Introduction

2012-01-03 | 研究室 Introduction

 建築意匠学の目的のひとつは、建築美を生み出す造形原理を解明することにあります。新たな建築の創造には、過去の偉人や秀作に学ぶことが不可欠で、彼らの建築思想や建築理念に関する考察、建築作品の分析によって明らかにする設計手法、作品や作家に関する批評や解釈を互いに照らし合わせることによって、優れた建築造形の諸原理を追究することが求められます。

 本研究室では、現代建築を含む近代建築を主な研究テーマとしています。近代建築が現代建築に多大な影響を及ぼしているため、今日の建築・都市の改善に不可欠な課題だからです。

 研究のテーマは、各自が自らの興味・関心や将来の進路に合わせて、主に欧米の建築を対象として、そのデザインあるいは歴史の中から選定したものとします。主要な研究内容は、資料収集、文献調査、作品分析、批評分析であり、可能な場合には実地調査(フィールドワーク)を取り入れつつ、各自がこれらを組み合わせて、一連の研究活動に取り組むことを基本とします。

 建築史・意匠学では、研究と設計は表裏一体の関係にあり、自らが解明した造形原理などの研究の成果を、理論と実践あるいは基礎と応用という形で、研究と設計の間でフィードバックさせることが極めて重要です。こうした形で研究の成果の有用性を実際の建築設計において実証することが求められるからです。

 本研究室では、これら両者に取り組むことを推奨します。研究の成果は、日本建築学会の口頭発表などに応募できるレベルを、設計は各種の建築設計競技に提出できる作品を目標とします。